- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061488984
感想・レビュー・書評
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僕なりにまとめると、構造主義とは
「違うように見えて実は根本を探ると同じこと」が世の中のはたくさんある。
ということかなと思いました。
これは現代人は結構共通認識として持っているのではないかと思う。
例えば、ネットの世界。
ブログのデザイン。
ホームページ風にしているブログも、一般的なブログも仕組みは同じ。
技術はよくわかってないけれど、twitterやfacebookなども仕組みはよく似ているんじゃないのかなぁ。
簡略化しすぎだと思うけれど、そういうことかなと。
フィルターを通してみるとAやBやCは相似形ですよっていうのが
構造主義なのかなぁと、簡単に理解したつもりです。 -
さっぱりわからん…
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べつに初めてじゃないけど、バラバラに理解した構造主義者たちを同じ地平に置くには良いかなと思い、読んでみた。
構造主義の変遷というよりは、構造主義がどんなルーツ(若干科学史のようだった)を持つか、そしてどうやって構造主義が産まれたか(ソシュール、レヴィ=ストロースとヤコブソンあたり)の説明が大半だった。
人類学のクロード・レヴィ=ストロースと並ぶ大家、文芸のロラン・バルト、精神分析のジャック・ラカン 、歴史学のミシェル・フーコーといったいわゆる『構造主義の四天王』といわれる人達はあまり出る幕がなく少し残念。
しかし本書ではどの人も行った手続きはそう変わらない扱いになっているから、わざわざ詳しく説明する必要もないと考えたのだろうか。きっとそうなのだろう、なにしろ「はじめて」であれこれ言われても分からないだろうし。
この本では、構造主義を構造主義の立場から解体してみせている。
本書でレヴィ=ストロース以外の人に湧いたら、付録のブックリストから構造主義者の著作をあたってみると良いかもしれない。 -
「かなりおませな中学生の皆さんにも読んでいただけるように、書いてみました」というように、読者に語りかける口調で分かりやすく構造主義の成り立ちを解説している。
ここで説明されている「構造」とは簡単にいうと「深層に隠されている秩序」という意味で、あるテキストをいったんバラバラにして一定のルールに従って組み替えると、新たな仕組みが見えてくるというようなことだ。
レヴィストロースの入門書としておすすめ。 -
悲しき熱帯を読んでみたくなった
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構造主義について。入門者でも分かりやすい。
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構造主義の入門書として素晴らしい本。特に、構造主義の発生と近現代数学の発展との関係についての記述は、歴史の解釈の1つと割り切って読んだとしても、ワクワクする論旨展開になっていて、非常に面白い。そして、構造主義におけるブルバキの役割についてもはっきり言及されており、私が本書を手に取った目的を完遂することができた。モノに着目する際に、その表層(見た目)を無視して、裏にある機能の「構造」を切り出そうと試みることが構造主義だとしたら、代数系の間の準同型写像を構成するという現代数学の王道アプローチと、思想的にはほとんど変わりがない。(もっとも、現実のモノとモノの間に、厳密な準同型写像を構成できることはほとんどないのだが)
ブルバキとは、「数学」の考察対象のすべてを「集合」と「写像」の概念で統一的に記述できるよう、病的なまでに注意深く「言葉(数学語)」を整備したグループである(たとえば、injectionやbijectionといった用語を「発明」したのはブルバキである)。レヴィ=ストロースがアンドレ・ヴェイユ(ブルバキのリーダー)との会合を重ねる中で、「構造」のアイデアを膨らましていった、というのは著者の仮説であるが(彼らに面識があったことを示す史料は存在する)、歴史の解釈の1つとして非常に面白いと思う。
【関連レビュー】
・寝ながら学べる構造主義(内田樹)
http://booklog.jp/users/asaitatsuya/archives/4166602519
・ブルバキ―数学者達の秘密結社(モーリス マシャル)
http://booklog.jp/users/asaitatsuya/archives/4431709266 -
難しい理論や概念の本質を分かり易く教えてくれるという意味で、とてもいい本に出会いました。
レヴィーストロースってすごい人なんですね。結婚・親族にかかわる全人類共通の構造を示して見せたのだから。なんて頭がいいのだろうと思います。こういった、できるだけ普遍的に仕組みを解き明かそうという考え方は自分にとっては興味があるものです。
しかしこういった人類学や社会学、神話学って、現実世界を変えてるんのかなと思いました。例えばニュートン力学や相対性理論が科学技術を生んだというような意味で。