道路の経済学 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061497825

作品紹介・あらすじ

アクアラインは800円でよい!「必要な道路」「ムダな道路」はどう見分けるのか?よくわかる公共投資分析。

感想・レビュー・書評

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  • 道路建設を可否を判断するための費用対効果の算出方法をわかりやすく解説してくれている

  • 2005年刊行。道路建設の価値・効用分析を経済学的手法を用いて解読しようとするもの。経済学的な費用・効用分析のみならず、著者の目配せは都市政策、道路以外の交通体系を加味するところまで及び、さらには諸外国との比較までなされている。本書自体は説得力が高く、一読の価値は高い。が、むしろ気になるのは、本書の指摘に政策決定担当者側がどのように応対し、自らの政策の正当性を説得力ある説明で主張するかだ。しかしながら、余り聞こえてこない。道路関連行政担当者・地方自治体で道路建設誘致を進めてきた人はどう答えるのだろう。

  • 道路に関する評価分析の簡単な内容を知りたかったので読んだ。
    建設費がバカ高いというのは改善しなければならないことだろうけど、、氏の意見が壮大すぎてどれくらい実現性があるのだろうかと思いました。

    欧州に比べて山あり、谷あり、川ありの複雑な地形と土地への執着ある人間が多い日本は不便な土地に住んでいる人が多く、建設費が多くなっても道路を作って欲しいという意見が多そうな気がしました。

  • 高速道路を最初につくったのはムッソリーニ。
    建設業界では、公共事業は小さく産んで大きく育てろ、が受注のノウハウになっている。最初の受注の見積は小さくとも、建設が始まってから、なんだかんだと水増し請求する

    渋滞による時間のロス

    渋滞の原因は事故、故障車、違法な路上駐車、坂道やトンネルの直前で速度が落ちるなど。

  • 道路特定財源の一般化より古い、道路公団民営化の時代に書かれた本だが、民主党から自民党に変わったこの時期に読むのもまた興味深い。
    とにかくイギリスが大好きらしく、イギリスの道路整備手法と比較して日本の道路行政のだめっぽいところを列挙していく。自民党はマニフェストで道路のB/Cにこだわらず必要な道路は作る、といっているが、ここでいう「必要」とはなんなのか、ということだろう。アクアラインの話は、ハマコーの本のあとで見るということもまた面白い。コスパが合わないことなんて官僚だってわかっていたのかもしれない。そこは政治なんだ。それがいいと言っているわけではない。むしろもうそんな時代ではないだろう。
    一方で、道路を中心に町づくりをまた考えるてきな発想もいまさらかなり難しい。現実的には作ってしまったインフラがどんどん更新時期を迎えるのを、取捨選択しながら維持改修していくぐらいしか財政的にはもたないんじゃなかろうか。
    まぁ、作るか作らないかはおいといて、さまざまな「分析」が足りないのは間違いない。

  • 著者の不動産鑑定士目線で道路とその経済性を分析した本

    本書によれば、アクアラインの通行料は800円でよいらしい

    面白かったが、道路公団の民営化が叫ばれていたときの本なので古い

    また、著者の想定する数値は正しく、役所の推定した数値はイマイチという自慢話がつづきダルい

  • なぜ高速道路は有料で世界一高いのか?
    という出発点から論理を展開している。

    道路の安全についての記述があまりないのは残念。
    環境については触れているので,
    経済,環境という優先順位なのだろうか。

    安全を主軸にした道路の経済学が欲しいかも。

  • 道路への評価が変化。

  • 著者の宣伝のような感じも受けたが、諸外国の都市計画・道路行政を本格的に学びたいと思った。100点満点が存在しない物事に対しては、できるだけ最適化するために可能な限り情報を集約して評価しないといけない。日本の土地は狭いので一概に諸外国の成功例を踏襲したところでうまくいかないだろう。そういったところを詰めて考えていきたい。

  • なかなか興味深い案が示されていた.
    この手の内容の本を読むたびに思うのが,結局は日本のシステム全体を大幅に変えないとこの問題は解決しないのではないかと感じる.

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