われわれはどんな時代を生きているか (講談社現代新書 1400)

  • 講談社
3.00
  • (1)
  • (2)
  • (12)
  • (4)
  • (0)
本棚登録 : 76
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (217ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061494008

作品紹介・あらすじ

歴史の中の「いま」という瞬間を真摯に生き、実践的に問うこと。21世紀の知的課題はここから始まる。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • フランス文学の研究者で映画評論家の蓮實重彦と、イスラム史が専門の山内昌之の二人が、1997年から98年にかけてPR誌『本』(講談社)に連載した文章をまとめた本です。巻末には、連載を終えておこなわれた両者の対談が収録されています。

    ベンヤミンがピレネー山中で自殺することなく無事にアメリカに亡命することができたとしたら、「赤狩り」の時代に有罪判決を受ける唯一の外国人になったのではないかと語る蓮實と、イスラム史の視角から現代のアメリカの文明と政治をするどく照射する山内の議論は、おたがいに相手の提出したテーマを参照しながらそれを巧みに変奏していくことで、20世紀という時代の多様な側面を次々と映し出しているように思えます。

    さらに、内藤湖南、新井白石、伊達千広といった日本の歴史家たちの仕事についてもとりあげられ、歴史学がどのようなしかたで現代のアクチュアルな問題とかかわっていくのかという根本的なテーマにかんする興味深い示唆が投げかけられています。

  • もうなんかあの独特のまわりくどさ全開

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

蓮實重彦(はすみ・しげひこ):1936年東京生まれ。60年東京大学文学部仏文学科卒業。同大学大学院人文研究科仏文学専攻修了。65年パリ大学大学院より博士号取得。東京大学教養学部教授(表象文化論)、東京大学総長を歴任。東京大学名誉教授。仏文学にとどまらず、映画、現代思想、日本文学など多方面で精力的な評論活動を展開し続けている。著書に『表層批評宣言』『凡庸な芸術家の肖像』『映画の神話学』『シネマの記憶装置』『映画はいかにして死ぬか』『映画 誘惑のエクリチュール』『ハリウッド映画史講義』『齟齬の誘惑』『映像の詩学』『『ボヴァリー夫人』論』『伯爵夫人』『ジョン・フォード論』ほか多数。

「2023年 『ゴダール革命〔増補決定版〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

蓮實重彦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×