- Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061488632
作品紹介・あらすじ
ニューオーリンズ。場末のカフェの熱狂から、より楽しくより美しくを目指し、愛すべき偏屈たちの独自の音作りが始まった。ディキシーもビ・バップもみずみずしい魂のひとしずく。ジャズの流れをたどり、必聴の名盤50を紹介。
感想・レビュー・書評
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こんな短い本でよくまとめたと思う深く広い内容。マイルス登場以降は彼が中心。巻末の「聴いておきたい名盤50」は全て書き写した。
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ジャズの起源から70年代までの歴史をコンパクトに読みやすく凝縮しています。
まずはジャズの巨匠たちを紹介し、そこから歴史を辿り、最後に名盤50選という構成が分かりやすくて良かったです。 -
こちらは、歴史からのアプローチ。
図や写真も適度に入っていて面白い。
エピソードも豊富。
フリージャズに力が入っているような印象もあり。
[more]
(目次)
1 ジャズ・ジャイアンツの輝く個性
(マイケル・デイヴィス
ルイ・アームストロング
デューク・エリントン
バド・パウエル
セロニアス・モンク
チャールス・ミンガス
ソニー・ロリンズ
ジョン・コルトレーン)
2 ジャズはどこで生まれたか
(天然の良港ニューオリンズ
スウィングしなけりゃ意味がない
スウィングの王様/ベニー・グッドマンの革新
KCジャズの担い手カウント・ベイシー
自己のスタイルを貫き通したレスター・ヤング)
3 モダン・ジャズの時代―1940年代
(ジャム・セッション
ビッグ・バンドの崩壊
ビ・バップの誕生
即興演奏と譜面
ビ・バップを支えたガレスピー)
4 咲き乱れるモダン・ジャズの花―1950年代
(クール・ジャズの誕生
彗星クリフォード・ブラウン
真夏の夜のジャズ)
5 円熟(モード)から拡散(フリー)へ―1960年代
(60年世代の萌芽
ショーター=マイルスのモード奏法
ふたりのエヴァンス、ギルとビル)
6 エレクトロニクスがジャズを変えた―1970年代から80年代へ
(ビッチェズ・ブリューがジャズを変えた
天気予報という名のニュー・グループ
マイルス・スクールの総代ハービー・ハンコック
フュージョンの流れ
ショーターの“より美しい音”
クルセイダーズの独自の世界
ニューグループ“スタッフ”)
7 聴いておきたい名盤50 -
日本橋のサウンドパックで買った。ジャズの歴史を大まかに知ることができる。流れを知っているとより面白くジャズを聞けるんじゃないかな。
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ジャズ・ジャイアンツ、ジャズの歴史、聴いておきたい名盤50、の三部構成。
はじめに、にあるように「ジャズが何たるかをやさしく書けないだろうか。」との思いから書かれた一冊。
初版は昭和62年。1980年代。フュージョンの時代。マイルスはまだ生きている。
今は簡単に情報が手に入るが、当時はジャズの情報を簡潔にまとめた本は珍しかったのではないだろうか。きっと今あるジャズ関連サイトでも、この本を参考にしたり、影響を受けたりしたところも多いかもしれない。
【ジャズ・ジャイアンツ】
ジャズの偉人9人を紹介。
各人がどんな人物だったか知ることで、聴きかたが変わるかもしれない。
P18で著者が述べている「他人と同じことをやっていては何の意味もない。昨日の自分と同じことをやっているならやめたほうがいい。」が、まさにジャズとは何かを語っている。
【ジャズの歴史】
いま出版してもほぼ同様の内容だろう。まったく古くない。それがジャズにとって良いことかわからないが。
ジャズがどのようにして現在に至るか簡潔にまとめてあり入門書に最適。
自分が好きなジャズがどのような流れで生まれたのか知ることができる。
書店にならぶジャズ関連本は厚い単行本が多いが、これは新書なので220ページ。すぐ読める。
【聴いておきたい名盤50】
本書で取り上げられた作品を中心に紹介。これもおすすめ、という形で50作どころか100作ぐらい紹介している。自分が購入済みの作品は50作中16作。まだまだ素晴らしい曲との出会いがありそう。
ちなみにジャズ・ボーカルについては全く触れられていないのであしからず。