進化を忘れた動物たち (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061489615

作品紹介・あらすじ

古代大陸生まれの原始猿や絶滅した恐龍族の血をひくドラゴン。地球に残された貴重な密林に高山に深海にひっそり生き続ける「進化の生き証人」たちをたずねる。

感想・レビュー・書評

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  • 古代からあまり変化せず、いまもスタメン張ってる「生きている化石たち」の話。

    コモドオオトカゲは写真を撮ろうと横になると襲い掛かってくるが、立ち上がると逃げて行くらしい。高さで相手の強さを判断してるのだろうか?

    他にもゾウガメの甲羅の形は島によって違うという話やツチブタの穴を掘るスピードが地面に埋まって行くようだという話など、「ほう」と思える動物の話がたくさんある。

    カモノハシが毒あるのは初めて知ったが、

    哺乳類で毒あるのってカモノハシだけなんだろうか?

    とか、ジャイアントパンダってなんで笹食べてるんだろう?

    とか、本書読むといろいろ考えさせられる。

    面白かった。

  • 1989年刊行。著者は上野動物園解説員。

     シーラカンスやオオサンショウウオといった、長期間に亘り、いわゆる形態的進化を遂げなかった動物を多数列挙し、その動物の生態的、進化的、あるいは系統的特徴などを解説する書。

     だが、古い書ゆえか、いわゆる分子進化学の知見が皆無。こればかりか、個々の動物の特徴を博物学的に解説するのみで、その根にある抽象的・統合的な知見、あるいはその要因を開陳するわけではない。

     という意味で、個人的には期待外れか…。

  • 暇つぶし用にブックオフで100円で購入。絶滅した動物,絶滅に危機にある動物の進化のルーツを説明している。単純に,動物と進化って面白いなと思う。絶滅危惧種は進化論的に考えると,その環境において弱者ということになるんだろう。では,そのまま自然の摂理に任せて淘汰を待つのがいいのか,人間が保護して半ば人為的に種を保存するのがいいのか,どちらが正しいのか。人間によって種が保存されること自体もまた,全生態系の進化の過程なのだろう。

  • 古本で購入。

    いわゆる「生きた化石」を中心に、人跡未踏の「失われた世界」で今も生き続ける、あるいは生き続けているかもしれない動物たちの姿を追う。
    23種の動物にまつわる発見のエピソードや身体的特徴、進化史上の特殊性が書かれているので、入口としてちょうどいい。長くて10ページ程度、物足りなさを感じるくらいが、どこかで次に繋がっていいのかもしれない。

    おもしろい話が多く、とても読みやすい。
    印象的なものひとつ挙げると、シーラカンスについて。
    我々が「シーラカンス」として知る青黒いあの魚は、厳密にはシーラカンスの“仲間”なのだそうだ。
    ちなみに「ラティメリア・カルムナエ」という学名が付けられている。生存競争に敗れたこの魚の祖先は、淡水魚・海水魚の双方があまり入ってこない場所を聖域とし、少なくとも6500万年、生命を繋いできたという。
    著者は「体の構造をさほど変化させることなく」と言うけれども、「生きた化石」も気の遠くなるような時間の中で環境に適応してきたという事実は、なかなかの目から鱗モノだ。

    「絶滅動物」というのはロマンと言っていい。
    今は存在しない巨大鳥類・巨大哺乳類が闊歩する姿を想像するだけでワクワクする。
    その絶滅のかなりの部分に人類が一役買っているはずだが、自ら滅ぼしロマンを抱くというのも業の深い話かもしれない。

  • 読書録「進化を忘れた動物たち」3

    著者 今泉忠明
    出版 講談社

    p42より引用
    “ドラゴンの唾液を採取し、口内細菌の検査をしてもらったが、
    結果は人間の口の中よりもずっと清潔ということだった。”

     分類学・生態学者で動物解説員である著者による、希少であっ
    たり存在がわからない生物について書かれた一冊。
     正体がわからない動物についてから音信不通の動物まで、貴重
    な写真とともに紹介されています。

     上記の引用は、コモドドラゴンについて書かれた項での一文。
    最近見聞きした情報では、その唾液には猛毒のバクテリアが含ま
    れていて、とりあえず一噛みした獲物が毒で動けなくなってから
    食べるとの事。あまりにも違う話だなと思います。
    この本の出版は1989年、研究が進んで生態も思っていたものとは
    違ってきているのでしょうか?しかし、本書を読むと新しい情報の
    方が疑わしく思えてしまいます。結局自分で見に行って確かめる
    のが一番なのかもしれませんが、そんなことが出来る人はあまり
    いないでしょう。
    人間と同じで、個体によって口内環境の差が激しいということナ
    ノかもしれません。

    ーーーーー

  • 進化を忘れた動物たち 今泉忠明(著)

    ここで取り上げられている動物たちは、
    絶滅の危機にある動物とも言えそうだ。
    風前の灯の動物たちと言っても良い。
    それでも、絶滅しなかったのだから、これまでは自然淘汰の中で、
    生き残ったというべきかもしれない。

    最初に、モケレムベンベを持ってきたのは、
    編集として、あまりうまくないなぁ。
    これだけが、実在が確かめられないものだからだ。
    それぞれに、きちんと、〈学名〉を書いてあるのがいい。

    動物の世界において、恐竜絶滅以降というのは、
    インパクトがある。恐竜が、絶滅して、生き延びたものがいるということで、
    自然淘汰をくぐり抜けている。

    シーラカンスは、ドラマがある。これを、トップに持ってくれば良かった。
    1938年12月22日 に見つかったというのは、クリスマスプレゼントですね。
    Latimeria chalumnae シーラカンス。
    三億五千万年前、海から陸に上がろうとしていた時期の サカナが、シーラカンス。
    テニスボールの大きさのタマゴ。

    オオサンショウウオとシーボルトが、出会ったとは。
    それで、オランダまでつれていったとは。
    Megalobatrachus japonics。
    両生類の子孫が、カエル。

    ムカシトカゲには、目が三つある。

    コモドオオトカゲ。
    Varanus komodoensis怖そうだが、あまり怖くない。
    フローレンス島の近くにあるコモド島。

    ガラパゴスゾウガメ。
    Testudo elephant opus
    ガラパゴって、スペイン語で、カメという意味でしたか。
    タマゴの孵化の温度で、オス、メスがかわる。
    29.5℃で、メス:オスが3:1となる。

    ウミイグアナは、哲学者のように、日向ぼっこしている。
    Amblyrhynchus
    海(水温10℃)が冷たいので、お天道様があっためてくれる。

    ヤンバルクイナ。飛べない鳥は省エネルギー。
    Rallus okinawae
    飛べない鳥 ダチョウ、エミュー、レア、ペンギン、
    チチカカ湖のコバネカイツブリ、ガラパゴスのコバネウ、フォークランド のフナガモ、
    ニューカレドニアのカグー、チャイロコガモ、
    ニュージーランドのフクロウオウム、スチーブンイワサザイ、
    モーリシャスのトードー(絶滅)
    カモノハシ。
    Ornithorhynchus anatinus
    哺乳類で、タマゴを産み、爬虫類で、鳥のような。
    分類が、当てはまらない。

    有袋類は、南極大陸で進化した。
    フクロヤマネ、フクロモグラ、フクロアリクイ、
    フクロモモンガ、フクロネコ、ネズミカンガルー。

    ツパイ キノボリトガリネズミ。

    マダカスカル
    霊長目 インドリ科、キツネザル
    食虫目 テンレック、食肉目 ジャコウネコ、
    アイアイ、 エピオルニス、

    コバナテングザルRhinopithecus roxellanae

    ピグミーチンパンジー
    Pan paniscus 気の小さなヒトに近い猿。

    ジャイアントパンダ
    クマなのか、アライグマなのか、レッサーパンダなのか。

    イリオモテヤマネコ
    Mayailurus iriomotensis
    断続的進化説の生き証人。

    モンクアザラシ

    ツチブタ
    鼻がブタ、ミミがロバ、シロアリを食べて生きる。

    コビトカバ
    シフゾウ

    オカピの物語は、実に面白い。
    未知のものを知るという題材には事欠かない。

  • タイトルと表紙があんまりよろしくないのかもしれない。なんとなく、トンデモ本のような雰囲気を若干醸し出しているように思われる。しかし、内容自体はかなり本格的で、扱われている動物たちも、先日読了した『森の紳士録』とは異なる意味で魅力的だ。森の紳士録は、なんつーか、その存在自体にある程度親しみを持っている動物たちを大雑把に分類してるわけだけれど、これは、固体名?とでも言えばいいのかな?で分類して、かなりつぶさに記述されている。

    一応、本著のテーマはミッシングリンクを埋め合わせるというところにあるのかもしれない。コモドオオトカゲやらゾウガメやら僻地とでも呼ぶべき場所に存在している種族たちが、実はそのミッシングリンクを埋める間の存在になりうるという意味において非情に重要な位置を占めているのだということが、本書全体を通して伝わってくる。また、シーラカンスや、オオサンショウウオ、コビトカバ、ゾウガメなどこうなんとなく関心はあるけれど実はどういう動物かよくわからないというあたりについての好奇も拡充できると思われる。

    個人的には、それとなく記されている、火山噴火で全ての動物が死滅した後に、動物たちが木切れにのって漂流してきて、数十年で生態系が復活した島の話だとか、進化論も漸進的に進化していくとういよりは、断続的に進化していくという、「断続的進化論」が近年周流を占めていること、動物の進化は、真獣類ってのが出てきて、そこから、有袋目が出てきて、そこから、現在的に主流を占める哺乳類(霊長目他)が生じていること、また、有袋類ってのが沢山いて、フクロネコみたいなのもいるってことなど、そういう背景的な知識に感嘆したかな。あと、カラー写真もイメージがわくのでありがたい。けど、味があるのでイラストの方が好きかもしれない……。

    しかし、熱帯にもアザラシっているのか、いいな、アザラシ。なんだか、動物はこうお腹が出てる感じのやつにひかれる。動物は。

  • モケレ・ムベンベ、ツチブタ、コビトカバ、コモドオオトカゲ、キツネザル。ブーラミス、カモノハシ、ミロドン、タスマニアオオカミ、ステラーダイカイギュウ

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著者プロフィール

動物学者(生態学、分類学)。1944年、動物学者である今泉吉典の二男として、東京に生まれる。東京水産大学(現・東京海洋大学)卒業後、当時、国立科学博物館に勤務していた父の誘いで、特別研究生として、哺乳類の生態調査に参加。その後、文部省(現・文部科学省)の国際生物学事業計画調査、日本列島の自然史科学的総合研究などにも参加した。伊豆高原ねこの博物館館長、日本動物科学研究所所長などを歴任。監修をつとめた『ざんねんないきもの事典』(高橋書店)は、2018年、「こどもの本総選挙」で第1位に選ばれた。動物関連の著書が多数あるほか、『講談社の動く図鑑MOVE』をはじめ、たくさんの動物本の監修も行っている。兄、息子ともに動物学者という“動物一家”の一員である。

「2018年 『気がつけば動物学者三代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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