パソコンを鍛える (講談社現代新書 1417)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061494176

作品紹介・あらすじ

なぜ使いこなせないのか?OSの原理を知らないからだ。脱ウィンドウズからはじめるパソコンの「教科書」。

感想・レビュー・書評

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  • 子供向けのやさしい本は決してお子様が書くわけではない。

    学校の先生は大人であるし当然である。

    本書はパソコン初心者にハードとOSについて教えてくれる本だが、著者の知識が少ないため記述が偏っていて分かりにくい。

    エンドユーザープログラミングを推奨する著者なので最終的にオープンソースのUNIXに至るのだが、果たしてこの本でPCにUNIXをインストールできる人はいるであろうか。

    CUIが知的でカッコイイと信じる著者は、Windowsをヘリコプターで登山者を山頂につれていくようなものとして、山道を確かめながら登る登山より格下とみなしている。

    しかし普通の人は山頂に行きたいのであって山道を登りたいわけではない。歩けない人は山に登るなとでも言うのか? ここに著者の見識の低さが現れている。

    LinusベースのGUIのOSが溢れた今日、著者の心境はどうであるのか気にはなるが、その後コンピュータについてまともな本(読んでないので知らないけど)も出しているようなのでいくらか勉強したのかもしれない。

  • OSにまつわるコンピュータの基礎知識を、初学者に向けて解説した本です。「まえがき」には、「本書は、パーソナルコンピュータ(通称「パソコン」)のユーザが、自分のコンピュータのオペレーティングシステムをはっきりと対象化して認識できるようになるための“初等教科書”だ」と書かれています。

    プロセッサの仕組みからはじまって、入出力の処理やメモリ管理などのOSの働き、シェルの役割などが説明されていきます。あつわれている内容は基本的ですが、具体的な説明ではなく、縦書きのコンピュータ入門書らしい概念的な説明に終始しており、ちょっと読みにくいと感じました。

    ただし本書は、客観的な解説に終始している本ではありません。「われわれのパソコンから、業界の巨大吸血蛭Microsoftがポロリとはがれ落ちて、めでたく貧血が治癒したパソコン業界と独占呪縛を脱したパソコンユーザ世界の両方が、元気モリモリになってほしい」と述べられているように、Windowsというお仕着せのOSからユーザ個人が主導権を握ることのできるOSへの脱却を説く、アジテーションの書でもあります。

    こうした論調とアクの強い文章にアレルギーのある読者も多いと思われます。とはいえ、初心者向けのコンピュータ概説書で、概念的な解説を中心にした本はあまり多くないので、個人的にはおもしろく読むことができました。

  • パソコンを動かしているOSの話。WindowやMacのOSは欠陥だらけで、技術力・技術思想共にお粗末だと筆者は言う。しかし、WindouのOSが独占しているので、それよりもりっぱなOSを作っても売れない。というのも一度システムが作られたら変更する事が難しくなるからだ。こおn本は1998年に出版されているが、今はその状況は変化していない。

  • [ 内容 ]
    なぜ使いこなせないのか?
    OSの原理を知らないからだ。
    脱ウィンドウズからはじめるパソコンの「教科書」。

    [ 目次 ]
    第1章 裸の機械はトゲだらけ
    第2章 御者なきシステムに御者を
    第3章 オペレーティングシステム概観
    第4章 ユーザインタフェイスの森
    第5章 オペレーティングシステムの誤解学
    第6章 勝手知ったるわがコンピュータ

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 本書の中身はパソコンの基本ソフト、すなわちOSの原理を知ろう、という内容である。あまたあるパソコン教科書のエクセル30時間云々、とかいう本とは一線を画す。著者は、パソコンを真に使えるようになるためには、今や常識となっているGUI自体から疑ってかかる。ユーザーに優しいインターフェースは本来コマンド入力のターミナルだ、というのである。びっくり仰天するかもしれないが、読んでいくとなるほどな、と思える。最初の章はOSの起動プロセスから解説していき、内部がどうなっているのか、素人にもわかりやすく書いているが、これがずぶのド素人の人でも理解できるか? というとちと疑問である。後半はMS社批判に転じる。今日のパソコントラブルの大半は一社独占の異常なソフトシェアからくる弊害だ、と言い切る。出版からかなり年数が経つので現在の状況とはちょっと違ってきている面もある。今日では無料配布自由のリナックスに代表されるオープンソースのソフトが盛りかえしつつあり、今後のOSシェアは予断を許さないからだ。将来、本書を懐かしく読み返すいい日が来ることを一リナックスユーザーとして期待したい。

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