「関係の空気」 「場の空気」 (講談社現代新書)

著者 : 冷泉彰彦
  • 講談社 (2006年6月21日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061498440

作品紹介

なぜ上司と部下は話が通じないのか。キレる若者、息苦しい教室、無意味な会議、くだらない標語、リストラと自殺、女性の雇用と少子化問題、女子アナ人気、小泉劇場…、「なんか変だ」。「空気」がすべてを決めていく。

「関係の空気」 「場の空気」 (講談社現代新書)の感想・レビュー・書評

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  • 大学時代にはまった山本七平の「空気の研究」を日本語という切り口から説明しています。2者間の「関係の空気」と3名以上の「場の空気」に分けて,日本語の特性という視点で書かれています。
    日本語の特殊性である高コンテキストという概念がありますが,これを異なる表現で解説している感じです。
    個人的には面白く読むことができました。

  • 【目次】
    はじめに  [003-014]

    第1章 関係の空気 019
    「関係の空気」が高める日本語の伝達能力
    共感性を高める若者言葉
    恋人たちの会話と濃厚な空気
    人の死という厳粛な空気
    勝海舟と西郷隆盛、腹芸の空気の対等性
    上司と部下における「関係の空気」
    「関係の空気」は対等な会話スタイルを要求する
    「関係の空気」と業界用語

    第2章 日本語の窒息 057
    空気が欠乏するとき
    時代の閉塞感と日本語の窒息
    「キレやすい人」の日本語
    ネット社会のディスコミュニケーション
    クラスにおける言語空間
    話題の新書に書かれていること
    右派と左派の間に流れる不気味な沈黙
    陳腐化する日本語、その弱点
    2ちゃんねるの功罪
    流行するコードスイッチ話法
    下から上には使えないコードスイッチ話法
    コードスイッチ話法が壊す対等性
    すれ違う男と女の言語スタイル
    遅れを取っている男言葉
    立ち止まる日本語、生かせないその性能

    第3章 場の空気――『「空気」の研究』から三十年 119
    山本七平の「空気」とは
    山本亡き後も猛威を振るう空気
    長時間労働になる理由唖
    少子化問題も「空気」がポイント
    教育現場を席巻する「抗空気罪」
    アメリカにも「空気」は存在するが……
    アメリカの教育は、どうして風通しが良いのか

    第4章 空気のメカニズムと日本語 151
    日本語という空気発生機
    「場の空気」という妖怪
    「空気発生機」としての略語、造語
    「場の空気」と権力
    対等性の喪失と、場の空気の権力化
    ダジャレも権力にしてしまう空気の魔力
    小泉レトリックと空気の権力
    公的空間に私的な空気が持ち込まれるとき、権力が生まれる
    みのもんた話法の権力性

    第5章 日本語をどう使うか 179
    提案その一、ちゃんと語ることで日本語は伝わる
    提案その二、失われた対等性を取り戻すために
    提案その三、教育現場では「です、ます」のコミュニケーションを教えよ
    提案その四、ビジネス社会の日本語は見直すべきだ
    提案その五、「美しい日本語」探しはやめよ

    あとがき――「です、ます」調をめぐって(二○○六年五月 新緑のプリンストンにて 冷泉彰彦) [211-220]

  • つまるところ日本には”空気”と”水”しかない。
    なるほどと思うところ多く、面白く読めた。僕らの行動は何に左右されているのかが、日本の独特性を踏まえて言葉からのアプローチで解説されていて説得力がある。いま読んでいる”失敗の本質”と通じるところもありタイムリーだった。

  • 前に読んだもののほうが内容的にもしっくりくるかな。結局言っている内容はそれほど変わりがないので、アプローチがしっくりくるかと、新味があるかないか。その点で言うとこちらの本の方が自説の色が強いかな。良いか悪いかは別としてですが・・・

  • 我々の行動様式が目に見えない「空気」によって拘束されていることは何となく共有されることと認識しているが、本書ではこの「空気」について「日本語」という観点から解き明かしていく。さて、小生は日本語しか存じ上げぬのだが、果たしてこれは日本語だけに該当する事象なのであろうか?著者は在アメリカとのこと、十分に英語における考察は済んでいるものと推測するが、どこまでが日本語に特有の現象であるのか、大変関心のあるところである。

  • 日本語の持つ特殊性について言及されたものであり、その特殊性のために「空気」というよくわからないものが意思決定の主役になっているというのが日本である。非常に理路整然と描かれており、面白い。
    人間の関係性について、その関係を紡ぐ媒介としての「日本語」に注目し、解説されているが納得できることが多い。

  • 本名が「前田」なのに「冷泉」とペンネーム名乗ってる時点で寒いのですが。

    閑話休題、
    「空気」という日本人が気にしがちなアレを、アメリカ帰りの日本語教師が思いつくままつれづれに書き綴ってみたという感じの内容。個人的に帰国子女の日本文化論(マークスなんとかとか)が嫌いなことを割り引いてもつまんない。
    ひきこもりとか、上司と部下の関係とか、日本的な情景をあれこれ取り上げてますがどれもご本人の印象論に過ぎず退屈。文章もそんなに面白くなくて、いまどきこの本より面白いタダで読めるブログは山のようにあるのでわざわざ買わなくていいか本。

    村上龍、なぜに推薦??

  • 1:日本語をキチンと教えない日本人と、覚えなくていいやという「空気」に侵されている外国人
    日本語教育において、A「は」B「が」すきという構文は助詞の使い方が難しいので必ず丁寧に教えている。しかし、日本人自体が助詞を省いて話すようになってきたので(たとえば、「そうですか、フジヤマ、スシ、アキハバラ、わかりますか?ハハハハ・・・」のような構文んなってない会話)外国人が困惑している。

    2:攻撃的な侮辱後を陳腐化する。
    ネット掲示板なでで散見される「厨房、氏んでこい」という挑発に対しても「氏んできまーす」という具合に軽く受け流すシーンを見かける。中傷をかるく受け流す知恵が出来たという事もあるが、厨房とか氏ねという言葉の鋭さが陳腐化された結果、弱くなったという見方もできる。
    ただし、いくら陳腐化していても受け止める人によっては「陳腐化」されていないケースもある。この時、氏ね!とか、寒い!というような言葉を軽い気持ちで使用することは危険である。

    3:ネット上での「頭のおかしな人」の判定基準
    ・「みんなの意」「他の人もそう思っているなど」自分の意見なのに他人もそう思っていると力説する人
    ・根拠もなく、他人を卑下したり、差別したりする人、自分で自分を褒める人。
    ・自分の感情だけ書く人。

  • 【資料ID】25429
    【分類】810.4/R25

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