- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061498556
作品紹介・あらすじ
権威・新聞・数学…もっともらしさの裏側をのぞくとあれっ??どこかヘンだぞ?ツボさえわかれば、誰でもできる。世にはびこる「不毛な議論」はこう叩け。
感想・レビュー・書評
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けっこうおもしろい。というのも、新聞記事や著名人のコラムなどを実名を出しながら「ぜんぜん論理的じゃない!」とビジバシ批判しまくっているからだ。こういう「議論」をテーマにした本はテクニックに走ったり、抽象的になりがちだが、実際の入試試験などを用いたりして、漫然と読ませるのではなく、読者にも考えさせるような仕組みもいい。トピックスごと最期に要点をまとめてあるのも親切だ。かなりじっくり練られて作られているのが読んでいてわかる良作。
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日本人は議論・ディベートが苦手だ。国語教育で重視されるのが型で、論理よりも情緒という指摘は興味深い。本書では議論力を高めるための例題とそれに対する解答を挙げて解説されるが、個別具体的な例を一般論にして理解するには相当の努力が必要だ。「歴史記述とは何か?」は特に難しかった。再読して理解を深める必要がある。
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本質を惑わすレトリックにだまされないために
いくつもの議論を挙げながらそれを解体・解説する。
この解説も非常に参考になるのだが、
さらに面白いのが本筋とは関係のないところでの
社会学的視点による各種の批判だ。
自称鬱病患者の心理的背景や
知識人による煙に巻くような論述の背景にある一般人との構造など、
バッサリ切り捨てていく議論は読んでいて快感だった。
筆者紹介を読むと、今は予備校講師のようだが、
あとがきを読んで小室直樹の弟子の一人だと知った。 -
「議論力」というよりは「思考力」「論理力」的内容で、単なるノウハウ本ではない。題名でちょっと損している印象だが、内容的には悪くない。
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人と議論するときのノウハウというよりは文章読解に主軸を置いた本。それっぽく見えて論理が破綻している文章が多く、それをシャープな切り口で評価・説明されている。
本格的なロジカルシンキングを学ぶには少し物足りないし、ビジネスへの活用という意味では不足感あるが、論説を読むことの入門書としては有用だと思う。 -
受験生用の本だった。。。ソクラテスのやり口の意味がようやくピンときた
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あー、著者って小室直樹門下だったのか~。なんか分かる気がする。
相変わらず明快で切れのある文章。ファンになっちゃったなあ、と思うけど、各論ではなんだかおかしな論立てに僕には感じられるところがしばしば。
特に最後の方の過去の日本は西洋崇拝ってところは、飛躍しすぎなんじゃないかなあ。単にモーツァルトを崇拝しているだけのような。
とは言えほんとに勉強になるし、折に触れて読み返したくなる本。この著者ははずれが無い。 -
議論について考える本。
人の言っていることや自分の正しさ(妥当性)について評価する時、議論という技術は大切だ。
とくに議論に優劣をつけれるという点には、人は人それぞれという考え方に疑問を持っていた自分には目から鱗だった。
論理の力はこれから生きていくにして武器になる力だと思うので、磨きあげていきたい。