- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061495012
作品紹介・あらすじ
ポーからパワーズまで、著者自ら訳し、語る、待望の本格的講義。
感想・レビュー・書評
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これは好みが分かれる本だと思いますが、アメリカ文学が好きな方には相当面白い文学というフィルターを通した思想史だと思う。
柴田正幸氏の読書量には平服するばかり。尊敬しています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2011/12/1購入
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『<読む>という冒険』佐藤和哉著 岩波ジュニア新書より:
「身近なテーマを切り口に、アメリカ文学を見つめ直した本。本文ではアメリカ文学は扱わなかったが、外国の、そして英語の文学に対する態度という点では共通するところがある。古今の名作を訳している柴田さんは同時に名エッセイストでもあり、この本でも文章の巧みさに引き込まれる。」 -
「名前」「食べる」「幽霊の正体」などキーワードを上げ、その言葉に沿ったアメリカ文学を紹介していくスタイル。
ひとつのキーワードに2~3つのアメリカ文学が紹介されており、必然的に寄せ集められた感が楽しい本。
この本から実際に何冊か「読んでみてよかった!」という本に出会えました。
柴田元幸と本のタイトルに惹かれ過ぎたのか、一度紛失したのか、同じ本が2冊あります。 -
大学の英文学の読解授業にすごく似ていた。はるかに分かりやすかったけど。
アメリカ文学の典型的パターンを面白く解説していくなかで、一人一人の作家の描きたかったであろうことやその意味をきちんと私たちに教えてくれる。読むのは好きでもメッセージを言語化して説明するのは難しい、私みたいな人には全くありがたい本だった。
これくらい教養があればなぁと思う。知識や人間性を兼ね備えた上で諦念を持って今の暮らしをするのと、ただ今の暮らしをするのとでは人生の謳歌具合が違うと信じているので。
虚無主義も主義には変わらない、考えて生きていきたいなぁとやっぱり思わされた。 -
15のテーマについて、アメリカ文学におけるさまざまな作品のなかでどのように語られているのかということを論じている本です。
とりあげられているテーマは、「名前」「食べる」「幽霊の正体」「破滅」「建てる」「組織」「愛の伝達」「勤労」「親子」「ラジオ」となっており、文学上の大問題というようなものではありませんが、それぞれのテーマがひとつの窓からさまざまなテクストが織り成すことで構成されているアメリカ文学の風景を見わたすような興味深い視点を提供しています。
手軽に読めるアメリカ文学についてのエッセイといった体裁で書かれていますが、アメリカ文学のそれぞれの風景を切り出してくる著者の手腕が光っています。 -
象徴として立ち現れる事物を軸に、様々な作品を比較。その中からアメリカ文学の特徴を洗い出している。しかも口語体だからわかりやすい。これからアメリカ文学に触れようという人に特にオススメ。 -
なんか私が読んだのと表紙が違うな…。まぁいいか。
この本を元に何冊か読んでみたい本が出てきたので、今年頑張って英語で読みたいと思います。 -
たいへん楽しく読んだ。エピローグでの、「『面白い』『面白くない』を唯一の基準に小説を読むことが悪いとは全然思っていない(というか、それ以外で小説に対して失礼にならない読み方なんて思いつかない)」という言葉と、それに続く「小説のなかの人物たちが〈他者〉を消費することについて考えようとするなら、少なくとも、なぜ自分がこれを面白いと思いあれをつまらなく思うのか、それもあわせて考えてみるべきであろう」の言葉に、軟弱な小説読みである私はいやに慰められた。
著者プロフィール
柴田元幸の作品






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