日本語のレッスン (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 27
レビュー : 4
  • Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061493995

作品紹介・あらすじ

自分本来の声を取りもどし、ことばのもつ根源的な力を回復するための独自のプログラムを生き生きと提示する。

感想・レビュー・書評

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  • 私はしばらくの間、舞踏のレッスンに足を運んだことがあります。舞踏と言っても古典的な踊りではなく、頭を丸めて全身真っ白に塗って、というちょっと危なそうなヤツです。学生時代に舞台を見たのがきっかけで、しばらく片足突っ込んでいました。これでも舞台に上がったことが数回あるのですよ、実は。さて、その舞踏のレッスンでは、からだほぐしに野口体操(からだをこんにゃくのようにクネクネさせたりする)が用いられました。その流れもあって以前から本書の著者のレッスンにも興味を持っていました。残念ながら実際にその場に居たことはないのですが本書や前に書かれたものを読んでいると、レッスンのようすがありありと伝わってきます。そこではからだの奥から響いてくる声が要求されます。からだの緊張をほどき、誰に何を伝えたいのかが明確になるにつれ、相手に自分の声が届くようになっていきます。そのとき、今まで感じたことのない自分の声に気づくのです。私もどんな感じがするのか一度は体験してみたいと思っています。(その後、一度ワークショップに参加する機会がありました。保護者の方もいらっしゃったのですが、恥ずかしがらずにできたと思います。)本書を読み終えて、私の声がちゃんとみんなに伝わっているのかどうか、考えさせられました。ちなみに、私の舞踏体験記が下記の出版物に掲載されています。良かったらどこかで立ち読みして下さい。現代風俗研究会編「アブない人体」(リブロポート)1994年発行

  • 『「からだ」と「ことば」のレッスン』(講談社現代新書)に引き続き、著者がおこなってきた「竹内レッスン」の内容を、具体的なエピソードをふんだんに織り込みながら紹介している本です。

    本書ではとくに、言葉を語りかけることに焦点が絞られています。著者は、「はじめて語を発した幼児とか、はじめて自分の気持を発見した恋する人とかの言葉、「語りはじめた最初の人間」の言葉、伝統となる手前の始原的な経験を目覚めさせた作家や哲学者の言葉」という、メルロ=ポンティの表現を引用していますが、本書で紹介されているエピソードには、言葉を発する練習によってまったく新しい世界との関わり方が生まれてくる瞬間が、見事に示されているように思います。

  • 言語の三機能として、伝達、表現、呼びかけを示している。
    一番原初的なものが呼びかけとのこと。
    声、歌、詩という言語を取り巻く題材をもとに、日本語で呼びかける方法について暗示している。

  • [ 内容 ]
    自分本来の声を取りもどし、ことばのもつ根源的な力を回復するための独自のプログラムを生き生きと提示する。

    [ 目次 ]
    第1章 声と「わたし」
    第2章 レッスンへの出発
    第3章 自分の声に出会う
    第4章 声を育てる
    第5章 歌を遊ぼう―ことばはアクションだ
    第6章 ことばほぐしとことばの立ち上がり
    第7章 詩―表現へと立ち上がる声

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著者プロフィール

1925年、東京に生まれる。東京大学文学部卒業。劇団ぶどうの会、代々木小劇場を経て、竹内演劇研究所を主宰。宮城教育大学、南山短期大学などで独自の人間教育に携わる。その後「からだとことばのレッスン」を創造・実践し現在に至る。著書に『ことばが劈かれるとき』(ちくま文庫)、『「からだ」と「ことば」のレッスン』(講談社現代新書)、『からだ・演劇・教育』(岩波新書)、『癒える力』(晶文社)、『竹内レッスン』(春風社)、『声が生まれる』(中公新書)などがある。

「2007年 『生きることのレッスン』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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