手塚治虫―時代と切り結ぶ表現者 (講談社現代新書 1004)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061490048

作品紹介・あらすじ

日本に巨大な漫画文化を築き、つねにそのトップランナーとして疾走しづつけた手塚治虫。アトム、レオ、0マン、火の鳥などのキャラクター、差別と反坑、生と死、歴史と正当性などのテーマ。苛烈な戦後空間をくぐりぬけた天才の燃える作品宇宙に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 著者:桜井哲夫(1949-、足利市、社会学)

  • 日本のマンガ文化の最大の立役者にして、生涯にわたって執拗に自己承認を求め続けた手塚治虫の実像に迫った本です。

    『ジャングル大帝』『鉄腕アトム』といった初期作品のモティーフを読み解くことから始まり、マンガへのバッシングや劇画の隆盛といった逆境との戦い、アニメへの進出と虫プロの倒産、そして晩年の『ブラック・ジャック』『火の鳥』で追及されることになった、差別と反抗、生と死、歴史と正統性などの壮大なテーマに迫っています。

    手塚治虫という表現者が、彼の生きた時代の中でどのような葛藤を抱えていたのかという観点からの考察として、興味深く読みました。ただ、手塚自身のパーソナリティについては、ややあっさりとした紹介に終始しているような気もします。

  • 社会学者が誠実にまとめた手塚治虫の伝記。巻末の膨大な注釈がそれを物語っている。手塚治虫のマンガを真正面から論じるというよりも、その背景にある社会情勢や手塚治虫をめぐる出来事からマンガを浮かび上がらせる感じ。「作家精神と商業主義のはざまのぎりぎりのところで仕事」をした手塚治虫のさまがよくわかる。

  • 手塚治虫の作品はアニメではいろいろ見たが、マンガは「ブラックジャック」ぐらいしか読んでいなかった。この本では、手塚作品を総観し、手塚作品がいかにその時代や社会や人間のあり方を反映し、また批判的に描いたものであるかが述べられている。ぜひ手塚作品を読んでみたいと思わせる内容。

  • 001

  • 良くも悪くも普通の伝記。著者の手塚漫画体験を踏まえ、時代を追って手塚漫画と手塚治虫の生きかたを解説しています。著者は漫画関係者ではなく、現代社会氏、理論社会学の専門家だから仕方ないといえばそれまでですが…。ただ、今まで語られてきた手塚治虫の経歴を解き明かすところは読み応えがありました。ていうかすごい事実が暴かれています。

    「手塚治虫=近代日本最大の知的職人」という捉えかたには同感です☆

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著者プロフィール

本名・長峰利造。1924年7月10日青森県北津軽郡生まれ。尋常高等小学校高等科卒業。1936年発病。1941年10月8日栗生楽泉園入所。1953年失明。詩集に『津軽の子守唄』(1988年 編集工房ノア)、『ぎんよう』(1991年 青磁社)、『無窮花抄』(1994年 土曜美術社出版販売)、『タイの蝶々』(2000年 土曜美術社出版販売)、『鶴の家』(2002年 土曜美術社出版販売)がある。『盲目の王将物語』(1996年 土曜美術社出版販売)。

「2002年 『ハンセン病文学全集 2 小説二』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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