- Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
- / ISBN・EAN: 9784061498662
作品紹介・あらすじ
「教育改革」を語る前にフィンランドの教育を解剖してみると「格差」など日本の問題点が見えてくる。
感想・レビュー・書評
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読んでいて納得する部分がたくさんあった。
なにもかもプラスにして考えると、いいことだらけのように思えるが時間は無限ではない。
その裏で出来なくなっていることにも目を向けなければならないと思った。
幼少期から英語や中国語を習わせる保護者。
何もかもプラスにして考えると、よく見えるかもしれないが、その裏でできなくなっていることもある。
それをよく考える必要があると感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
開発目標4:質の高い教育をみんなに
摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac.lib.setsunan.ac.jp/iwjs0021op2/BB00159412 -
いいと思うものをどんどん挙げて、リストに付け加えていくのがポジティブリストの考え方。こんなふうにできたらいいなということを次々に書いていき、そのリストの全てができたときには完璧な人間が育つと考える。ところが、現実にはキャパシティの問題がありリストにどんどん足したって、必ず何かがはみ出してくる。はみ出すものを何にするかの議論が必要。
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修得主義に基づく絶対評価の厳しさ。
点数に基づく相対評価の甘さ。
学校を社会化させたことにより、青少年の社会問題を学校に移転させることに成功した日本。 -
フィンランドはテストによる競争をやめて学力世界一になった、という議論を最近聞かないなあと思っていたら、こういう事実に基づく本が出ていたのだ。小中学校ではアクティブラーニングで遊ばせ、その中でも学力を維持できる者のみ、高校に進学させ、絶対評価の進級テストで選別していく。こうした冷徹な教育文化が学力世界一を支えている。しかし、フィンランド信仰は文科省に残り、日本では「高等学校基礎学力テスト」というフィンランド的な教育政策が始まる。合格出来ない高校生が続出した時、やさしい日本の学校文化はどう対応するのだろう。
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当時は総合的な学習が話題だったのだな。今なら道徳や英語,アクティブラーニングなどか。
すればみんなできるという前提を吟味することは大切だな。 -
教育を数字で表そうとするのはどだい無理な話なんだな。
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刈谷氏の論考はかなり鋭いが、増田氏の主張がそこらの教育ママの代弁となっており二人の対談が全然噛み合っていない。
増田氏は自分が取材してきたことをあーだったこーだったと報告するだけで自分なりの主張が見られず。
刈谷氏のポジティブリスト、ネガティブリストの考え方や、教育は魔法の杖ではないという視点に得心した。資源は有限なのだから教育に無限に要求、期待しても無理というものなのです。有限の資源をいかに有効活用していくかという思考が大事。