演技と演出 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061497238

作品紹介・あらすじ

優秀な俳優の条件とは。演出家はなぜ必要なのか。演劇的な感動をどう起こすか。芝居づくりの基本が誰でもわかる画期的な入門書。

感想・レビュー・書評

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  • 演劇を長くやっている事のあるけど、あらためてなるほど、と思う事が多かった。ことばにするむずかさを感じる事もある中で、オリザさんのことばは端的でわかりやすくしてくれる。わかりやすく感じるのは演劇をやっていることもあると思いますが。

  • 平田オリザさんの「曖昧な世界を曖昧なままで表現する」という手法は、観客の多様性、つまり「解釈は十人十色である」事実を巧みに利用していると感じた。観客を個人としてではなく観客という集合体が多種多様な可能性を想起することを前提に、観客の想像力を信頼している。一方で解釈を丸投げにするのも危険なので、バランス感覚なのだと思う。
    なにより舞台を制作する側は、観客目線を忘れずに。肝に銘じます。

  • 演劇「虚構=フィクション」イメージを共有して作り上げる芸術や夢。32ページ
    演出は外から与えられるもの。演技は俳優が自分を制御して何らかの振る舞いをすること。
    国語運動「ね・さ・よ運動」や「ね・はい運動」は知らなかった。けどこの時、子供時代を過ごしているから、知らないうちに学校から教育という名の言葉の矯正を受けていたんだろう。たぶん…。助詞の「ね」「さ」「よ」は、ただの間投助詞になってしまった。(107ページ)というのに衝撃を受けた。

    人生は舞台だという。自分の意志で動き、(親や教師などの)演出家の演出に縛られたままではなく、自分で演技し自分の望みのままに生きた方が人生うまくいくんじゃないだろうか…と、この本を読んで思った。

  • 「演出論Ⅱ」伊藤大先生 参考図書
    https://www.d-library.jp/shobi_u/g0102/libcontentsinfo/?cid=JD201511000141
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  • 演出家平田オリザさん著作イプセン人形の家、チェーホフかもめ等の等身大の演劇により約140年前位に誕生した
    演出家。漫画ガラスの仮面的スタニスラフスキー的内面探究重視演技か小劇的観客の感情移入を拒否するブレストのなーんちゃって演技かいい演技、いい演出とかよくわからない。

  • コミュニケーションに悩む人は、本書を一読するといいかもしれません。

  • 演技とは何か?演出とは何か?◆イメージを共有する◆意識を分散する◆コンテクストを摺り合わせる◆観客の想像力を誘導する◆実験を繰り返す◆演出とは何か?

  • セリフに解釈はせず、カオスをカオスのまま提示する平田オリザの演出論。内面の作り込みではなく、どうすればリアルに聞こえるセリフが言えるような環境が作れるかという理論を興味深く読んだ。

  • 図書館がおくる、「クラブ・サークル向けおすすめ図書」

    クラブ・サークル名 演劇サークル

    請求記号:K-1723 講談社現代新書
    所蔵館 2号館図書館

  • 『演劇入門』と似た内容。
    演出面が書かれている。

    演出とは観客に想像させ、面白いと思ってもらう工夫。
    そうでないと退屈な授業になってしまう。
    これは教育としても大切だろう。

    またうまい演出にはコンテキストの摺合せが大切だ。
    喜劇的な笑いとは、社会的なものに人間的なものが侵食したものだ。

    「自己啓発セミナー」はベトナム戦争帰還兵の社会復帰のために心理学者と演劇人によって開発されたもの

    『カルトか宗教か』竹下節子
    ・勧誘がしつこくないか
    ・規範が絶対正しいとされるリーダー感性にゆだねられていないか
    ・その規範以外否定していないか
    ・マイナス面の説明があるか
    ・無用な序列競争がないか

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著者プロフィール

劇作家、演出家、芸術文化観光専門職大学学長。劇団「青年団」主宰。江原河畔劇場・こまばアゴラ劇場芸術総監督。国際基督教大学教養学部人文科学科卒業。現代口語演劇を提唱し、1994年初演の『東京ノート』で翌年第39回岸田國士戯曲賞を受賞。1998年『月の岬』で第5回読売演劇大賞優秀演出家賞、最優秀作品賞を受賞。『上野動物園再々々襲撃』(2002)で第9回読売演劇大賞優秀作品賞、『その河をこえて、五月』(2002)で、第2回朝日舞台芸術賞グランプリほか受賞多数。2011年フランス文化通信省より芸術文化勲章シュヴァリエを受勲。主著に『わかりあえないことから』『現代口語演劇のために』『演劇のことば』など。小説に『幕が上がる』(2015年映画化)。

「2022年 『NHK出版 学びのきほん ともに生きるための演劇』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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