文系のための数学教室 (講談社現代新書)

著者 : 小島寛之
  • 講談社 (2004年11月19日発売)
3.12
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061497597

文系のための数学教室 (講談社現代新書)の感想・レビュー・書評

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  • 数式を使わずに数学を説明する試み。
    民主主義を数学で考える

    ・数学は<私>の中にある

  •  私が文系じゃないせいかいまいちよくわからなかったというのが正直な感想である。

     ただ最終章は比較的わかりやすかった。小学生相手の授業風景だったからだろうか。
     ここで子供達には二等辺三角形や正方形の厚紙を渡し、いろいろな形を作らせる。そうすることで三角形や四角形の特徴を「発見」させるのである。
     ところで「車輪の再発明」という慣用句がある。「すでに確立している知識、技術であることを知らずに(あるいは無視して)同じものを『発明』する」というくらいの意味で、どちらかといえば否定的なニュアンスで使われることが多い。「ぼくのかんがえたさいきょうの○○」とあえて平仮名で書かれるそれにもよく似ている。
     要するに物知らずなのに賢しらな振りをして、という侮蔑であるのだが、こと数学の学習に関して言えば、この「車輪の再発明」が大切なのだと思う。
     授業で習うくらいだからその解法、公式は既知のものである。だが別にそんなの気にしないでいいのである。数学というのは非常に良くできていて、多少乱暴に扱ってもそれなりによく動く。2*30=60は2+2+2+2+2+2+……+2=60でもいい。好きなようにぶん回してリバースエンジニアリングすればいい。
     決まったインプットに対して決まったアウトプットを返してくれる面白いおもちゃであると感じられればよいのである。思う存分車輪を再発明しよう。

     ネットでは掛け算の順序がどうだとか、習ってない解法を使ったからどうだという話が定期的に浮き上がっては炎上しているが、そういうのは好きな人にやらせておけばいい。そういう本質とかけ離れた下らない話が「数学嫌い」を生むのである。

  • 文系頭に優しい数学の本を読んでみたくて入手。微分とか積分が、さほど分かりやすくなった気はしないけど、書かれていることはそれなりに理解しやすかった感じ。丸暗記せず、自分で公式を作っていく方法とか、興味深い内容もそこそこ含まれていて、総じて内容は良かったです。

  • 2004年刊行。著者は東大理学部数学科卒、帝京大学経済学部環境ビジネス学科助教授。

     ステレオタイプ的には文系学部=数学嫌いないし苦手とされることが多いと予想される。
     しかし、著者の専門の経済学は、数学と切り離せない。あるいは物理における重要なテーマたる複雑系は、文理問わず有用なツールとなっている。
     現に、両者を横断的に取り扱ってきた著者は文系=数学嫌いという概念を一蹴し、仮に苦手であるとしても、自身の将棋好きを例えとして現代数学の下手の横好きになってもらいたいと提唱する。
     本書のテーマは、①セマンティックな日常の論理性と数学、②数学的に説明する民主主義、③神の存在証明は数学的になし得るか、④距離・距離空間と株価分析、⑤私とは何か等の哲学的命題と数学。

  • 本書は、数学を好きになるための本。好きこそ物の上手なれというように、何かを学ぶためには、それを好きになることが一番である。
    つまり本書は、文系の人間がつまづくであろうハードルの部分を低くし、数学の世界へと誘う本。
    http://critique.hatenablog.com/entry/2015/05/07/084932

  •  文系であろうと理系であろうと一つの科目を理解するために必要な努力はさほど変わらない。それならばもっと深く突っ込みながら零れ落ちる情報を拾い上げ再構築しながらご教授願いたいものだ。

     選挙を数学で考えるこの論理は面白い。人の考えることは数値で解釈するのが難しいという事がよくわかる結果となっている。

  •  数学が日常生活や社会、政治とどう関わっているのかということを、数学の考え方や論理を用いて説明したもの。具体的には棒グラフを用いて「日本全土の正確な地価」を計算する方法、数学の論理では「構造改革なくして景気回復なし」は真か偽かという問題、真に民主主義的な選択は可能なのかどうかを数学的に証明する、など。
     おれはド文系なので、はっきり言って1章で挫折しそうになったが、何とか読み通すことができた。けどやっぱり理解に時間がかかるので、苦行のようになってしまった。やっぱりおれバカなんだなあと思う。著者の書き方はとても好感が持てるし、いかに数学が面白いのか、分かりやすいのか、役に立つのかということを教えてくれている、という雰囲気だけは十分に伝わってくるが、内容までは完ぺきに理解したとは言えない。スピノザの「神の証明」が単純にシンタックス的な証明であり、セマンティックスのレベルでは同意できない、というのは納得できた。論理のゲームをするだけでいいのなら、どんなことだって命題として成り立たせて数学的なアプローチをすることができるんだなと思った。微分や積分をガンガン習っていた高校の時にこの本を読んだらもっと分かったのかなあ、とも思う。おれには難しい本だった。(14/05/25)

  • タイトルに惹かれて読んだが・・・
    ほんの入口だけ易しく始まるけど、それが終わると、だからこうで、そうするとこうなります、で、数学的に表すと、で式やらグラフやらが続々登場。。
    ほら、分かるでしょ?って言いながら、とんとんと先に行ってしまってもやもやしたまま置いてかれる感じ・・・
    数学が嫌いになった記憶をなぞるような読書体験。

  • なんで、同人誌を新書で出版してしまったのだろう、と、思いたくなる内容。
    学部内で回し読みしてわかりやすいよねーとか内輪で気持ち悪く褒めあっていれば良いのでは?

    いかにもな数学用語が使われていないだけで、数学的言いまわしはしっかり残っています。だから、よくわかりませんでした。

    帯に、数式が書いてあって、わかってしまった、などと書いてあるけど大嘘です。むしろこの本を読む前よりも素早く逃げ出したくなります。

    ああ、文系と言っても東大レベルの文系が想定読者なのかも知れませんね。

    新書はハズレが多いな。

  • 小島さんの別の数学書が面白かったので、こちらも読んでみました。
    ・・・が、難しくて諦めてしまいました。
    数式が少なく、文字(文)で解説しているので確かに文系の方向きだと思います。

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