奪われる日本 (講談社現代新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061498532

作品紹介・あらすじ

いま、危機にさらされる日本人の心とからだ、小馬鹿にされる礼節と思いやり。世界に類を見ない我が国固有の価値観。

感想・レビュー・書評

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  • 10年以上前の本ではあるものの、堤未果氏の「日本が売られる」にも同じような事が書かれている。つまり、関岡氏の観察・考察・危惧が正しかったのだと思われる。

    親米保守=偽装保守に思えてくる。

    『「政治はわかりやすくなければダメ」などというのは衆愚政治の極みであって、成熟した民主国家なら本来恥ずかしくて真顔で言えるようなことではない・・・説明責任も果たさず、ただ「イエスかノーか」という二者択一に矮小化して国民に信を問う、などというのは容認しがたい欺瞞行為である。「自己責任」の名の下に、最終的につけを払わされるのは我々国民なのだから。』という文は、現在も言えるし、年々酷くなってる気もする。



    [備忘録]
    年次改革要望書が示す米国の圧力
    世界が羨む皆保険をなぜぶっ壊すのか
    規制緩和論は民間業者の性善説が前提
    トラブルに遭うとかかる膨大な費用と労力
    談合はいつから犯罪になったのか
    節度も品格も無き時代-小泉治世の総括-
    M&A推進派はなぜ「日本」を売りたがるのか
    事前調整型社会から事後調整型社会へ?
    日米間の如実な非対称実効性

  • 米国からの年次改革要望書について書かれた本。
    米国が、占領下でもないのに、如何に内政干渉をして来ているか。それを日本政府(外務省・経産省等)が如何に唯々諾々と呑んで来たか。
    日本の政治家・外交官の腑抜け具合に、もうホントにウンザリします。
    こうなっては、外交とはいわないですよね。

  •  小泉政権下で行われた郵政民営化や医療制度改革(後期高齢者医療制度の導入決定などの改悪)はアメリカ政府の「年次改革要望書」に基づくものであったことを指摘した本。著者のスタンスはいわゆる反米保守。

     著者は小泉政権の懐刀であった竹中平蔵に、この要望書どおりに郵政民営化などが行われたことを問いただすと「根拠のないデタラメだ」と言われた。このあたりから問題の根深さが窺える。

     年次改革要望書はマスコミでもタブーとされているものであり、「反権力」を謳う朝日新聞ですら取り上げないという始末。著者はこのように世界がうらやむ日本の医療皆保険制度が崩壊し、アメリカ的な「自己責任」の美名の下、高負担・低福祉化していく過程を描く。いたたまれなさを感じる。

     他にも、女系天皇反対の講演の文章化もされている。少し感情的になりすぎている面もあったが、言いたいことには頷ける。著者の国を思う心が痛いほど伝わる一冊。

  • パスポートに埋め込まれたICチップ。
    アメリカに入国するとそこに書かれた個人情報が半永久的に保存されるらしい。
    さらに、アンテナまで内蔵されているとか…
    元からアメリカはあまり好きじゃなかったけど
    心底アメリカに行きたくなくなりました。

  • アメリカからの「年次改革要望書」という外交文書を見れば、日本の法改正の本当の目的がわかる。201407

  • 前著『拒否できない日本』の後編、と思ったのだが。
    ちょっとした+α(帯にあるような「次は簡保!」 の内容)と、前著の後日談。と愚痴。

    前著の総括とか後日談とか、著者の感想とか読みたければいいけど、別に目新しいことは特にない。前著で十分。

  • これぞまさに憂国の書。これでもかというくらい、アメリカの要求に対するなし崩し的な日本の対応とマスコミの動向をまとめた内容。
    その内容たるや、思わず声を上げてしまうほどショッキング。
    たとえば医療では、地方の医師不足が問題になっている原因は、日本の医療制度を崩そうとする米からの強い圧力であったりとか。
    とにかく、狡猾なアメリカの対日本戦略と、未来への警鐘を鳴らしてくれます。
    まじで心に響いた!

  • 今もアメリカは着々と内政干渉し続けている…。

  • わが国ではとある国によるとある国のための政策が取られていたもよう。憤りもあるが、それでも理由が分かると政治や世界の動きがガゼン面白くなる。この本が読める国でよかったかなと。

  • 「拒否できない日本」に続いての関岡氏の著書。

    自民党政権がアメリカの年次報告書の要望に基づいて動いている様子がわかる本。ほぼ日本の政権はこれに添って政策を決めていることがわかる。

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著者プロフィール

評論家・ノンフィクション作家。1961年東京都生まれ。2001年、早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了、著述活動に入る。刊行後10年で23刷のロングセラーとなった『拒否できない日本』(文春新書)、第2回国際理解促進優良図書優秀賞を受賞した『帝国陸軍 見果てぬ「防共回廊」』(祥伝社)をはじめ、著書多数。

「2014年 『日本は「戦後」を脱却できるか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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