粉飾国家 (講談社現代新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061497214

作品紹介・あらすじ

国のシステムは、なぜ機能不全に陥ってしまったのか。年金や財政の真の問題点からゴマカシの仕組みを解剖する。

感想・レビュー・書評

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    国のシステムは、なぜ機能不全に陥ってしまったのか。
    年金や財政の真の問題点からゴマカシの仕組みを解剖する。

    [ 目次 ]
    第1章 年金改革―本当の問題は何なのか
    第2章 巧妙な粉飾のメカニズム
    第3章 粉飾国家と財政赤字
    第4章 年金問題は「過去の失敗のツケ」である
    第5章 年金会計がわかりにくい理由
    第6章 粉飾国家の暗部・特殊法人
    第7章 新しい年金制度を提言する
    第8章 年金財政を政府から切り離せ―福祉政府の創造へ

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    [ 参考となる書評 ]

  • 著者は、社会全体で多重なフィードバックの仕組みが壊れてしまった状態を「粉飾国家」と名づけ、日本の現状はこれにあたると言う。2004年の年金改革騒動を主な材料に、誰も責任を取らず説明もせず、将来推計や特別会計による操作の陰に債務超過をおし隠すゴマカシの構造を説明する。著者の主張がカラ回りする印象を受けたのは、官僚の陰謀の勝利か筆者の理解力不足か、著者の切り込み不足かは判然としない。文献リストなし。

  • 巧妙で複雑なシステムで国民をごまかしているという視点で、年金問題を暴き、著者自説の新年金制度を提言している。常々、年金システムは難解だと感じていてたが(その最大の理由はもちろん私自身の勉強にあるのだが)、そもそもが難解に仕掛けられていることが分かりちょっと安堵。著者の主張がどれだけ正しいのかは素人には判断できないが、年金問題の入門勉強になる。文章は若干冗長で飽きるが、全体の章立て構成がよい。年金問題を論じた本であるが、我が国の大組織(最大の組織が国家だ)の特有の暗部を年金問題に代表させているようにも読める。--- 2008.09.19

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著者プロフィール

金子 勝(かねこ・まさる):1952年、東京都生まれ。経済学者。東京大学大学院経済学研究科博士課程修了。東京大学社会科学研究所助手、法政大学経済学部教授、慶應義塾大学経済学部教授などを経て現在、立教大学経済学研究科特任教授、慶應義塾大学名誉教授。財政学、地方財政論、制度経済学を専攻。著書に『市場と制度の政治経済学』(東京大学出版会)、『新・反グローバリズム』(岩波現代文庫)、『「脱原発」成長論: 新しい産業革命へ』(筑摩書房)、『平成経済 衰退の本質』(岩波新書)、『資本主義の克服』(集英社新書)ほか多数。

「2023年 『イギリス近代と自由主義』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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