- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061496279
感想・レビュー・書評
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購入日:20110324
筑波大学の講義「質的調査法」で紹介された本。 -
あらゆるところにインタビューがある。永江はインタビューはジャズのようであると書いている。リサーチし、本番にのぞむ。予定していた流れと、そこからはみ出ていく流れと。本流に戻しつつ、傍流も楽しむ。インタビューはまさにライブである。
対象にどう斬りこむか、聞いたことをどうアウトプットするか、様々な方法がある。聞き上手に話の引き出し上手への入り口がここにある。 -
・当たり前のことだけど、カメラマンはカメラマンの仕事を見る機会はあまりないし、ライターはライターの働いている姿を見られることもない。インタビュー記事がどのように作られているかを、詳らかにしたこの本を読んで感じたのは、やっぱ一緒だなあというところ。
・「真実は語尾に宿る」ってのは勉強になった。
・作家への新刊のインタビューで本を作る経緯をたずねると、読めば分かるとの返答。そんなことはインタビューイは分かっている。そうではなく、作家本人の言葉で伝えたいから聞いているのだ、というくだりは膝を打って笑っちゃった。
・現代のTV界インタビュー名人を黒柳徹子と田原総一朗という両極のふたりを例に出しているのだが、徹子だったら鶴瓶だろと思うのはまあ蛇足。 -
新書らしく読み易い。かつ、面白い。それでいて、今後の参考になりそうなくらい、初心者に向けて書かれた実用書だと思う。もう一度書くと読みものとしても面白い。
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編集の現場をのぞく機会があり、
インタビューの知識が必要だった。
本書で道具や方法、心構えなど、
基礎的なことを学んだ。
その後、他者に、わたしの発言を文字にされ、
意図したことと隔たり、違和感があった。
さらには、述べていないことも追加され、
どう受けとめればいいのか、理解に苦しんだ。
ベテラン編集者のようだったけれど、
プロフェショナルとは、不足を予測で補い、
ひとつの世界を作り上げるものなのか。
都合のいい表現と事実の関係について、
再考するために、本書を読み直そう。
自身の文章にも、あり得る過ちだから。 -
インタビューの実態(というほど大袈裟なものではないが)を知ったのは、中学生の頃だった。
父親が新聞の取材を受けた。受けた割には、記事には父親が喋ったことなんて一言も書いていなかった。
この本の中にある通り、インタビューといえば実際喋った通りに載っているもの、というイメージは確かに強い。
そして私は、順番や言い回しを替えたりするだけでそれはもう本人の言葉では、厳密にはないと思っている。
言葉遣いを直すだけでも、たとえばミュージシャンの口癖を知っているファンにとっては分かってしまうものだ。
その編集作業に、インタビュアーの主観はどうしたって入るだろう。
父親のインタビュー記事は、父親が一言も語っていない言葉で埋め尽くされ、主旨はがらりと変わり、
インタビュアーの思い描いている船乗りのイメージに沿うように作られてい
た。
それは一種の詐欺なのではないかと思う。
そのまま載せることが難しいことも、後から訂正するとライブ感が失われるということも
理解はできるけれども。
インタビューとは何か。
疑問に思ったことのある人には、一度目を通してみると、「ああ、なるほどね」と思う箇所が少なくないかと思う。 -
[ 内容 ]
危うくも楽しい活字ライブの舞台裏とは―いかに話を引き出し、書くか、豊富な現場体験と名インタビュアーの技に学び、その方法論と味わい方を伝授。
[ 目次 ]
第1章 インタビューに出掛ける前に(インタビューって何だろう インタビューの準備)
第2章 インタビューに行く 話の聞き方、まとめ方(話をどう聞くか インタビューをまとめる)
第3章 インタビューはこう読め(インタビューの舞台裏を想像す インタビューを読む楽しみ インタビューの長さ、聞き手の切り込み方―『アレックス・ヘイリー・プレイボーイ・インタビューズ』ほか)
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