カーニヴァル化する社会 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
3.26
  • (36)
  • (77)
  • (245)
  • (27)
  • (10)
本棚登録 : 983
レビュー : 107
  • Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061497887

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • どきってなる部分が少しあったけど、基本的に理論のぺたぺた張りって感じがして届かない

  • この本のテーマじゃないかもしれないけど、「宿命論」に覆われた社会の分断って、下のほうの人間は「社会」から降りちゃうってことかな?と感じました。

  • 読み中

  •  「はじめに」に興味を引かれて読み始めたのだが・・・。学術論文、それも他の人が書いた論文の解説書という感じも。

  • 『カーニヴァル化する社会』 鈴木謙介 講談社現代新書 2005年 ★★★☆☆

    長年の間、どうにも馴染むことができず理解に手こずる人種がいる。それらの人々は様々な表現で特徴づけることができる。さしあたっていくつか抽象的に指摘すれば、無反省な断定が自己を支えている人物であり、また、「ハイ・テンションな自己啓発」=「カーニヴァル」を繰り返し試みる人物である。しかもその動機は、自己のアイデンティティを模索するためではなく、アイデンティティへの問いをやり過ごすためである。

    03年から04年にかけて、イラク戦争反対のデモは「ピース・ウォーク」や「サウンド・デモ」という形で日本でも盛んに行われた。また、02年の日韓ワールドカップの際には、それまでオフサイドの意味も知らなかったような人々までが、にわかに日本代表について熱く語るようになった。

    話は大規模な、政治的なイベントだけにとどまらない。最近の話で言えば、就職活動の際、私は違和感を感じる奇妙な人々に数多く出会った。例えば、志望する企業の先輩に0B訪問をした際、どう考えても評価が分かれそうな主観的なアドバイスをこちらの状況を鑑みずにする人物。また、知人の中にも、自分の内定先があたかも地球上で最も自分に適合している会社だと感慨深げに語る人物がいた。
    また、大学入学当初に入会したテニスサークルには、さして大きな目的や連帯感がないにもかかわらず、いわば瞬発的に盛り上がることのできる人物が大勢いた。

    長年、この手の人々をどうのように理解すればよいのか、また、どのように接していけばいいのか、という疑念が折に触れて私の思考の中に立ち上がってきていた。彼らを注意深く観察してみれば、「場当たり的」という一言では片付けられず、各場面ごとに自分の役割を「キャラ」という形で自在に変化させていることが分かる。

    本書『カーニヴァル化する社会』は、私のこの疑問について、現代の社会学の知見からなんとかして解き明かそうと試みているように感じられた。ジークムント・バウマンによれば、ソリッドなもの、大きな物語が志向された近代にかわって、流動的で個別的な事態が人々に直面する「リキッド・モダニティ」とでも呼ぶべき近代の新たな位相に、我々は突入している。

    先の就職活動の例において、私が感じた奇妙な違和感も決して無関係ではない。通常、このような社会(=リキッド・モダニティ)において、「本当の私」や「本当の愛情」や「本当にやりたいこと」を望めば望むほど、それが手に入れられず、結果として立ちすくんでしまわざるを得ない。その時々のキャラに応じた「これが本当にやりたいことなんだ!」という一瞬の盛り上がりと、本当はそんなものなど何もないという冷めた状態とが共存する、個人化された時代、という鈴木の時代認識はおおむね正鵠を射ている。

    それでは、私が抱いた前述の疑念は一体なんだったのか?このような個人化された時代の中で、むしろ一瞬の盛り上がりの後に疲労の顔を見せない人々…。ある種の奇妙な爽やかさと行動力を兼ね備えた人々…。

    鈴木はそれを「ノンリニアなモードの個人化」ではないか、と処理していくのだが…。マクロな時代診断をミクロな人間観察へと落とし込む鋭敏な感覚を感じ取った。

  • 授業で読んだ本、その?。

  • 今日の日本の社会情勢を社会学の観点から分析した一冊となっています。200ページ程度なので数時間で読めます。

    簡単な内容ですが、若者の就業について「働かないのはなぜか?」というお役所やお年寄りの方からの論理ではなくて、「働く人がいるのに、働かない人がいるのはなぜか?」という視点から論じています。

    著者の持論によると、現代人は「鬱」と「躁」の状態を行き来していて、「鬱」から「躁」の状態に至るために、「ハイテンションな自己啓発」をし続ければならない常態に陥っているとのことでした。

    さらに、折り鶴放火事件などの事件について、異常とも言えるような現代人の行動にも言及してあります。

    「共同体」から「共同性」への移行〜つまり、繋がりうることの証左を見出すことを求めていることにつながり、折鶴を折って祈るという行為が「自己目的化する感動」となっています。

    また、「ネタ的コミュニケーション」というのは、大きく頷けるところがありました。

  • 随分読み飛ばしてしまったが、最後のまとめ(宿命論の危うさについて)はなるほどと思った。

    【2008年6月6日読了】

  • 荒いが一読すべき?

  • これで発表したんだけども、2章が手ごわかったのと、かなり偏ってるな〜とあまり共感できなかったから、発表もイマイチだったかも?w先生がその違和感は間違ってないって言ってくれたのでまだよかった。

全107件中 61 - 70件を表示

著者プロフィール

1976年生まれ、福岡県出身。関西学院大学先端社会研究所所長、社会学部准教授。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター客員研究員。専攻は理論社会学。著書に『カーニヴァル化する社会』(講談社現代新書)、『SQ“かかわり”の知能指数』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『ウェブ社会のゆくえ<多孔化>した現実のなかで』(NHKブックス)ほか多数。

「2019年 『未来を生きるスキル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

カーニヴァル化する社会 (講談社現代新書)のその他の作品

鈴木謙介の作品

ツイートする