韓国は一個の哲学である: 理と気の社会システム (講談社現代新書 1430)
- 講談社 (1998年12月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061494305
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
世間に受け入れられている韓国についての一面的なイメージを批判し、儒教的伝統に基づく「理」と「気」の二元論によって、韓国と韓国人のさまざまな側面を説明した本です。
儒教は古臭い形式主義というイメージがありますが、著者はこうした理解が誤りだと論じています。儒教は、何よりも道徳を志向する若々しい思想であり、韓国人はみずからに「理」があるということを公に訴えようとします。一方で、こうした「理」の世界の外に、情緒的な「気」の世界が広がっており、この2つのフェーズを理解しなければ、韓国人のメンタリティをつかむことができないと論じています。
さらに、こうした「理気二元論」に基づいて、韓国の歴史や日韓関係、さらに現在進行中のメンタリティの変化にも触れています。
「理気二元論」という本質主義的な枠組みに基づく天下り式の説明ではないかという疑問も感じましたが、韓国についての冷静な分析が展開されている本だと思います。 -
4061494309 238p 1998・12・20 1刷
-
文体はともかくとして、内容はおもしろかった。韓国も、それから日本も、ものの見方や考え方がかなり循環していてどろどろしているなあ、と特に後半を読みながらげんなりしてしまった。でもげんなりする=自覚しておいた方が良いとも思う。
-
[ 内容 ]
理の顔と感情の顔、その乖離は何に由来するのか。
心性から社会のメカニズムまで、独自の「統一理論」で隣国・韓国の正体を読み解く。
[ 目次 ]
0 韓国・道徳志向的な国
1 上昇への切望―「理」志向性のしくみ
2 「理」と「気」の生活空間
3 「理」と「気」の文化体系
4 「理」と「気」の社会構造
5 「理気」の経済・政治・歴史
6 「理気」と世界・日本
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]