ローマ人の愛と性 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
3.56
  • (3)
  • (3)
  • (10)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 55
感想 : 5
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061494763

作品紹介・あらすじ

平和と繁栄のきわみにあって肉欲の限りを尽くす頽廃のローマ。享楽の性の中で芽生えていく「夫婦愛」と新たな家族のかたち、内なる自分への眼差し。ヨーロッパ的心性の成立を鮮かに描き出す。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 著者は愛と性について語ることは下劣でも個人的なことでもなく、ある意味重要なこと・・と語ります。
    カエサルは妻に愛をささやいたか・・
    この答を知ることは古代ローマ時代の男女の地位や格差を明らかにします。
    女王としての地位のあったクレオパトラとは同等な立場としてささやきあったとか・・

    東大の先生でもある著者は自分は天下国家を語る歴史家ではないといってますが、
    そのユニークで柔軟性のある語り口は私のような歴史に造詣の深くない者にも充分楽しめるものでした。

  • 非常にわかりやすい語り口で、愛と性という切り口も面白い。
    歴史家として語れる部分と、かなりの部分想像で補っている部分とをきちんとわけて書いているのも好印象。
    ただ個人的にはもうちょっとどきついのを期待していたんだけど、ずいぶん「きれい」な描写が多かったのがちょいと残念ではある。

  • 100匹の羊が迷っている時、99匹の羊を放置してでも迷える1匹の羊を捜すのが宗教家。99匹の安泰を考えるのが政治家である。つまり、1匹の羊は切り捨てられるのだ。どちらも凡人では決断できないだろう。
     さて、作者は「性愛を語ることは、そんなにも下劣で個人的なことでしょうか」と問いかけている。もちろん、作者は性愛について肯定的に考えているから問いかけるのだ。「じつのところ倫理や道徳の核心をなすのは性愛の問題なのです。性愛の意識は人間の行動規範の重要部分にふれている。性愛を語ることはその社会の深層ににふれること」になるという。
     「カエサルは妻に愛をささやいたか」という問いかけから、古代地中海世界の男女関係を描くなど、おもしろい本である。

  • お薦め。本村先生はいい。

全5件中 1 - 5件を表示

著者プロフィール

1947年 熊本県生まれ
1980年 東京大学大学院人文科学研究科博士課程(西洋史学)修了
現在 東京大学名誉教授
西洋古代史。『薄闇のローマ世界』でサントリー学芸賞、『馬の世界史』でJRA賞馬事文化賞、一連の業績にて地中海学会賞を受賞。著作に『多神教と一神教』『愛欲のローマ史』『はじめて読む人のローマ史1200年』『ローマ帝国 人物列伝』『競馬の世界史』『教養としての「世界史」の読み方』『英語で読む高校世界史』『裕次郎』『教養としての「ローマ史」の読み方』など多数。

「2020年 『衝突と共存の地中海世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

本村凌二の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×