ゲーデルの哲学 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 50
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061494664

作品紹介・あらすじ

あなたが矛盾しないことをあなたは証明できない-人間の理性に限界があることを証明し、神の存在証明をも行った"アリストテレス以来の天才"。その思想の全体像を、はじめて平易に解き明かす。

感想・レビュー・書評

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  • 不完全性定理について”文系”的に一番よく書かれている本だと思う。不完全性定理というのはとかく文系の人には拡大解釈されがちだが、適用範囲がきちんと限定された数学的な定理であって、決して”「うそつきのパラドックス」を数学的に言い換えたもの”ではない。この本をちょっとていねいに読めばそのことがわかるだろう。(読みたいことを読みたいように読み飛ばせばどんな本を読んでも同じことだが)
    ゲーデルのかんたんな伝記や晩年の思想についてもふれられたとてもコストパフォーマンスのよい入門書。

  • 読み終えた。
    しかし、ただ読み終えただけであり、数学が出てくるところで私の理解をこえるところになった。

    誰が読んでもわかりやすいようにという趣旨で、新書という形で発行されたようだが、何というか自分の知性を恥じる読書体験になってしまいました。

    現代思想は本当に面白(そう)い、と思うのだが必ずそこには数学や科学の存在がある。文系の頭が拒絶するのか、単に私がアホなのか、それはわかりませんが、大いなる壁である。

  • 読み応えのあるゲーデル本。やはり縦書きの本であり、不完全性定理の証明のテクニカルな側面よりも、歴史的な背景と哲学的な意義について詳しく解説している。1930年のケーニヒスベルク会議と、1951年のギブス講演について詳細に書かれているのがとても嬉しい。ケーニヒスベルク会議は、ヒルベルトの記念講演「自然認識と論理」に加えて、数学基礎論における3学派(論理主義、形式主義、直観主義)の討論会が行われたり(フォン・ノイマンも講演している)と、華々しく開催されたのであるが、皮肉なことに、ゲーデルが初めて不完全性定理のアイデアを公表したのも、このケーニヒスベルク会議だったのである。結果的に数学界では受け入れられなかったブローウェルの「直観主義」が、ゲーデルにインスピレーションを与えたというのも、歴史的な皮肉としか言いようがない。

  • S410.96-ゲン-1466
    000374140
    ものの本によると、「食通」の行きつく所は、「ホヤ」だそうである。ならば、「知」の行きつく所はゲーデルの「不完全性定理」であろうか。

    「すべての真理を知る無矛盾な存在を神と呼ぶならば神は存在しない」(哲学者グリムは不完全性定理による神の非存在論を証明した)
    「不完全性定理を証明したために彼は病気になったのか、あのような業績のためには彼の病気が必要だったのか」(数学者フルトヴェングラーの言葉)

  • 初ゲーデル。集合論におけるラッセルのパラドックスやチューリングマシン、神の存在証明など論理学の興味深さを思う存分味わった。前半のアナロジーは若干難しいが、メタ視点や集合論における自己言及の破綻を思い起こせば深くはなくとも理解はできる。論理学は強烈なツールであることを改めて感じた。カントとヒュームが示した演繹法と帰納法の限界についてさらに知りたくなった。

  • 不完全性定理について新書レベルの解説を期待して読み始めたが・・・第2章からはほぼ目的を失ってしまうことに・・・面白かったけど・・・次を探します。

  • 最初が面白かったので、
    不完全性定理をわかりやすく説明してくれているいい本だと
    のめり込んでいったが、

    途中から完全ストップ。
    何度読んでも分からない箇所が続出。
    あとは鈍行運転で、なんとか終了。

    不完全性定理は不完全にしかわからなかった。

    数学と哲学はつながっているようだ。

  • ゲーデルの複雑な議論をアナロジーとパズルを交互に用いる印象的な手法で説明している。ゲーデル以降の完全性定理のもたらしたことについての説明もあり、非常に興味深い。

  • アリストテレス依頼の天才数学・論理学者ゲーデルと言う人は謎の人でしたが、1906年生まれの20世紀の人物ということさえ知らず、アインシュタインと親友となり尊敬し合ったという人物像は極めて具体的に彼が不世出の天才であったことを物語っていると思いました。神が論理的に存在すると証明したということは今ひとつ私自身も腑に落ちたとは言えないところがありますが、非常に興味深い考え方でした。要約がP217に書いてありました。「神性Gは肯定的性質である。任意の肯定的性質Pに対して、Pを持つ対象が少なくとも1つ存在する可能性が導かれる。従って神性Gを所有する対象Xが少なくとも1つ存在する可能性がある。この結果に定理2を適用すると、Gを所有する対象Xが、少なくとも1つ必然的に存在する。さらに、定理1と定義2により、その対象Xは、Gを唯一持つ対象である。ゆえに、唯一の神が存在する。」

  • Ⅰ章までは理解できたのだが、その後はほとんど頭に入ってこなかった。とりあえずなんとか読み終えたものの、わかったことと言えばゲーデルの歩みだけだった。
    いずれ読み返すことがあるかもしれない。

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プロフィール

1959年大分県生まれ。國學院大學教授。専門は論理学・哲学。ウエスタンミシガン大学数学科および哲学科卒業後、ミシガン大学大学院哲学研究科修了。主要著書は『理性の限界』『知性の限界』『感性の限界』『ゲーデルの哲学』(以上、講談社現代新書)、『東大生の論理』(ちくま新書)、『小林秀雄の哲学』(朝日新書)、『哲学ディベート』(NHKブックス)、『ノイマン・ゲーデル・チューリング』(筑摩選書)、『科学哲学のすすめ』(丸善)など。超自然現象や疑似科学を究明するJAPAN SKEPTICS副会長。

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