はじめての構造主義 (講談社現代新書)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061488984

感想・レビュー・書評

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  • 構造主義とは以前から名前だけ聞いていたが、つかめていなかった。池田清彦など構造主義生物学なるものもあって関心があった。歴史からの解放こそ現代的な思想ということだろうか。そもそもそれ以前の思想には生物学由来の進化論の影響が大きいわけだが、生物学は今も進化論が基本になっている。構造主義生物学が何を言いたいのかはなんとなく想像ができるようになった。
    古代ギリシャ哲学に少し触れて感動していたが、現代にはやはり現代思想こそふさわしいのは当然で、時間はかかるだろうが学んでいきたい。

  • レヴィストロースの親族、神話研究の概要が理解できた。構造とは 視点を変えても 変わらない本質。視点を変えて 見て、視点の差異を無視することで 構造が浮かび上がる

    構造は目に見えない抽象的なもの 。数学の話が 構造主義の理解に役立った。少し 構造主義が見えてきた

    未開の地の親族の基本構造について、結婚は交換であり、近親相姦が否定されて 初めて社会が広がる という文章には 驚いたが、未開社会の集団思考の自然調和から 見出されたシステム と理解した。利害や必要に基づくシステムではなく、交換のための交換に基づくシステム。

  • 『デリダ』を読む前に前段階として読みました。

    そうした「おさらい」で読むには、ちょっともったいない内容で、構造主義というよりもレヴィ=ストロース入門といった感じでしょうか。新書でここまでできるのであれば、分厚い本って何だろうという感じがしないでもない。

    ぼんやりしていた理解度が一気に高まる。素晴らしい。

  • 覚悟していたよりは易しく書かれていてほっとしたけれど、やはりさっぱりわからなかった。が、構造主義の、この字くらいはぼんやり見えたような。 未開の部族でも現代人も思考が進化したというより、共通した構造があるということ?え?違う?

  • ・宇宙論か仏教関係の本を読んでいて勉強しようと思ったが、何も覚えてないので難しかったんだと思う、二度目読書中。1回目読んだときに響かなかったところが、2回目読むとかなり異なる気づきを得られることが多い。(この本だけではないが)、ただ、結局構造主義がなんであるか理解できるレベルにはならなかった。
    ・西欧近代は、知らず知らずのうちに、東洋やいわゆる「未開」の社会を、劣ったもの、自分たちより遅れたものとみなしてきた。それがどんなに根拠のないことか、はっきり示せるのが構造主義である。
    ・人間の人間らしいあり方は、これまで西欧近代が考えてきたより、もっとずっと広いのだ。今まで片隅に追いやられ、正当な光の当たらなかったところにも、いくらも人間的な文化のしるしを見つけ出すことができるのだ。こう、構造主義は主張する。
    ・日本人はふつう、世界が「山」や「水」や「ナイフ」や「犬」や…からできあがっていると信じている。しかし、それは、日本語を使うからそう見える、ということにすぎないらしい。英語だとか、他の言語を使って生きてみると、世界は別な風に区別され、体験されることになるだろう。つまり、世界のあり方は、言語と無関係ではなく、どうしても言語に依存してしまうのである。われわれはちう、言語と無関係に、世界ははじめから個々の事物(言語の指示対象)に区分されているもの、とおもいがちだ。ところが、そんなことはないので、言語が異なれば、世界の区切り方も当然異なるのだ。
    ・シーニュ(記号)=シニフィエ:「犬」という記号が言わんとする意味内容+シニフィアン:「犬」という記号を成り立たせる音のイメージ(ソシュール)
    ・三すくみ(じゃんけん)の関係は、変換の一種である同型写像によって保存される、<構造>だ。ここでも、写像と<構造>とは、やっぱり裏腹の関係になっている。このように考えると、ジャンケンの仕組みを理解するのに、「紙が石をつつむから、パーの勝ち」というような説明は、あまり関係ないことがわかる。三すくみということだけが大切で、「紙が石をつつむ」とか「キツネが庄屋を化かす」とかいうのは、ことがらの表層(<構造>に関係ない、どうでもいいこと)にすぎない。そういう表層にとらわれないで、いろんなジャンケンのの間の変換関係を調べ、その<構造>をとりだすのが大切である。
    ・ゲーデルの不完全性定理:数学が完全であることを、その数学自身によって示すことはできない
    ・要するに、オーストラリアの原住民の結婚のルールは、抽象代数学の、群の構造とまったく同じものなのだ。
    ヨーロッパ世界が、えっちらおっちら数学をやって、「クラインの四元群」にたどりつくまでに、短くみても二千年かかった。つい最近まで、誰もそんなもの、知らなかったのである。ところが、オーストラリアの原住民の人々は、誰にも教わらないでも、ちゃんとそれと同じやり方で、大昔から自分たちの社会を運営している。先端的な現代数学の成果と見えたものが、なんのことはない、「未開」と見下していた人々の思考に、咳回りされていたのだ。
    ・レヴィ・ストロースは、主体の思考(一人一人が責任をもつ、理性的で自覚的な思考)の手の届かない彼方に、それを包む、集合的な思考(大勢の人々をとらえる無自覚な思考)の領域が存在することを示した。
    ・構造主義-自文化を相対化し、異文化を深く理解する方法論-

  • 「構造主義といえばレヴィ=ストロース、レヴィ=ストロースといえば構造主義」というのは知っているけど、「じゃあ、構造主義ってなに」という素朴な疑問に応えてくれた本。〜主義って言うわりには、イデオロギー的な重さはなくて、思索の方法論のような感じがする。とはいえ、単なる思考ツールでもなく、ひとつの思想ではあるのだろう。こや構造主義に至るまでのメジャーな思想もいろいろおさらいしてくれるので有難い一冊。

  • 「構造主義とは何か」という、一番知りたかった部分はわかったようなわからないような感じだった。自分が今まで把握していた定義と変わりがないように思うので、「それでよかったのか?」と思い不安である。

    インセント・タブーを贈与論を下敷きに分析するところをが一番面白かった。なるほど!と思った。

  • 構造主義の説明として遠近法や数学を用いるのは成る程と思った
    日本の様に文理が明確に分かれているのは概念の理解にはちょっと不利かと思う

  • もうこれで構造主義の入門書は何冊読んだことか。
    要するに理解したい、そして実践したいと切望していながら、よくわかっていないんでしょうな。

    でも、20年近く前に書かれた本書を読んで、今まで以上に構造主義の輪郭がはっきりしてきた。残念なことに、これまでの構造主義に関する本を読んだ後の感想はいつもこれなのだが。
    けれども今回は、構造主義をこれまで以上に相対化できた。つまりこれって構造主義的な考えができるようになったってことかしら。

    構造主義の入門書としてはこれまで読んだ中でベストだと思います。

  • 第一章 「構造主義」とは何か
    第二章 レヴィ=ストロース
    第三章 構造主義のルーツ
    第四章 構造主義に関わる人びと
    第五章 結び

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著者プロフィール

はしづめ・だいさぶろう 1948年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。社会学者。東京工業大学名誉教授。主な著書に『はじめての構造主義』(講談社現代新書)、『言語派社会学の原理』(洋泉社)、『政治の教室』(講談社学術文庫)、『面白くて眠れなくなる社会学』(PHP研究所)、『橋爪大三郎コレクション1~3』(勁草書房)、『丸山眞男の憂鬱』(講談社選書メチエ)、『政治の哲学』(ちくま新書)など多数。大澤真幸氏との共著に『ふしぎなキリスト教』『げんきな日本論』(ともに講談社現代新書)、『ゆかいな仏教』『続・ゆかいな仏教』(ともにサンガ新書)、『アメリカ』(河出新書)などがある。

「2019年 『小林秀雄の悲哀』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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