酒池肉林―中国の贅沢三昧 (講談社現代新書)

著者 : 井波律子
  • 講談社 (1993年3月発売)
3.34
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061491397

作品紹介・あらすじ

中国の厖大な富が、大奢侈となってふり注ぐ。後宮三千の美女、甍を競う巨大建築から、美食と奇食、大量殺人・麻薬の海、精神の蕩尽まで。三千年を彩る贄沢三昧オンパレードにもう1つの中国史を読む。

酒池肉林―中国の贅沢三昧 (講談社現代新書)の感想・レビュー・書評

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  • 1993年刊行。著者は国際日本文化研究センター教授。タイトルどおり、男・女、酒、財宝、薬物などに耽溺する酒池肉林模様が生々しく。貴族・皇帝はもとより、宦官の蕩尽ぶりが凄まじい。宝物を食い尽くす「ブラックホール」とは言い得て妙。

  • 紂王、始皇帝、煬帝、西太后といった最高権力者の贅沢は往々にして巨大建築に走り、スケールが大きい。貴族の贅沢は、時にデカダン風味を伴いつつも一貫して美意識重視。西門慶という成り上がり商人の贅沢は、色にも食にもギラギラ。また数ある宦官の専横の中でも「全身これ宦官的存在悪」魏忠賢は代表格。殺人マニア張献忠のような一風変わった「贅沢」もあり。筆者は結局のところ竹林の七賢や蘇東坡、唐寅のような清貧(でもないが)の中での精神的贅沢を称えているが、野次馬的に後世から覗き見する分には、現代ではありえない贅沢の方が面白い。同時代人にはたまったものではないだろうが。

  • [ 内容 ]
    中国の厖大な富が、大奢侈となってふり注ぐ。
    後宮三千の美女、甍を競う巨大建築から、美食と奇食、大量殺人・麻薬の海、精神の蕩尽まで。
    三千年を彩る贄沢三昧オンパレードにもう1つの中国史を読む。

    [ 目次 ]
    第1章 皇帝の贅沢
    第2章 貴族の贅沢
    第3章 商人の贅沢
    第4章 贅沢のブラック・ホール
    第5章 精神の蕩尽

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    [ 参考となる書評 ]

  • タイトルの奇抜さ程怪しい本ではなく。
    中国通史の奢侈編。
    グロテスク期待したとしても、知識を期待したとしてもどちらにしても物足りないです。
    どれもさわり程度で読みやすいんですが、無闇矢鱈に一般的でないカタカナ英語が出てきます。
    論文なら兎も角、新書でこれはないかなぁと。(2010年2月15日読了)

  • さすがに贅沢のスケールが違う。美意識も違う(笑)

  • タイトルはあれだが中身はサブタイトル通り中国贅沢史。
    やはり精神的な贅沢を行った竹林の七賢や蘇軾に惹かれるねえ。

  • 中国の贅沢史で
    決してイヤラシイ本ではありません。南宋貴族のハンサムはドラッグに溺れ、ブ男は酒に溺れていたとの事。
    その美意識には苦笑。

  • 中国の贅沢史。皇帝に始まり、貴族、商人、権力者、知識人らのそれぞれの贅沢スタイルが紹介されている。年代が新しくなるにつれ、贅沢も洗練されていくのが面白い。巻末の「真の贅沢は、物質的なものではなく精神的なもの」というセリフは陳腐だが、中国のばかげた物質的贅沢を散々読んだ後だと、この陳腐なセリフも妙に説得力を持つから面白い。

  •  どうにも、うまくいかなかった感じがある。<br>
     中国の昔の偉い人が、えらい贅沢をしていたという話はよく聞く。で、その話以上の何かをこの本から得るのは難しい。amazonの「出版社からのレビュー」を読めば十分かもしれない。<br>
     本書に対する不満として、まず資料の扱いに疑問がある。たとえば小説からそのまま引用して「こんな贅沢をしていたんですよ」と語るところもあるが、それは少しばかり雑ではないか。事実と虚構の検証はしてほしい。おそらく著者は「一般向きの本」ということで、有名なエピソードを、細かな事実検証抜きで書くスタイルをとったのだろう。けれど、じゃあ嘘もありで面白おかしく書いているかというと、そうでもない。贅沢の描写にいたると妙にストイックな記述になってしまうのだ。びっくりするほどの贅沢は本書には見あたらなかった。たいてい「でっかいものをたくさん作りました!」式の凡庸な贅沢である。<br>
     そして不満をもう一つ。皇帝が贅沢をした理由を「父親殺し」などと安易に精神分析の用語を使って語ってしまうのも、ちょっと抵抗がある。だってそんなの分からないじゃない。ただお金使いたかっただけかもしれないじゃない。<br>
     というわけで、なにか中途半端な一冊なのだ。読み物としても、専門書としても物足りない。たとえるなら、テレビで「中国の酒池肉林」番組に出てきたコメンテーターのような、そんな印象を拭いきれない。(けー)

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