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- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061491212
作品紹介・あらすじ
沖縄戦に斃れた婚約者の足跡を追って訪れた沖縄の島々。その旅を通して知った沖縄の苦難に満ちた歴史と現実、人々のまごころ。時の風化のなかで忘れがちな沖縄の心を切々と語り継ぐ、感動の記録。
感想・レビュー・書評
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沖縄戦で非業の死を遂げた婚約者の思い出を振り返りつつ、沖縄の地を訪ねてそこに生きる人びとの苦しみに向き合おうとしたエッセイです。
「わが心をみつめて」というサブタイトルが示すように、著者自身の感性に立脚して言葉が綴られており、「沖縄」をめぐるポレミカルな議論に参入して誰かを説得しようとする意図はあまり読み取ることができません。それでも、著者が真摯な態度で沖縄の人びとに寄り添おうと努めていることは十分に伝わってきます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本土の人間が沖縄の立場から沖縄の苦しさを語る。
日本の戦争の現実として貴重な意見。
ただし、著者はよく居る「良い人」の部類であり、具体的な解決案を示さない批判家になってしまっている様に感じる。
沖縄の人との温度差も気になる所。
心は熱く、頭は冷たくが不条理に対する人の最適な状態だと思う。
沖縄県民の場合は熱くなっても無駄だという諦めがその立場を可能にしている気がする。
現代の沖縄県民の立場から言うと、基地の問題が日常の生活の不便さや危険に繋がっている県民はそれほど多くないため、それほど熱くならないのかなとも思う。
...それが良いのか悪いのかは別として。
内容とは別に、著者の文才は流石作家と感じさせる。
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