素朴と無垢の精神史: ヨーロッパの心を求めて (講談社現代新書 1179)
- 講談社 (1993年12月1日発売)
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感想 : 3件
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- Amazon.co.jp ・本 (182ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061491793
作品紹介・あらすじ
持たざること、自然の内に生きること-。心の黄金を求める情熱は素朴な生の形を選ぶ。富や贅沢に背を向けた西洋のシンプリシティの系譜を辿る。
感想・レビュー・書評
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キリスト教にとってのイエスの存在は、ギリシャ哲学にとってのソクラテスの存在に相当すると言える。
キリスト教の精神は石よりも木に近く、都市よりも田園地帯や森林に近い。
キリスト教と仏教は人間の精神と感情とに深く根ざした両者の教義は不思議なほどに通っている。時代と場所は変わっても基本的に変わらないのが人間というもの。
霊操を行う者は神の愛の声を聴くだけでなく、全身全霊を込めてその声に応え、すべてを授けるためにすべてを捧げるように誘われているのだ。これこそ、西洋の心だけでなく普遍的なキリスト教文化の心の琴線にも触れることなのである。
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