ミヒャエル・エンデ (講談社現代新書 892)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 79
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061488922

作品紹介・あらすじ

時間の中身にせまる『モモ』ファンタジーにおわらず、読者を主体的に参加させる『はてしない物語』。具体的に生きることと想像力の大切さなど、世代をこえて支持されるエンデ文学の秘密をおいたちや思想遍歴、未訳の作品も加えて解説。

感想・レビュー・書評

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  • エンデについての著者の個人的な思いが溢れる本。なんとなくこのあとモモを読み返した。

  • 『果てしない物語』は小学生の頃に読んだような記憶があるな。それ以外の作品は読んだことない。
    生き急ぐ現代社会には『モモ』は大分、処方箋になるらしい。劇薬にならなきゃ良いけども。
    さて、エンデ本人は自伝やらインタビューで、自身の作品は批評や分析をするのではなく、体験してほしいと述べてるわけだが、本作はがっつり分析を行った一冊。エンデ本人についてはもちろん、親父エンデについても記される。
    あらためて読んでみたくなるな、エンデ。
    なんとなく、ジブリ作品の『千と千尋の神隠し』を思い出させる。

  •  童話作家ミヒャエル・エンデの解説。エンデの生い立ちから「モモ」「ジムボタンシリーズ」「遺産相続ゲーム」「はてしない物語」「鏡のなかの鏡」といった個々の作品の解説も充実している。もちろん本著者の解釈も交えてのものではあるが、エンデの思想に深く触れることができるだろう。

     テレビや映画で、現実離れした設定のものが一部の人達に批判されることがある。しかしそうしたヒト達が見ているもの、例えば恋愛モノなどにリアリティがあるのかというと・・・。そもそも「ストーリー」を作家が創っている時点で現実性を求めるのもどうかと思うが、物語と日常との接点を求めている方々は、自分の経験に物語を重ね合わせたいのかもしれない。もちろんそうした楽しみ方も一つの方法ではあるが、そのような傾向が流行してそれに合わせた作品が横行するようになると「創作」といった営みが画一化されてしまうことになるだろう。最近は盛り返しているようではあるが、一時期のドラマや映画の下火化を招いた原因はそんなところにあるように思う。話題作に飛び抜けた「非現実性」が目立つということも関係あるのかもしれない。

     ファンタジーの世界はむしろ子供大人含めて一般化されてしかるべきと思う。子供向けに創られた物語は解りやすくデフォルメされている。完全なリアリティの中から本質的なテーマを見い出す作業はすべての人間が得意とするところではないはずだ。大人に伝えたいからこそ、子供にも解りやすく表現している場合もあるのではないか。その一貫する内容に「大人向け」「子供向け」といった違いはない。童話に見られるある種の「まとまり」とでもいうべきものは、大人向けの複雑な「大作」にはあまり採用されていないように思う。そうした特性も今後創作一般に普及していくと「物」としての作品の価値が出てくるかもしれない。

  • 世界中の子どもに愛されているファンタジー作家のミヒャエル・エンデの生涯と作品についての解説書です。

    ミヒャエルの父のエトガー・エンデは画家で、その作風はシュールレアリズムに近いものでありながら、それとは区別されるものだったと説明されています。ブルトンらシュールレアリストは、フロイトの性欲説に基づいて、文明による抑圧からリビドーの解放を訴えたのに対して、エトガーは個人の無意識の中にユング的な神話的・普遍的な高次の要素が宿っていることを見ようとしたのだと著者は述べて、そこにミヒャエルの作品に受け継がれているものを見いだしています。

    作品解説では、『ジム・ボタン』シリーズや『遺産相続ゲーム』といった初期の作品から、代表作の『モモ』『はてしない物語』、そして『鏡の中の鏡』といった作品の解説がなされています。ただ、通り一遍の解説に終わっていて、ちょっと作品に魅力に迫りきれていないような印象を受けました。

  • 卒論!

  • 『はてしない物語』を読んで、後半の難解だった部分を紐解くきっかけを提示してくれた本。ミヒャエル・エンデ氏の人物像について、また彼の作品の解釈の参考になった本です。

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