- Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061497290
感想・レビュー・書評
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○簡単に言えば子供にとって世界は自分中心に回っている、ということになろう。つまり、認識が社会化されていない状態にある。
○直観的着眼能力は、伸ばすことが可能である。第一にじっくりと観察することは、才能というより習慣である。第二に観察と認識・理解を結びつける時間は短縮が可能である。
○コミュニケーション能力と論理的思考力は全く別個に存在しているわけではない。
○「直観的着眼能力」直観的とはいってもその前提には研ぎ澄まされた観察力がなければならない。観察に加えて柔軟な発想、つまり物事を相対的、多面的に見る能力の複合作用を考えたい。
○本来的な意味での論理的思考能力に優れている人こそ企業が求めている人材である。
○①数的処理能力とはベクトルと力の均衡、図表の読み取り、確率、順列・組み合わせといった数学的思考能力である。②抽象化能力は具体的次元の課題を数式やグラフなど抽象的次元に置き換えて処理する能力。③言語理解能力は対比語や類似語、長文読解の能力をいう。④判断・推理能力と⑤記憶能力は」文字どおりの意味である。
○法的思考力(リーガルマインド)
1複雑な問題をなるべく客観的・論理的に分析し、法律問題になるものとなり得ないものに類型化する。
2根拠に基づいてものを考えること。法律の条文や判例など、根拠となりうるものに基づき、論理的に結論を出す。逆に言えば、みだりに根拠のないことを信じない。また、みだりに根拠のないことを言わない。
3人権を尊重し、何人に対しても平等な取り扱いに心がける。男女の差別をなくし、外国人の人権を十分に尊重する。
4本人の一方的な主張を信ぜず、相手方の主張にも耳を貸す。すなわち、双方の言い分を聞き、適正な手続きをとる。
5最終的な判断を下す場合、まず法的安定性を重んじ、そこに何らかの不都合がある場合は、具体的妥当性を重視し、訴訟で衝突しているX,Yの実質的な利益関係を利益衡量し、良識に合った結論を出す。
○職業能力に結び付くという観点から、二つの前提の能力と七つの基本的能力に着目した。すなわち「同一性を発見する力」と「相対的に見る力」を前提として、推理能力、比較能力、集合(全体と部分)能力、抽象能力、整理・要約能力、直観的着眼能力、そして因子順列能力である。
○社会人に求められる職業能力として、推理能力、比較能力、抽象能力を重要能力因子と位置付けた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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論理思考の鍛え方のハウツーではない
学校教育の段階が論理思考を鍛える場である事の学術的見地での紹介
及び各種試験が論理思考のレベルを測っているものである事の紹介
論理思考の基礎は11歳までに構築され、それ以降は応用段階に入るとの事
基礎が築かれなかったら、と思うと恐ろしい -
同じ著書の、「 公立中高一貫校 」を読んで、興味を持ち、他の著書に手を出したけれど…難しかったです。確かに、有名小学校入試問題を例に挙げ、成長に伴って、どんな思考が必要とされるか、また、そのためにはどんな問題があるのか?と、解説され、理解できるうちは良いのですが、難関中学生受験、ロースクール適性試験、医学部受験…と、続くうちに、さっぱり問題が理解できないことに気づかされます。なので、論理は理解できる感じですが、問題を理解できない為、本質的な理解には程遠い読書結果でした。
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設問だけやって、久しぶりに頭を使えた気がする。
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小学校のお受験から医師、弁護士から中央官庁への国家試験まで、例題をひも解きながら、その試験においてどんな能力が測られているのかを解説。
より難易度の高い試験においても問われている能力の要素は同じであるということが実感できる。
何のプレッシャーも無くこういう問題を解くことは単純に楽しかった。 -
アップリフト入試標準編
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>人が生きているということは、物事を理解し,判断し,行動することである。そして理解の根本にあるのが言語を媒介とする整理・要約能力なのだ。また、他者とのコミュニケーションをとる場合、私たちは物事を要約して伝える。この能力が十分に発達していないと、ダラダラとムダな言葉を
つなげた要領を得ない話しとなる。その意味から要約能力は物事を
論理的に処理する能力ともいえよう。
―確かに人は、情報をInputして行動をOutputする毎日を繰り返していますが、そのような表現では、まるで論理思考のない「動物が生きている」のと同じような状態であり、生きる目的を失った、とても人間とは言えない生き方でしょう。この本を読み進めるうちに、この不安がどのように消えるか・・・