はじめての構造主義 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 2026
レビュー : 212
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061488984

作品紹介・あらすじ

西欧文明中心の近代に終わりを告げ、現代思想に新しい地平を拓いた構造主義。レヴィ=ストロースの親族・神話研究の、鮮やかな方法と発想の背景に見えてくる、ソシュール言語学やモースの贈与論。そして遠近法にまでさかのぼる、数学史の水脈に隠されたのルーツ。モダニズムからポスト構造主義への知の戦線に、軽快な文章で歯切れよく迫る。

感想・レビュー・書評

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  • ”「ブリコラージュ」が載っていない。なぜだろ!?

    <抄録(抜き書き)>
    ・私の思うに、「構造」をどこかにある実体みたいに考えてしまうから、わかるものもわからなくなってしまうんじゃないか。名前にごまかされてはいけない。「構造」といっても、骨組みやなんかでなく、もっと抽象的なもののことである。そして、たぶん、現代数学にいう〈構造〉の概念と、いちばん似てるようだ。(P.28)



    <きっかけ>
    人間塾 第74回読書会の『レヴィ=ストロース入門』を理解するための副読本として…”

  • kindle価格:648円/獲得ポイント:0pt

  • HDa

  • 正直言ってしまえば難易度は高いものです。
    はじめての~ととは付いていますが
    優しい代物ではないぜこりゃ。

    だけれども、こんな考え方が世の中には
    存在し、それを席巻する一方で
    どんな欠点があったのか、というのを
    知る意味では興味深いものがありました。

    最後の人物紹介は…
    おいおいちょっと待ちなさい、
    夭折している人多いじゃないか!!

    分からなくても、文章が良いので
    面白くは読めるはず。

  • 「構造主義」という、言葉は聞いたことあるものの、具体的な定義や意味についてよく理解できていなかった代物について、初学者の私でも「少しは理解できたかな」という気持ちにさせてくれる本。

    構造主義の始祖であるレヴィストロースの半生の解説から始まり、レヴィストロースがどのような人々と出会い、影響を受けたか、またその結果、なぜ当時の人類学とは違う論理体系(=構造主義)を構築することができたのかについて、分かりやすく、飽きさせない洒脱な文章で解説してくれます。

    私のつたない理解で構造主義を一言で要約してしまうと、「抽象化」であると捉えられました。従来型の人類学では、事実を機能により意味づけすることで理解しようとしていたけれども、その分析には限界があった(具体例は後述)。そのような状況の中、言語学や数学の世界で発展していた「構造化」(=事実を抽象化し、その重要な要素をとらえる手法)を人類学に適用することで、単純な機能の説明ではなく、その事実がなぜ・どのように構成されているかを理解できるようにしたのだと感じました。

    本書では、構造の具体的な例として、人類学における婚姻可能な範囲の問題と、神話学の体系化の大きく2つ挙げています。ここでは、特に面白かった婚姻可能な範囲の問題について触れます。

    世界中の様々な文化・部族において、近親相姦はタブーとされていますが、その範囲についてはまちまちです。例えば、日本ではいとこの結婚はOKですが、ある部族では、いとこの結婚は認められず、またある部族では、いとこでも母方の交叉いとこの娘(=母の男兄弟の娘)はOKだが、父方の交叉いとこの娘(=父の女姉妹の娘)はNGなど。従来型の機能に着目した意味づけでは、父方と母方のいとこに違いは認められず、これは意味不明で説明がつかないことでした。

    レビィストロースは、この事実を解釈するにあたり、「そもそも婚姻は親族や部族間での女性の交換である」という仮説を立てます。この仮説に従うと、母方の交叉いとこの娘は自分の所属する部族とは別の部族の出身となり、結婚相手の候補となりえますが、一方で父方の交叉いとこの娘は、他部族に嫁いだ母親の、その娘ということになり、女性が嫁ぎ先から送り返されているということになり、婚姻を女性の交換ととらえた際には認められないことになります。このようにぱっと見の事実を分析者の主観に基づき分析するのではなく、主観を排除しその裏にある構造に基づき事実を分析することで、より高度な理解が得られるというのです。


    構造主義について勉強してみたい人の最初の本には最適だと思いました。

  • 第1章 「構造主義」とはなにか
    第2章 レヴィ=ストロース―構造主義の旗揚げ
    第3章 構造主義のルーツ
    第4章 構造主義に関わる人びと―ブックガイド風に

    著者:橋爪大三郎(1948-、神奈川県、社会学)

  • 350円購入2006-04-05

  • 本当に初めて構造主義の本を本だが、書中のどこからどこまでが構造主義なのか、理解できなかった。しかし、興味を持てたので、関連する文献にも目を通したくなった。

  • メモ

    いつ読んだのか定かではない、おそらく10年前か。
    構造主義は社会構造の観察で
    主義と呼ばれるものなのか疑問です。
    「私は構造主義者です」とは聞いたことが私はない。
    橋爪さんは社会学だが、
    構造主義は哲学、心理学、人類学…に及ぶ。


    思うのは
    理論/実践 theory/practiceについて

    実践、事象、経験の観察から
    確率的に多いと導かれたものを、
    うまく説明するために
    理論が存在する。

    理論は確率的に高いことをいうが、

    時間とともに個々の
    実践、事象、経験は変わりゆくので
    その集積から導かれる理論は変容する。

    今現在の理論集合体を構造と言っているのかと思う。



  • 構造主義については100分de名著で扱われてから気になっていた学問。それを、こんな私にも理解しやすい言葉で表現してくれる学者だな、と思っていた橋爪大三郎が解説。やはり分かりやすかった。構造主義のプリコラージュについては、大きく言及されてなかった(理解が及ばなかった)から、もうちょっと調べたい。神話の章は、再読したい。親族に関する内容はかなり興味深かった。
    最後の章に言及されていた"日本的"という部分、もう少し突き詰めて考えてみたい。日本は思想を輸入しては分かった気になっているだけなのかも。
    思想と宗教に関して、もう少し詳しく勉強しないと、やはりスッキリしない。自分のモノになった感じが、まだしない。

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著者プロフィール

はしづめ・だいさぶろう 1948年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。社会学者。東京工業大学名誉教授。主な著書に『はじめての構造主義』(講談社現代新書)、『言語派社会学の原理』(洋泉社)、『政治の教室』(講談社学術文庫)、『面白くて眠れなくなる社会学』(PHP研究所)、『橋爪大三郎コレクション1~3』(勁草書房)、『丸山眞男の憂鬱』(講談社選書メチエ)、『政治の哲学』(ちくま新書)など多数。大澤真幸氏との共著に『ふしぎなキリスト教』『げんきな日本論』(ともに講談社現代新書)、『ゆかいな仏教』『続・ゆかいな仏教』(ともにサンガ新書)、『アメリカ』(河出新書)などがある。

「2019年 『小林秀雄の悲哀』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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