軽症うつ病 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 271
レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061492899

作品紹介・あらすじ

生真面で心やさしい人々をおそうゆううつ、不安、おっくう感。軽症化しつつふえている理由なき現代的うつ状態への対処法と立ち直りの道筋を明快に説く。

感想・レビュー・書評

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  • 軽うつ入門書で、症状・治療法・具体的な症例などこの病気に関して知りたい事がおおまかに分かる。うつ病患者や、自分うつかもと思っている人向き。
    ちょっと古い本(だということが装丁から分からなかった)なので☆一つ減点。そのため、治療薬に関する記述がちょっと不十分になってしまっている。


    350円。

  • タイトルだけみると、いわゆる「新型うつ」患者を攻撃する本のようにも見えなくはないのですが、そういう本ではなく、普通の解説書です。

    著者は知る人ぞ知る日本精神医学界の重鎮、笠原嘉氏。文章がなんともいえず優しく、マイルドです。精神医療の世界には、どこの野戦病院から来たんだと言いたくなるような体育会系治療者もいらっしゃるのですが、本書はそういうものとは無関係です。

    大雑把にとらえると、本書は軽症うつ病に陥ってしまった「患者」に向けて書かれています。あるいはもう少しで軽症うつに陥りそうな方、でしょうか。P.76~にある新聞の話はとても納得できるものがありました。まさにメンタルの状態によって、新聞の読み方が無意識に変わってきます。また早期覚醒の苦しさもうまく表現されています。誤解されがちな症状なのですが、あれは決してただ早く起きるという話ではない、耐え難いほどの苦しみがあるものです。

    そして復職に向けてのアドバイスもこころに残りました。

    ”あなたが元気で仕事をしておられること自体が職場のメンタルヘルスの向上のために役に立っています。なぜなら、一言で精神的不調と言っても、そのなかには十分回復できる場合があることを、あなた自身が元気に仕事をしてくださることで皆に示せるからです。どうか、自分のためでもあり人のためでもあるので、心の安定に気をつけてください”(P.229)

    こんなにあたたかいメッセージは聞いたことがありません。

    さて、一方引っかかった点としては、著者が「おっくう感」に効くクスリを期待しているというところでしょうか。以下、がらりと雰囲気を変えて、わたしの持論を展開させて頂きます。

    日本の社会は、一部の「ポジティブで打たれ強く、相手の気持ちなど考えない人たち」に都合がよいようにできていて、近年さらにその傾向が加速しています。われわれ「こころの弱い」人々は、連中の優越感を満たすという目的のために、いちおう必要とされるのですが、一方でわれわれがポジティブな人間に成り代わってしまっては大誤算なわけです。よってこの国では、欧米では麻薬扱いのロヒプノールのようなクスリが普通に処方されるにもかかわらず、リタリンのようなアッパー系のクスリは排除され、咳止めシロップからはエフェドリンが抜かれるのです。

    「おっくう感」を改善するクスリはこの国では採用されません。もしそういうクスリが出来上がったとしても、既得権益によってつぶされるにきまっている。弱者には弱者のままでいてもらわなければ困る人たちが、この世の中を仕切っているのです。

  • 実習のときに精神科の先生がお勧めしていたので読んでみました。

    市民の方にとっても医療関係者の方にとっても有意義な本だと思います。

    診断基準などは次々と更新、改訂されていきますが、本書全体を通しての考え方は現在でも通用するのではないかと考えられます。(この本の初版は1996年。)

  • ツレさんが紹介していた本なので、読んでみた。

    でも、字ばかりの本で(当たり前・・)、
    読むのが辛くて、斜め読みしてしまった~。

    あ~、自分ってばか・・。

  • 軽症うつ病について、簡単な概説書。
    この先生の本は簡単な説明でもイメージがしやすくていいと思う。

    うつの中で軽症、中程度、重度の人がどのくらいの割合でいるのかが気になった。公衆衛生の観点からいくと軽症に対応するのが先になるのかな。

    鑑別診断の難しさもあるんだろうなと思わせられる。精神科医の視点をもっと知りたいと思った。

  • 11/12/02、ブックオフで購入。

  • 初版が1996年と若干古いけど、色々と勉強になった。

  • 難しいところもありつつ、納得感もそれなりにあったかと。。

  • 新書ながらこの分野で大きな影響力を持つ本で、医師や研究者にもよく読まれている。著者はR.D.レインの日本への紹介者としても知られている。
    統合失調症、そううつ病の二大精神病は、近年重篤な症状が減少し、逆に軽度のものが急増しているという現象が明らかである。とりわけうつはすでに非常に身近な病となってしまった感があるが、そのほとんどがこの本にいう、内因性の軽症例であると推測され、治療法にも一定のパターンが用いられるようになっている。しかしまだまだ研究途上であることも確かで、この周縁には様々のタイプが存在しその境界は一概には定められない。重複例や変移可能性も少なくない。
    いま職場では、仕事になると抑うつ状態になり、アフター・ファイブや休日は元気になるという社外適応社内不適応、社内うつ、新型うつなどと呼ばれているケースが問題になっているが、本書が取り上げている軽症うつとはこれらはべつのもの、アパシーの一種であろうと指摘されている。職場のストレスの問題と併せてさらにその対処については熟慮が必要な部分ではないだろうか。社会における喫緊の課題でもある。

  • 4061492896  247p 1998・4・25 6刷

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