軽症うつ病 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061492899

作品紹介・あらすじ

生真面で心やさしい人々をおそうゆううつ、不安、おっくう感。軽症化しつつふえている理由なき現代的うつ状態への対処法と立ち直りの道筋を明快に説く。

感想・レビュー・書評

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  • 鬱病に限らず、ゆううつという観点から理論だって説明がなされている。

    どういう理論で我々が憂鬱な気持ちになるのか、説明から、具体例、どうしてゆけば良いかというのが分かりやすく書かれている。

    この本を読めばある程度わかるし、どうしたらよいか書かれているので、ゆううつな状態になったら読めばしっくりくるかも。

  • この本の1刷は1996年で、今読んでいるのは2011年の31刷です。したがって、わりと読み継がれている本です。

    著者の笠原嘉さんは1928年生まれですので、この本を68歳位の時に書かれたものと思われます。現在は92歳で、存命中の方です。

    私は、現在、軽い鬱状態につき、自分の現状を少しでも把握したいとの思いから、この本を読んでみました。

    180頁には、今後の自分に参考になりそうな箇所があったので、引用しておきます。

    ---引用開始---

    不安といっても本質的にはうつ病の「先案じ不安」で、これから先のことを普通の人よりちょっとばかり過剰に心配してしまう。ときには自分の身体の状態について、ときには社交の求められる場面での対人緊張について少し過剰に心配します。理由のない不安のこともあります。

    自分でもできるだけ薬なしでやろう、と思っているが、月に一度とか二度、抗うつ薬の厄介になる。そうしてさえいれば、仕事や社交にも自分の活力を発揮して面白くできる、という人もいます。

    ---引用終了---

  • 軽うつ入門書で、症状・治療法・具体的な症例などこの病気に関して知りたい事がおおまかに分かる。うつ病患者や、自分うつかもと思っている人向き。
    ちょっと古い本(だということが装丁から分からなかった)なので☆一つ減点。そのため、治療薬に関する記述がちょっと不十分になってしまっている。


    350円。

  • 現代の「うつ病」
    うつ病=精神病×
    うつ病=気分障害〇
    治る病気である。

    うつ病への考え方が変わった。

  • 実習のときに精神科の先生がお勧めしていたので読んでみました。

    市民の方にとっても医療関係者の方にとっても有意義な本だと思います。

    診断基準などは次々と更新、改訂されていきますが、本書全体を通しての考え方は現在でも通用するのではないかと考えられます。(この本の初版は1996年。)

  • 軽症うつ病について、簡単な概説書。
    この先生の本は簡単な説明でもイメージがしやすくていいと思う。

    うつの中で軽症、中程度、重度の人がどのくらいの割合でいるのかが気になった。公衆衛生の観点からいくと軽症に対応するのが先になるのかな。

    鑑別診断の難しさもあるんだろうなと思わせられる。精神科医の視点をもっと知りたいと思った。

  • 11/12/02、ブックオフで購入。

  • 初版が1996年と若干古いけど、色々と勉強になった。

  • 難しいところもありつつ、納得感もそれなりにあったかと。。

  • 新書ながらこの分野で大きな影響力を持つ本で、医師や研究者にもよく読まれている。著者はR.D.レインの日本への紹介者としても知られている。
    統合失調症、そううつ病の二大精神病は、近年重篤な症状が減少し、逆に軽度のものが急増しているという現象が明らかである。とりわけうつはすでに非常に身近な病となってしまった感があるが、そのほとんどがこの本にいう、内因性の軽症例であると推測され、治療法にも一定のパターンが用いられるようになっている。しかしまだまだ研究途上であることも確かで、この周縁には様々のタイプが存在しその境界は一概には定められない。重複例や変移可能性も少なくない。
    いま職場では、仕事になると抑うつ状態になり、アフター・ファイブや休日は元気になるという社外適応社内不適応、社内うつ、新型うつなどと呼ばれているケースが問題になっているが、本書が取り上げている軽症うつとはこれらはべつのもの、アパシーの一種であろうと指摘されている。職場のストレスの問題と併せてさらにその対処については熟慮が必要な部分ではないだろうか。社会における喫緊の課題でもある。

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