最強のファイナンス理論 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061496477

作品紹介・あらすじ

バブルはなぜ起こる?逆張り投資が成功するのはなぜか?ノーベル経済学賞を受賞した注目の理論で市場を読み解く。

感想・レビュー・書評

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  • すごい。心理学の観点からマーケットの動きや投資家心理を読み解いていく本。基本中の基本の事柄をとても簡潔に簡単な言葉で説明している。金融業に身を置く人間には、あたらしいはっけんは無いかもしれないが、学生さんたちにはかなりオススメ。

  • いまだ資産運用の指針が決まらない。

    目標額の設定はOK

    持たざるものはチャレンジしなければならない。
    持てるものは安定指向でOK

    百万から始める資産運用と、一千万から始める資産運用は違う。
    複利効果はとても大きいものです。
    また初期運用額もとても大切です。

    分散投資等は持てるものの理論であって持てないものには持てないものの戦術がある。

    話は変わるが、最近ベットコントロールをよく考えている。

    カジノの世界では順張り論者を多く見られる。
    一方、株の世界では平均回帰のアノマリーであるところの、逆張り投資が収益性が高いと言われている。

    この違いは何なのだろうか、
    実はここに何かヒントが隠されているのではないか。

    と書きながら、思いついた。
    基準点(参照点)の問題。
    期間の問題。
    そして、退場するのかどうかである。

    カジノのゲームの多くは独立事象のゲームであり、
    株式市場は連続性のゲームであると

  • (121209)
    最終的に人間の心理によって決断された結果から株価は動いているのであって、その部分を仮定することで得られた経済の理論なんて、実践じゃどれだけ役に立つのか疑問に思うわけで。
    そこで登場するのが行動ファイナンスなる人間の心理にも注目した理論。
    読んでて、「あー、あるある!」と思ってしまうこともチラホラあった。

  • タイトルは「最強のファイナンス理論」ですが、内容は「行動ファイナンス理論」の紹介です。実際に分かりやすく解説しているので、同理論を学ぶにあたって恰好の入門書といえますが、ファイナンス理論として最強かどうかは疑問です。確かに効率的市場仮説は万能ではありませんが、行動ファイナンス理論の小手先チックな方法論よりも多くの示唆があると思いますし。特に本書で学んだことの生かし方を最終章で丁寧に説明しているのを見ると、あくまでも効率的市場仮説の修正理論という印象です。しかし、タイトル以外は文句なく「行動ファイナンス理論」の入門書として最適だと思います。

  • [ 内容 ]
    バブルはなぜ起こる?
    逆張り投資が成功するのはなぜか?
    ノーベル経済学賞を受賞した注目の理論で市場を読み解く。

    [ 目次 ]
    序章 トルコ石はなぜ消えた?
    第1章 マーケットに“ただ飯”はあるか?
    第2章 それが人情―山勘に頼ると間違える
    第3章 揺れる思いの人間心理―プロスペクト理論
    第4章 理屈の通らぬこともある―アノマリー
    第5章 実践、実践、また実践

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    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • ファイナンスも心理学。バブルも全て認知心理学から。

  •  実践的なノウハウを取り上げるというよりも、行動ファイナンス理論というものを使って、市場に起こる不条理な現象を解説した本。この理論を応用した実践的な部分がもっとあってもいいのではないかと思う。

  • 本書は、ファイナンスと謳っていますが、基本的には経済学の話が多く、
    基礎は、行動経済学を基本としています。ご存じの通り、行動経済学は
    従来の経済学と認知心理学を取り入れた新しい学問で、これで近年ノーベル賞を
    取っているというとてもホットな学問です。

    内容は、従来の経済学では説明不可能な部分がある。それを説明可能に出来るのは
    行動経済学であり、人間の心理が絡んでいる。またフューリスティックや初頭効果、
    親近効果、プライミング効果、アンカーリング、スキーマ等々初歩的な理論を始め
    プロスペクト理論にも話が及びます。

    分かりやすさから言えば、「経済は感情で動く」 の方が分かりやすいですが、
    上記本よりも、もう少し突っ込んだ内容になっているために、多少深く知りたい人に
    とっては、良い内容かもしれません。私は基本的に飲み込みが悪いので、最初の一回では
    全てを正確に理解できませんでした。速読ではなく、精読か熟読が必要ですね。

    また、そういった教科書的、入門書的な役割を果たしていると自負しているためか、
    巻末に、より詳しく勉強される人のために参考文献を挙げています。これは、なかなか
    良かったと思いますね。まぁ、これを鵜呑みにしてそのまま買う事はありませんが、
    一つの指標があるのとないのとでは、何かを選ぶときに全く違いますから。

    そして、経済学の話ですが、最終的には投資の話に適用している事で、
    私の様な者でも興味を失わずに最後まで読めた事は評価に値すると思います。

    行動経済学に多少興味がある人は、本書を手にとってみても無駄にはならないと
    思いますが、出来れば他の入門書的な本と合わせて読む事をお薦めします。

  • 「人間には、利益をなるべく早く確実なものにしたい一方、損失は先送りしたいという傾向がある」というのがプロスペクト理論だそうだ。行動ファイナンス理論では、この考え方が肝になるらしい。頭の片隅においておくことにする。

  • 行動ファイナンスの入門。
    『人生と投資のパズル』よりファイナンス理論が入ってます。

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著者プロフィール

1953年神奈川県生まれ。76年一橋大学商学部卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。83年ロンドン大学経営学部大学院(修士)卒業、85年メリル・リンチ社ニューヨーク本社へ出向。帰国後、98年第一勧銀総合研究所金融市場調査部長、内閣府経済動向分析チームメンバー、第一勧銀総研やみずほ総研の主席研究員を経て、03年から信州大学大学院イノベーション・マネジメント・センター特任教授に。05年から同大学経済学部教授。

「2014年 『よくわかる金融政策の見方・読み方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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