- Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061495791
感想・レビュー・書評
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古本ワゴンでいつぞや買ったまま積ん読だったのを読んで見た。「民族の概念はイギリス宗教改革から誕生した」ってのはおもしろい。いや、オイラが知らんだけで常識なのかも知れんけど、オイラは知らんかった。で、フランス革命の混沌、ドイツでは「ドイツ国家」という受け皿がなくて「ドイツ民族」が成立しなかった、ってのも。そういやナチスは「民族」ではなくて「人種」か、とか。かなり難しいし、オイラも二度読んでもどれくらい理解できてるかはアヤフヤだけど、理解できた範囲はおもしろい。ただ、最後の日本、東アジアについての章は蛇足のような気が。
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【民族の定義を考えなおす】
世界がグローバル化すると国家間の国境がなくなり、世界が一つになるかと思えば、逆に国家間の対立は強くなっている。
国家は国民をより一国家人として認識するよう要求し、人々は「国籍なんて関係ないよ〜」と表面的には表明しながらも、何かあれば国家にすがろうとする。
今後インターネットがさらに加速して普及する中で、世界は「民族」をどのように捉えるようになるのだろうか。
国家は国民に対して、平等を提供する存在として君臨している。国民は普段それをあまり意識していないが、国家間の緊張が高まると、つまり国家の危機が近づくと、それを意識するようになる。
「国家がなくなれば、自分の権利が危ない」
そう思う国民は、国家の存続を願い、それを脅かす敵国に対して戦いを挑もうとするだろう。
人々にとって国家が不可欠な存在であるかぎり、民族紛争は終わることがない。 -
歴史や思想史の前提知識がないと読み進めるのがキツイ・・・---2008.11.12