故事成語 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061490741

作品紹介・あらすじ

人生禍福のとらえがたさを示す「塞翁が馬」、滅びゆく美しきものを惜しむ「佳人薄命」、政治的心理の恐ろしさを表わす「狡兎死して良狗烹らる」、恋人同士を結ぶ"赤い糸"の出典「月下氷人」。悠久の中国が生んだ風格ある言葉の森を歩き、人生の底知れぬ奥行を読み味わう。

感想・レビュー・書評

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  •  中国は「文」もしくは「書」という重大な考えがあり、いったいそれが何なのかを知る、ヒントとなるような一冊。「刎頸の交わり」をはじめ、中国には友情や朋友にかんする成語が多い。P50では、「中国社会はもともとどちらかといえば、法律やきまりによってではなく、人と人との個人的な人間関係によって動いており、人間関係によって動く社会においては、何にもまして友情や交際が重視されるからである。」「その接し方の濃密さは一通りではなかったのである」とある。
     もう一つあるのは、P65。
    「もし劉備が、二回目で訪ねるのをやめていたなら、おそらく孔明は、なぜ訪ねてくれなかったのかと、地団駄を踏んでくやしがったことだろう。とすれば「三顧の礼」ということばは、「三国志」にはじまるかもしれないが、そのような風習は、すでにそれ以前から中国に存在していたのではないかと思われる」「今でも中国では、人に仕事を頼むときなど……一、二回頼んで、もう脈がないとあきらめたなら、かえって相手の面子を失わせ、礼儀知らずと恨まれることになる。」など、故事成語の文字、文、書、そこにある硬さ、面子、礼儀、時間は、習慣の中にあり、守られている。無限に膨らむ注釈と訓詁。決して譲らない故事成語の国。
     それから、大器晩成の項目で沈徳潜という男を知った。

  • プロローグの文章力に感動した。
    期待していた以上のもの。読んでみて良かったと思える一冊。

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  • 250円。

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