愛する家族を喪うとき (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
3.17
  • (0)
  • (1)
  • (5)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 16
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061493681

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 著者、保阪正康さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。

    保阪 正康(ほさか まさやす、1939年(昭和14年)12月14日 - )は、日本の作家・評論家。

    北海道札幌市生まれ、二海郡八雲町育ち(なお、自著のプロフィールでは「北海道生まれ」のみと表記し、出身市町村については明記していない。


    で、本作の内容は次のとおり。(コピペです)

    人生最大の悲しみをいかに乗りこえるか。相次ぐ永訣に直面した著者がつづる渾身の書!息子よ母よ妹よ!

    [意識の底に眠る息子――私が息子を喪ったのは、1993(平成5)年2月26日のことだ。病いで入院し、そして1週間後に急死してしまった。22歳の世間のどこにでもいるような平凡な学徒だった。不意に病いに冒され、そして、入院してそれこそ死など予想できない状態で逝った。……今こうして筆を進めているときから数えて3年以上前である。4年目にはいっても私のこころは癒えない。……たぶん息子の死は、終生私のこころの傷になるのだろうが、私はそれに耐えるのを自らに課す以外にないと、こころに決めているのである。……アメリカの諺に、「涙は泣く人だけが理解する言葉である」という言い伝えがあるそうだが、確かに私はその意味を理解できる――本書より

  • 筆者が息子さんを亡くした際の気持ちを
    父親が病気で亡くなった時とどう違うか
    またクリスチャンである妹の病死
    母親の病死と
    それぞれ 医師 哲学者 宗教と様々な見解を引用しながら振り返っている

    文章は読みやすいし押し付けがましくもなく例を紹介してくれるので 素直に見解を受け入れてその見解について考えることが出来る

    久松潜一氏の山上憶良の和歌は無知ゆえ調べたい
    わかければ道ゆき知らじ幣は為む黄泉への使負ひて通らせ

    巻末に筆者の父親の過去が壮絶だった事が書かれている 身内の結核 関東大震災で天涯孤独となり 中国人に水を上げたことで殴られ難聴となり医師の道は諦め数学教師となり。。
    そのような過去を経験したからこそ その後の父親の行動選択があったのではとされている
    親にとって子を亡くす悲しみはとてつもないが
    未成年で身内を亡くすのもまた 違う悲しみがあるだろう

    子を亡くした知人が『お子さん何人?』という質問にどう答えるべきか毎回悩むと言っていたのを思い出す
    自分が家族を亡くした時にと読んだが 家族を亡くした人にどう接すればの参考にもなるかもしれない


    筆者は闘病 とか 病に負けて と表現していたが『ミステリというなかれ』の主人公はその表現に否定的だったなぁ
    色んな意見があって 色んな考え方があるなぁとこの年になっても思う



  • 誰しも愛する家族があると思う。それがきっかけで手にとった。心理学ではどのようにその事態を見るのかが伺えるものであった。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

1939年生まれ。同志社大学卒業。ノンフィクション作家。とくに昭和期の軍事主導体制についての論考が多い。

「2022年 『時代の反逆者たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

保阪正康の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×