はじめてのドイツ語 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061490734

作品紹介・あらすじ

ドイツ語は明快な詞。綴りと発音のシステム、名詞・冠詞・形容詞の対応、単語や文章のもつ、堅固で自在な「枠構造」。ほどよい文法秩序に示される、ドイツ語の正性格構造的に理解する。

集合名詞Volkの力――1989年12月のベルリンの壁崩壊のわずか2ヶ月前のことですが、ライプツィッヒで民主化を要求する大規模なデモ行進が起きました。このとき掲げられたスローガンが、Wir sind das Volk.(我々が人民だ)でした。……Wir sind~という表現は、官憲が威嚇的にみずからの所属や権威を明らかにするときに使われるものです。かつて旧東ドイツを車で旅したとき、突然、何人かの警官に取り囲まれて、Wir sind die Volkspolizei.「人民警察の者だが」という言葉を突きつけられたことがあります。単に運転免許証の提示を求められたにすぎないのですが、これはこれで、相当に恐ろしい体験でした。民主化要求デモのWir sind dos Volk.は、その言い方を逆手にとったものです。それだけに、この表現には想像以上の迫力があったのです。――本書より

感想・レビュー・書評

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  • 「クラウン独和辞典」の編者の一人でもあるドイツ語学のプロによるドイツ語入門書。

  • ドイツ語を再再度勉強し直そうと、本棚ジャングルから探し出し、入浴しながら読みました。
    「はじめての」方の取っ掛かりとしては、なかなか良いと思います。
    (最近のドイツ語入門系は分かりやすいものが多いです)
    文法には僅かな自信があったのですが、見事に粉砕(TT)…
    人生常に勉強だと悟ったボブでした…

  • 2015/07/04 読了

  • とっかかりにはよい。

  • 同じ現代新書の『はじめてのイタリア語』がとてもわかりやすく、気をよくして(?)次にこれを読むことにした。
    もちろん、この一冊でマスターしようなどという甘い考えは持っていないつもりだけれど…
    ドイツ語って難しいんだなあ、という印象が強く残った。

    ただ、格変化の考え方が、イタリア語やロシア語とはまた違っていると知ることができて、面白かった。
    語尾だけではなく、冠詞、前置詞から変わっていくのがドイツ語であるようだ。
    始めと終わりでセットになる。
    これも枠構造と言ってよければ、筆者が言う、助動詞と不定詞が最初と最後に別れてしまうという「話法の助動詞」の枠構造ともどこか似ている気がする。
    ちなみに、「話法の助動詞」の枠構造は、筆者に因ればドイツ語の特徴的な性質なのだそうだ。

    欲を言えば、文法用語の索引が欲しい。
    (最近は新書でも索引がついているものもあることだし。)

    再読、再々読しないと、十分な理解はできなさそう。
    機会があれば読み直したい。

  • ドイツ語勉強するぞ!と思ってまず最初に手に取った本。ドイツ語を構文の構成から読み解くような感じの本なので、日常会話をとりあえず、という方には向かないと思いますが、あぁ、ドイツ人はこういう言葉の構造で物事を考えるんだ!と思いつつ読むと面白い。

  • 本当に初めての自分にとってはかなり難しかったです。文法用語がそもそもあまり飲み込めなかった。勉強しつつ復習がてらにもっかい眺めてみます。

  • ドイツ語を始める前に、一回この本をざっと読んでから挑戦したほうがいいかなと思った。
    説明は非常にわかりやすいと感じました。大抵の文には意味とルビが振ってあります。
    後半になると決まりごとが多すぎて混乱してきますが、そこは一時的な理解でもいいから最後まで読んでおく。きっと「へえー」と思えるところがあるはず。

  • 半年前まで一応2年間ドイツ語の授業を取ったが、ドイツ語をやらないといけない事情ができたので、とりあえずこの本を読んでから勉強をしなおそうと思った。
     2年間やったドイツ語の授業はほとんど会話が中心で、授業以外の予習も適当だったので、いかにドイツ語の文法知識が身に付いていないかということが分かった。順番に整理しながらゆっくり読んでいくと、格や性・数による変化形が段階を踏んで覚えられるので、とても良い。つまり、早く読み進めると、結局、変化形がいっぱいあるなあーというくらいで終わってしまう危険性がある。もちろんドイツ語がどんな言語かを何となく知りたいだけの人ならそれで十分だと思うけど。
     それよりも、統語に関する文法事項の説明がとても役に立った。自分が勉強不足だというのもあるけれども、ドイツ語の基本語順はSVOではなくて、SOVと考える、という話や、「ヴァレンツ」の話は特に役に立った。「非人称受身」なんて初めて知ったし…。話法の助動詞から一応、接続法までカバーしているので、分厚い文法書を読む前の導入にとても良いと思った。例文等を自分で補ったりすれば自分だけの文法書なんかもできたりするんじゃないかと思うので、やってみたい。

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著者プロフィール

福本 義憲 1947年、兵庫県に生まれる。東京大学大学院人文科学研究科独語独文学修士課程修了。東京都立大学名誉教授。専攻、ドイツ語学・ドイツ文学。
著書に、『はじめてのドイツ語』(講談社現代新書)、『ドイツ語会話110番』(旺文社)、『クラウン独和辞典』(共著、三省堂)など。訳書に、シヴェルブシュ『敗北の文化――敗戦トラウマ・回復・再生』、『ベルリン文化戦争――1945–1948 鉄のカーテンが閉じるまで』、『図書館炎上――二つの世界大戦とルーヴァン大学図書館』、『楽園・味覚・理性――嗜好品の歴史』、ヴァルンケ『政治的風景――自然の美術史』(以上、法政大学出版局)、ハース『きたれ、甘き死よ』(水声社)、フォックス『ドイツ語の構造――現代ドイツ語へのアクセス』(三省堂)、ザックス『自動車への愛――20世紀の願望の歴史』(共訳、藤原書店)などがある。

「2023年 『探偵小説の哲学〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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