大乗経典を読む (講談社現代新書)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061491298

作品紹介・あらすじ

仏や菩薩が討論を展開する『亜闍世王経』。維摩居士の病気見舞いをめぐって仏説が語られる。『維摩経』。救済への方便と久遠仏思想を説く『法華経』など、著者独自の翻案で主要経典を繙き、大乗仏教の真髄、「智恵」と「慈悲」の心を読む。

感想・レビュー・書評

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  • 大乗経典のなかから、その根本的な思想をよく示す箇所を著者自身のことばで語りなおし、大乗仏教の世界へと読者を案内する本です。

    とりあげられているのは、『阿闍世王経』『維摩経』『法華経』『涅槃経』『無量寿経』の五つの経典です。本書の序章で著者は、「本書でわたしは、経典を解説するのでなく、経典に語らせることを考えた」と述べており、経典のテクストを比較的自由に語りなおしたうえで、ごく簡単な解説が付されるという構成がとられています。

    著者のねらいはある程度理解できるのですが、大乗経典の荒唐無稽なエピソードの数々に幻惑されて、その本質を理解するのに困難をおぼえます。個人的には、もうすこし解説部分を充実させてほしかったように感じました。

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著者プロフィール

1936年生まれ。1959年、東京大学教養学部卒、同大学大学院で印度哲学を専攻。1963~64年、パリ大学に留学、印度哲学を研究。現在、東海大学名誉教授。

「2023年 『須弥山と極楽 仏教の宇宙観』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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