人生に意味はあるか (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 210
レビュー : 29
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061497870

作品紹介・あらすじ

人生の「目的と意味」は何か?本気で考え始めると、抜け出られなくなってしまいそうで、何となく、怖い。そんな気がして、あまり考えないようにしてきた、という方も、少なくないようです。そんなあなたがこの問題について真剣に考え抜き、そして、心の底から納得できる「人生のほんとうの意味と目的」を探し求める旅に出るための、ガイドブックのような本です。

感想・レビュー・書評

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  • 著者は人生には意味がある、というのだが、個人的には意味がない、と思いたい。
    後世に何か残ればと思ってがんばっても、やがて人類は滅びる、地球や太陽、宇宙ですら滅びる運命なのだとか。
    だとしたら、まあ、意味なんか考えずに、日々暮らして行けば良いのではないのかなあと思う次第です。

  • 【感想】
    「スピリチュアル」という思考カテゴリーが、かつて江原啓之らの広めたような霊的・神秘的という狭い意味ではなく、人生一般を捉えようと試みる、より広い意味を持つことを知った。
    本書は3部作の第一弾として刊行されたということで、一応は著者が考える「人生の意味」が開陳されてはいるが、さらに実践的、経験的に「人生の意味」を体得できるよう続編を考えているらしい。
    「人生の意味」が何であるかを言葉で表現できるとすれば、とうの昔に誰かが万人に納得できるかたちで提示しているだろう。
    「人生の意味」を体得すべし、という著者の主張が本書の結論めいたものだったが、そこに至るまでの試行錯誤や苦悩が詳細につづられていていて、なかなか面白い読み物だった。

    【引用】
    p.89「一九六〇年代に、カール・セーガンを議長として世界各地から集まった自然科学者が<ドレイクの方程式>なるものにしたがって推定したところ、生命が誕生してそれが高等知性体に進化する確率は百分の一であり、この銀河においては十年に一つの割合で人間程度の高等知性体が誕生しているといいます。そしてこのような高等知性体の百のうち九十九は高等技術文明を築きはじめて数百年から一万年以内に、核エネルギー管理の失敗などによって滅びる、というのです。生き延びて十億年単位の長寿をまっとうするであろう高等技術文明は、百に一つしかありません。」
    p.94《宇宙論的ニヒリズムに対する態度決定として》「A 反『良俗』的反抗
      ア 世をすねる シニカルに斜に構えて生きる
      イ 悪魔主義 テロリストや破壊主義
      ウ 刹那主義 瞬間的な快楽を追求する
     B 逃避としての信仰
      ア ヒューマニズム すべての中心に人間を据え、人間の絶対的尊厳を信じる
      イ 宗教 すべてを意味づける絶対者を信じる
     C 人生の全的否定
      ア 哲学的自殺 人生は生きるに値しない、ゆえに死ぬ
      イ 脱世 一切は無意味であるとあきらめ、達観して生きる
     D 人生の全面肯定
      ア <にもかかわらず>生きる 人生は無意味という帰結に反抗して生きる
      イ <だから>生きる すべての人生態度が肯定される 」
    p.104「ニーチェによれば『真理』とは、『特定の生物種がそれがなくては生存できなくなるような誤謬』である。」
    p.105「ニーチェの言葉に有名な『神は死んだ』という言葉があります。しかし、ニーチェの考えは、『キリスト教の権威が崩壊したからニヒリズムに陥った』というものではありません。ニーチェが指摘したのはむしろ、キリスト教それ自体の本質が最初から、ルサンチマン(強者への恨み)とニヒリズム(虚無への意思)だったのであり、そしてこのキリスト教のニヒリズムが、その後のヨーロッパ思想の一切に引き継がれていった、ということです。したがってニーチェはほんとうは、『神は最初から死んでいた』と言いたかったのです。」
    p.110「それさえ手に入るなら、他のすべてを失ってもかまわない。けれどもそれがなければ、全てが意味を失ってしまう。そうした『至高のもの』を求めないではいられない本性が、人間には備わっています。そして、絶対的な恋愛体験ほど、私たちにこのことを告げ知らせてくれるものはほかにないように思えるのです。」
    p.111「西谷(啓治)は、禅的な視点から『我々自身が無になりきる』立場、『虚無のリアリゼーション』の立場を説き、さらにそのような『有の否定としての虚無をも否定した立場』としての『空』を説きました。」
    p.127-128 キューブラ・ロス『死ぬ瞬間』(中公文庫)、『人生は廻る輪のように』角川書店
    p.130 チベット死者の書
    p.154《江原啓之》「守護霊は、ついたりつけられたりするものではなく、生まれる前からずっとついており、死後までずっと私たちを見守ってくれているもの。私たちの都合のいい望みをかなえてくれるようなものではなく、どんになつらいとき、苦しいときも、いつも共にいてくれて、そのつらく苦しい経験を通して私たちのたましいが成長していくよう願ってくれているものなのです。」
    p.160《フランクル》「人間が人生の意味は何かと問う前に、人生のほうが人間に問いを発してきている。だから人間は、ほんとうは、生きる意味を問い求める必要なんかないのである。」(『医師による魂の癒し』)
    p.169《フランクル》「どんなときも人生には、意味がある。自分を必要とする”何か”があり、自分を必要とする”誰か”が必ずいて、自分に発見され実現されるのを待っている。」
    p.172《フランクル》「現在は、一瞬一瞬、過ぎ去ってしまう。その意味で、はかないもの。未来は、まだ来ていないもの。来るか来ないかもわからず、その意味で不確かなもの。しかし過去は、すでに確実になされており、それは誰の手によっても変えることはできない。打ち消すことはできない。」
    p.204「体験が深まり、意識水準が深まっていくと、立脚点のシフト(転換)が起こります。つまり、『私』の側に立って、『私は生かされている』と捉えるのではなく、『いのちのはたらき』の側から、そこに視点を置いて物事を見るようになるのです。」
    p.214「宗教哲学でよく使われる表現をすれば、この『二重の世界』のあいだには『不可分・不可同・不可逆』という関係が成立しています。」

  • 五木寛之
    人生の目的を見つけるのが人生の目的

    トルストイ
    庶民の福音に帰れ

    ゲーテ
    欲張って、命を燃やせ

    トマス・ネーゲル
    すべては一瞬の出来事

    渋谷治美
    人は根拠なく生まれ、意義なく死んでいく

    宮台真司
    生きる事に意味もクソもない

    ニーチェ
    一切はただ永遠に、意味もなく回り続けている

    キューブラ・ロス
    与えられた宿題をすませたら、からだを脱ぎ捨ててもいい

    チベット死者の書
    死の瞬間、光に向かって進め
    玄侑宗久
    根源的な意識の連続体に帰ると信じる
    上田紀行
    生きる意味の不況から脱出せよ
    江原啓之
    人生の目的はたましいの成長
    フランクル
    人生の意味は作り上げるものではなく、発見すべきもの
    諸富よしひこ
    命がわたししている

  • 人生に意味があるのかということは、自分で考えるものだというスタンスで今まで考えられてきた説+著者の考えた「人生の意味」が紹介されています。個人的には、フランクルの考え方が好きだったので、フランクルが出てきたときは少し嬉しかったですが、この本を通して、自分の中でフランクルの考えを自分なりに進めたり、解釈ができるようにしないとなと思いました。

  • 秋の講演では不思議に明るい態度に驚かされた諸富先生ですが、文章は極めて冷静で時折熱くなる変わりように、さらに驚き。
    それを差し引いても、この本から学ぶべきものであふれていて、読んでよかったと思います。

  • エネルギー。
    エネルギーが生きる形というか・・・

  • 図書館/「生きる意味」を考えるときの、入り口のような本だった。

  • スピリチュアルの章がとても勉強になった。

    生きるのを楽にするためのスピリチュアルなコンテンツを『お手軽スピリチュアル』と読んで諸富先生が一蹴なさっていたのは、お手軽なスピを扱うのを業としている自分にとって、ほほうと膝をうちました。
    そうか、だからスピやってるときになんとなく違和感を感じてたのか。

    諸富先生は、お手軽スピの評価すべき点を挙げたうえで、本来あるべきスピの姿を語られていました。でも私の中では逆に、お手軽スピの存在意義をはじめて認めることができた気がする。

    ときどき読み返したい内容だと思いました。

  • <石上浩美先生コメント>
    生きることの意味を考え,問い直そうとするときのヒントになる1冊。

    <閲覧スタッフより>
    どんな人生にだって意味はある。けれどそう肯定できない気分のときもある。そんな絶望を乗り越える“ベクトル転換”の思考を身に着けよう。明治大学で実際に取り組まれた模擬授業の様子なども参考になります。
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    所在番号:新書||113||モロ
    資料番号:10168356
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著者プロフィール

明治大学教授

「2018年 『孤独の達人 自己を深める心理学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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