- Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061496903
作品紹介・あらすじ
なぜ家康は源氏に改姓しなくてはならなかったのか?源氏・天皇制・武家政権の関係を検証し、中世・近世史の読みかえに挑む、はじめての日本王権論。
感想・レビュー・書評
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一年前にブックオフにて半額。「清和源氏が源氏の正統」「源氏でなければ将軍になれない」といった〈俗説〉を論破し、「源氏長者こそが中近世における日本の国家主権者であった」という持論を展開している。不勉強ゆえ「源氏長者」なる言葉はこの書にて初めて知った次第。やや強引な論調も散見されるが、主張それ自体はなかなか興味深い。個人的に面白いなと思ったのは「宇宙」印と「安摩面」の箇所。この辺のガジェットを用いた小説とか是非読んでみたい。
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この本で姓と苗字の違いについてよく理解することが出来た。ただ、全体の主張においては、事実から推定を導く論理展開にやや飛躍があると考えられる箇所もあり、著者の主観が先走っている面が感じられるが、稀有な視点ではあるので読み物としては面白いと思う。
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姓=氏は天皇より賜る公的なものであり父系制的な血縁原理により継承、苗字=家は私称であり社会組織自体の名である。王氏は天皇の一族のこと。源氏は皇親賜姓の一つで複数の皇胤に数度にわたり与えられた姓、同様なものに平氏がある。院政期以降は出家して法親王となる。摂関家は藤原氏のうち摂政・関白を家業とした家で、後に五摂家として分裂した。治天の君は天皇家の家長であった。源氏長者は最高位の公卿がなるもので村上源氏が占めていた。武家源氏としては義満が初で、義稙が最高位でなく宣下された。徳川は歴代宣下されている(2003年)
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日本の歴史を知る上で外すことの出来ない源氏という存在。源氏長者とはどういうものか、姓と苗字とはどういうものかが分かる一冊。
これを知って歴史小説や大河をみれば面白い側面に想像を膨らませることが出来そう。 -
姓と苗字をなんとなく同じ意味に使っていたが、この本を読んで明確な違いがあることを知った。
この本に書かれた日本特有の姓と苗字の知識は、日本人ならば知っておくべきことである。
また最後の歴代源氏長者一覧は貴重な資料である。 -
なぜ家康は源氏に改姓しなくてはならなかったのか?源氏・天皇制・武家政権の関係を検証し、中世・近世史の読みかえに挑む、はじめての日本王権論。
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日本の支配者とは誰か?将軍=源氏の長者ではない?色々とタメになります。