ロシアを読み解く (講談社現代新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061492554

作品紹介・あらすじ

"巨大帝国"ソ連邦が崩壊し、ロシアは漂流を続け、ロシア人は、自らのアイデンティティ喪失の危機におののいている。"断絶"に苦吟する超大国の真実の姿を歴史的・文化的に跡づけ、「ロシア人とは一体何者なのか」を根底から解読する。

感想・レビュー・書評

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  • (2000.07.14読了)(2000.07.08購入)
    (「BOOK」データベースより)amazon
    “巨大帝国”ソ連邦が崩壊し、ロシアは漂流を続け、ロシア人は、自らのアイデンティティ喪失の危機におののいている。“断絶”に苦吟する超大国の真実の姿を歴史的・文化的に跡づけ、「ロシア人とは一体何者なのか」を根底から解読する。

    ☆関連図書(既読)
    「ソビエトとロシア」森本良男著、講談社現代新書、1989.12.20

  • ソ連崩壊直後の政治状況の中で書かれた書籍なので、その点を勘案して読む必要があるが、ロシアの政治文化や国家的特徴を歴史的経緯や地政学的な状況を踏まえて簡潔に記した好著。特に1200年代後半から、1300年代の「タタールの軛(くびき)=モンゴル帝国の膨張」とその後のキプチャクハン国がいわゆる「ロシア」の形成に果たした役割、フランスのナポレオン戦争による外発的要因としてのロシアの「ナショナリズム」形成過程に果たした役割の「紹介」などは論証の後付けとその蓋然性は不明だが新書のレベルとしては十分簡潔にまとまっていて初学者の私にもわかりやすく説得力は持っていた。また一方で、著者は帝政時代・ソ連時代を通じ「ロシア」には真のアイデンティティーは形成が困難であったとして、その理由を様々な歴史的状況・地理的状況(領土の広域さ、多民族性など)から読み解いているのは面白かった。
     本書によって、現在に至るまでのロシアないし、東欧諸国の状況分析書を読みたいと思うに至った。

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