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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784061495920
みんなの感想まとめ
地名の由来を探ることで、歴史や文化の深層に触れることができる本であり、特にイギリスの地名に関する知識が豊富です。例えば、マンチェスターやリンカンのように、地名の語源を通じて古代ローマの影響を理解するこ...
感想・レビュー・書評
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ヨーロッパの地名という興味深いテーマを扱っていますし、文章は平易です。
例えば、フェニキア(Phoenicia)と紫(phoinix)とナツヤメシ・不死鳥(phoenix)を扱ったところ(p.36)なんかは、大変面白かったです。
フェニキア人は貝から紫の染料を抽出して輸出していたので、ティルス、シドンといった地域をフェニキア(紫の土地)と言うようになったということです。
本書とは関係ないですが、ヨーロッパは貝(シリアツブリガイ)から、日本はムラサキの根からと、全く異なる原料を用いていたのに、ヨーロッパでも日本でも紫が高貴な色とされていたのは不思議な一致です。
ただ、この本の全ページで「なるほど!」と思える読者は、かなり多くの言語を勉強した人に限られるのではないでしょうか。
例えば、マンチェスター(Manchester)やランカスター(Lancaster)は分かりやすいです。
-chesterや-casterの語源は、ラテン語のcastra(castrum,-i,n,城砦)であり、castraはキャッスル(castle)の語源にもなっているとなれば、「ああ、元々はローマ人の城砦があったのね」と納得できます。(p.139)
ところが、語源がブリトン語(ケルト語派)となるとどうでしょうか。
リンカン(Lincoln)は、ローマの軍団が置かれた城砦から退役軍団兵の植民都市となったところであり、ラテン語名はLindum Coloniaでした。
このLindumは、ブリトン語lyn(水たまり)とdun(要塞)からなり、湿地のそばの要塞を意味する地名でした。(p.96)
ManchesterもLincolnもローマ軍団関係の似た由来なのに、ブリトン語(私は本屋で日本語の文法書を見たことがありません。)を使っているだけで、一気にわかりみが減ります。
これはブリトン語だけでなく、アングロ・サクソン語(古英語)ネタも同じようなところがあります。
結局、語学関係の本は、読者の学習度合いによって楽しみの振れ幅が大きいので、レビューが難しいということになりますが、10年くらい後に読み返してみたいという気持ちはあります。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
新書文庫
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地名の由来の概説本。前半の古代に関係する地名の部分はあまり興味を持てず苦痛だった。イギリスの部分はおもしろいと思う。地図帳でイギリスを見てみると、〜ton、〜chester、〜mouth、〜hamなど規則性を持った地名が多いことに気づく。この本はそんな疑問を解決してくれる。ただイギリスに紙幅の大部分が費やされていて、果たしてタイトルが適切かという点には疑問が残る。最後の大航海時代の部分もなんか中途半端なところで終わっていて少し不満。
梅田修の作品
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