哲学の歴史 (講談社現代新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061489776

作品紹介・あらすじ

現代思想の鋭く根底的な問いは、西欧の厖大な知の集積から生まれた。私は何か? 他者というアポリア、言語と世界の迷路をどう切り拓くか? 哲学が2500年にわたって問い続けた主題を、現代哲学の開かれた地点から捉えかえす。

哲学的伝統の魔力――近代初頭において、人間の認識の視点への拘束性が発見されていたにもかかわらず、反面では人間は、神と同様に、世界を全体として認識できる脱世界化された視点をもつ主観として構想されてくる。近代の認識論はこの両面を背負っている。……今日こうした形而上学の伝説から脱却がはかられているといっても、ことはそう簡単に運ばないのである。というのは、さまざまな概念の装置に浸透している伝統の魔力、思想の論理を貫く「原型的理論(モデル)」の威力がわれわれの経験に深く沈んですべてを制約してくるからである。かつての啓蒙の哲学者たちも、徹底的に先入見の解体につとめた。現代の哲学者たちもまたそうした努力なしに思惟をすすめることはできない。――本書より

感想・レビュー・書評

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  • 恐らくは、大学時代のテキストの一冊。

    久々に本棚から引っ張り出してみましたが、、読んだ覚えがあやしく(汗
    “哲学”の基本的な部分を俯瞰していて、導入本としてもよさそうです。

    主に西欧哲学についての歴史を追いかけながら、
    古代ギリシャから、キリスト教社会、ドイツ哲学などまで幅広く。

     “真理の探究は魂を身体から浄化(カタルシス)すること”

    “考える”という行為の根源には、これがあるのかな、と個人的には。
    『世界のトップスクールが実践する考える力の磨き方』と併せると、意外とつながりそうで。

     “哲学の伝統はまさに伝統を振り切るということ”

    人は何のために考えるのでしょうか、、なんて久々に考えたくなりました。

  • 哲学の歴史

  • 哲学の原型1―古代ギリシャにおける学知の成立◆哲学の原型2―ヘブライ・キリスト教における創造の思想◆哲学の原型3―近代科学の成立と哲学の役割◆「もの」と「こころ」◆理性と理性の他者―ドイツ古典哲学の残したもの◆人間と世界―「開かれた場所」への道◆ことば・テクスト・解釈◆生命・身体・自然◆哲学の今後の課題

    著者:新田義弘(1929-)

  • 古代ギリシャの哲学から,近代の哲学に至るまでの系譜を,主要な概念を取り上げながら解説している。ユダヤ・キリスト教世界,神学,あるいは神話などにも言及しており,哲学者たちが「永遠の真理」と「事実の真理」の探究をどのように追い求めていたのかを考察することができる。また,近代における科学が重視する「客観」性がどのように構築されるに至ったか大まかに概観できる形になっている。著書の半ばからはフッサールの現象学やゲシュタルト心理学,そして後半にかけてヘーゲルの弁証法やハイデガーの哲学的思惟(解釈学を超える試み)が論じられ,更には,ガダマーの解釈学などにみられるテクスト,人間,コミュニケーションに関する哲学者の探求が解説されている。哲学史を概観するには良書だといえよう。

  • この本をプラトンから始まって中世近代現代をなぞるだけの教科書的本だと思ったら怪我をする。国内でも一級の現象学と解釈学の理解者、新田義弘による、問題抽出と検討が全編に満ちた、問いかけの哲学史だ


    哲学の原型としてのギリシャ、キリスト教、科学主義の論理をざっと検討した後が本番。ものとこころ、場所、テクスト、生命などそれぞれのテーマに下ろして、思想家たちの議論を追い、時に批判しながら議論の地平を切り開く、アクチュアルな哲学史になってる


    文章も正確で明晰だから、決して読みにくくはない。ずぶの素人よりある程度知識がある方が楽しめるけど、初心者にももちろん進められる

  • 身体的条件と脳味噌的なアレで、あんまり理解できなかっただけなので、本質的にダメな本と言って☆3にしてるわけじゃないです。

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著者プロフィール

1929年生まれ。東北大学卒業。哲学者。専攻は現象学、解釈学。現在、東洋大学名誉教授。著書に『現象学』(岩波全書、1978年)、『現象学とは何か』(講談社学術文庫、1992年)、『現代の問いとしての西田哲学』(岩波書店、1998年)、『世界と生命』(青土社、2001年)、『現象学と解釈学』(ちくま学芸文庫、2006年)ほか多数。

「2009年 『思惟の道としての現象学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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