禁酒法―「酒のない社会」の実験 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 29
レビュー : 6
  • Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061492844

作品紹介・あらすじ

「高貴な理想」とは裏腹に、もぐり酒場の隆盛、密輸・密造業者の暗躍をもたらした禁酒法とは。華やかな「ジャズ・エイジ」を背景に問う。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館で見かけて。ドライ派(禁酒推進)に傾き、ウェット派(禁酒反対)に揺り戻すダイナミックさがすごい。アメリカの社会情勢がしっかり描かれていて読みごたえがあった。「実験」は14年で終了したが、著者は失敗とは捉えておらずその理由に納得した。それは当初の目的を達したから。①政治と社会の浄化、②素面の生活信条。 
    まるで国家が自分の意思を持って荒療治を施し目的を達したからもうやめようと判断したように見えておもしろかった。

  • 歴史では、現代から振り返って見ると奇異に感じる決断も、当時の状況から考えると一つの流れの中にある、という事例がある。この禁酒法もそのひとつと言える。かねてから飲酒による被害に頭を悩ませていた米国社会では、第一次世界大戦への参加を背景に享楽よりも自制的、節制的な生活を望み、禁酒法を掲げる議員への強い支持をし、成立させた。効果は見られたが当初の喧伝ほどでは無く、また、副作用も多くあり、大戦の終了と少ない効果による失望から、半禁酒法の議員が支持を集め、この法律は無効化された。
    物事の理解には、断片的な事実だけでは困難で、背景や全体の流れが重要であることを気づかされた。

  • 始めはキリスト教系婦人会の活動だったが大統領が賛成するまでになった。
    禁酒法下でも所有は許されていた。
    取り締まる側と不正に参加していた。
    禁酒法賛成派の経済の成長をあげていたが世界恐慌で力を失った。
    禁酒法の成果をあげるとしたらアルコールの消費量は減っていた。

  • 禁酒法が罷り通った…法律として明文化された時代/政党背景。
    製造や販売、運搬の禁止など程度は州によって異なる。
    禁酒を強いられた人々はあの手この手で酒を求め、お上といたちごっこ。
    よりよい社会を求めて施行されたものの、汚職事件や、密造業者ばかりが利を得て法律を順守したメーカーが割を食い、更には命までも失う原因となったのは悲しい。

  • 禁酒法という法律がどうしても理解できないので、読んでみました。
    時代背景と法律の成立ちは分った気がします。
    製造、販売、移動が禁止されてるだけで、個人が家で飲むのは構わないのね。家で簡単にワインを造るための濃縮還元ぶどうジュースが爆発的に売れた、という話が何か笑えました。

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著者プロフィール

2016年5月現在広島大学大学院総合科学研究科教授

「2016年 『アメリカにおけるタバコ戦争の軌跡』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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