- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061497269
感想・レビュー・書評
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【要約】
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【ノート】
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全力でおススメ
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まあ参考程度にと思います。
ものごとにはすべて二面性があるということを忘れずに。 -
二極思考からの脱却。どちらかが絶対に正しいというのは幻想。
これがこの本を通じて日垣さんが言いたいことなんだと思う。
書いてあることは相当昔のことだが、今読んでもかなり共感できる。特にイラクで首を切り落とされた彼に対する考えは、当時は「自己責任」とか知ったようなことを言っていたが、今思えばそれは恥ずべきことだなと思う。
日垣さんは濃厚な経験、膨大な知識を持った人なんだろうなあと思う。
別の本も読んでみようと思う。 -
権利意識が相当程度高まってきている昨今にあってさえも、未だ官尊民卑の気風が蔓延しているここ日本国。税金を使って行動する人間に対しては極めて甘い。公部門の生温い現状を鋭く指弾。ここまで言うかというような歯に衣着せぬ持論の展開。小泉首相もメッタ斬りとなっている。すべてに賛同するわけでもないが、新鮮な発見も少なからずある。まっすぐな批判精神に多くを学んだ。
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だいぶ昔の話ではあるが、書かれている問題がほぼ何も解決していないところにため息がでる感じ。
今となっては原発の問題にすべて覆い隠されてしまって、これらの問題が国民的な話題にのぼる期待も持てないような。。
まずはメディアだろうけど、変わるべきは。 -
古本屋で入手。8年以上前のネタだが、いまだ解決を見ず、むしろ悪化している現況と比較しつつ読む。氏の読み口が楽なのがまず良い。データ入手をどうやってるのかと興味があるが、実証主義で説得力もある。若干1つの章が短めなので、独自で補完する必要があるが、問題提起をもとに考えてみるのが良いと思う。刑法については前から変だと漠然と思っていたことが、具体的に指摘されており、勉強になった。かなり脆弱なシステム国家である点を認識し、慄いてしまったが、それではいかんな、と。まずは意識から・・・。
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共同共謀正犯という概念が面白かった。
確かに、なぜ実行しなかった人も正犯と認定されてしまうのか。これが日本で受け入れられている理由に
1つに日本ではヤクザを裁く必要があったから。
2つに日本が忖度社会であるから。この理由はなかなか興味深い。
忖度とは目上のひとの意思を推し量る慣習的態度のこと。
これは組織が暴走する牽引役となる。 -
[ 内容 ]
警官の発砲事件が増えた理由は。
刑法改正はなぜ消えた。
官尊民卑から脱する方法は。
この国が抱える難題を斬る。
[ 目次 ]
日本を襲う九つの不安
官尊民卑からの脱却
カルト教団の暴走と忖度社会
医療費の膨張と老後の不安
ショッピング・リテラシーを身につける
フリーエージェント社会へ
動物との二一世紀的つきあい
新しいタイプの事件・事故
イラク戦争のヴェトナム化
危険地帯取材の是非
北朝鮮とどうつきあうか
いいかげんな実名報道と匿名報道
凶悪犯罪はすべて起訴すべきである
心神耗弱を廃止せよ
恫喝的言論との決別
人権論の暴走
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
年金、犯罪増加、拉致問題、雇用不安、イラク派兵。。。
新聞やニュースで取り上げられているたくさんの問題について、それぞれ漠然とは理解しているものの、
その本質がどこにあるかをわかっている人、またそれを考えようとしている人は少ないのではないだろうか。
ちなみに俺は「考えたいけど考えていない人」。
正直な話、普段の生活の中で、これらの諸問題を深く掘り下げて考えている余裕なんてなかったし、その時間をつくろうともしていなかった。
「現代日本の問題集(著:日垣隆)」は、この考えている余裕がなかった問題たちを徹底的に掘り下げて教えてくれる本だ。amazonで著者が≪我が家の高校生にもよくわかるように書きました≫と書いているように、納得いくまで教えてもらっているような気分になる。
著者の本はこれまでにも何冊か読んでいて、自分の中の矛盾を一切許さない徹底的な調査と取材を貫く姿勢には圧倒され、尊敬している。この本に関してもその深さは変わらず、とても現実的で、一般人に身近なレベルまで落とし込んで書かれているように感じるため、それぞれの問題を実感しながら読むことができた。
この本を読んでいて強く感じたことがあって、「一人の人間として生きる力をつける」こと。
国や組織にただ頼っていく生き方では、苦しい道しかないのではないかと思える。毎日、組織の文句を言い、国の文句を言い、他人の文句を言う。そんなつまらないことになったりしてしまう。
こっからは自分の話。他人のことではない。
文句をいうのは、自分の自信がないからだ。自信がないから、一人で生きていく自信がないから組織なり、国なりに依存しようとする。弱い。弱いのはしょうがない。そっからどう強くなっていくか。
自力でひとつずつ解決していかないと、何も好転しない。
この本の第六章は「フリーエージェント社会へ」。ここで、≪会社での同僚・上司や主たる取引先というような強い絆ではなく、否むしろ、そうでないからこそ自分の狭い殻を打ち破ってくれる発想や情報に出合える、そのような繋がりです。「いざ」というときに最優先で終結する、という一点のみが≪弱い絆の力≫の掟なのですね。≫と書かれている。疎結合だ。疎結合。
好きなときに好きなやつ集めて、好きなことやったほうがすげ-力が出るんだよ、といっているように思える。自分の好きなことをしっかりやって、自由に生きて、ちゃんと力をつけて、金を稼げるようにしておく。そうすれば自分ひとりでも生きられるし、≪弱い絆の力≫の一翼にもちゃんとなれるのではないか。
フリーで働くことには覚悟がいる。でも、組織内で仕事をするにしても覚悟を求められるものだし、必要なことだと思う。さして変わらない。なんでもいい、どんな形でもいいから好きなことやって、力をつけろってことだという結論に、俺はいま達している。
ということを考えたたりした本です。おすすめ。
著者プロフィール
日垣隆の作品





