- Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061488885
作品紹介・あらすじ
鳥葬と近親婚。火と闇の宗教。アフラ・マズダーとアンラ・マンユの徹底した善悪二元論の展開。神秘の宗教・ゾロアスター教の秘儀と思想を解説しつつ、現代思想に与えた影響をさぐる。
感想・レビュー・書評
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1 ゾロアスター(誕生から啓示まで;伝道の成功と昇天)
2 光と闇の二元論(思想の根底;人間の生き方;死後の世界)
3 東西宗教への影響(最後の審判と救世主;天使と悪魔;大乗仏教から密教へ)
4 秘教の伝統―ゾロアスター教と神秘主義
著者:岡田明憲(1947-、東京、宗教学)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2018/03/30 17:07:53
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入門編として読みやすく、わかりやすかった。
神話的な話が中心なので読み物としてもおもしろい。
ゾロアスター教の考え方は近親婚推奨など突拍子のないものもあるが、地上に存在する「善」を享受し、人生を謳歌することをよしとするなど、独自の人生観に非常に共感することも多かった。 -
前7世紀に現れたゾロアスターの教えが、どこに、どのように広がっていったのかを、ほぼ時系列に沿ってていねいに説明している。わかりやすい。仏教・ギリシア哲学・キリスト教・イスラム教などの思想への影響については、実際どうだったかは判断できないが、ゾロアスター教の視点から、それぞれの思想や宗教をながめるという作業はおもしろかった。(特に仏教)。
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ゾロアスター教の概論から、東西の他の宗教(e.g.キリスト教、仏教、マニ教)に与えた影響関係の考察まで。
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もともとあったイラン・インドアーリア人の二大神のうち天神デーヴァ(ダエーワ)を魔物と同一視し、アフラ(アスラ)を最高神とする。善神アフラ・マズダーと悪神アンラ・マンユ、ここにゾロアスター善悪二元論の特徴がみられる。
善と悪は敵対する・物と心は相補する・男と女は相補する。
ゾロアスターのダートヤー川でのアフラ・マズダーとの対話
三千年ごとの救世主(ゾロアスター)の誕生。シーア派の隠れイマーム思想、ユダヤ・キリスト教メシア思想の源泉。
メシア(もともとヘブライ語で、油を注がれた者、王の意。バビロン捕囚後、救世主の意に)
神の総審判による終末論、輪廻の否定。
マニ教、グノーシス主義。
ミトラス教。
ピタゴラス派。
マギ
イマ
フラワシ
マンスラ
ミスラ
アミダーバ
ヴィローチャナ
拝火とインドのアグニ(祭火)、火は正義(アシャ)。清めるもの。
ハマオ酒とソーマ。
ズルワニズム(時間主義)。ズルワーン(時間神)により善神アフラ・マズダーと悪神アンラ・マンユが生じた。
ゾロアスターの宗教改革はイラン民族の遊牧から定住化への過程とほぼ時を同じくする。アケメネス朝ペルシア帝国の異民族の混在による普遍原理の要請。
ウィーラーフの冥界旅行やばい
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