クレヨン王国 茶色の学校 PART1 (講談社青い鳥文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061484542

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  • アトピー性皮膚炎に苦しむ女の子が湯治に行く話。湯治のために1ヶ月学校を休めたり、混浴なのでおじさんも入ってきてふざけながら女の子の体を見にきたり、時代を感じる。
    表紙のホルトダヌキの絵が可愛い。

    学校は刑務所みたいなもの。仕方なく過ごしているが、1人の人間として本当なら早く働きたい。みんなそう思ってると思う。自由な時間が欲しい。学校があるせいでアトピーになったのだろう。学校へ行かなくていい今が幸せ。このまま続けばいいのに。大人も1日学校へ通ってみればいい。うんざりするはず。
    のようなことを語る場面があり、私も子供の頃は大いに共感しただろう。
    大人になった今は、大人だけの学校なら素直に学ぶために通いたいが、小学校〜高校など、無邪気な子供らの中に自分も元の子供の姿でまた通いたいかと言われると微妙だ。学校という空間は割と好きだけれど、学校特有の人間関係が嫌い。

    上下巻なので、最後の方で学校から汚染水が出たのは山の中で業者がたぬきの糞だまりの近くでわざとパイプを破壊したせいではないかと痕跡を見つけるミステリー展開や、ホルトダヌキ(鏡たぬき)らに誘われてオチバフライ(土の神様)の前で"学校を取り壊しはしない"という宣言をしてしまう。

著者プロフィール

名古屋市生まれ。早稲田大学文学部国文科卒業後文筆活動に入る。1956年 オール読み物新人賞受賞。1963年 モービル児童文学賞受賞。1964年 『クレヨン王国の十二か月』で第5回講談社児童文学新人賞受賞。1968年から1988年まで、自然に親しむ心をもった児童を育てる目的で学習塾を開く。
2012年逝去。主な著書に『クレヨン王国』シリーズ47タイトル、『静かに冬の物語』(以上すべて講談社刊)などがある。2012年逝去。

「2016年 『クレヨン王国黒の銀行(新装版) クレヨン王国ベストコレクション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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