生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 9767
レビュー : 1231
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061498914

感想・レビュー・書評

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  • 遺伝子はDNAの発見の過程にある科学者たちの悲喜こもごものエピソードを通じて、科学とは何ぞや、生物とは何ぞやということが学べる。文系の自分が読んでもとても面白かった。他分野だからこそ、読むものすべて新鮮で、自分の中の知識の引き出しが増えた感じになる。読んでよかった。

  • 生物学に限ったことではないが、「象牙の塔」では我々が窺い知れない苦労や努力がある、そんな書き出しからすんなりと遺伝子工学の話題へと進んでいく。学術解説書ではなく、読み物としての生物譚という感じ。生物とは何か? の答えとして、時間的に不可逆的で、一度折りたたんだら二度と解くことができないという言葉が印象的。しかし、何より自分の印象に残ったのは、著者の少年時代を語るエピローグである。アオスジアゲハとトカゲの回想は、生物は、そして生命は何かを象徴的に表している。

  • プロローグ
    ノックアウトマウスに機能不全が見られないことがあることから、生命というあり方にはパーツが貼り合わされて作られるプラモデルのようなアナロジーでは説明不可能な何か特別なダイナミズムが存在し、そのダイナミズムの感得こそが生物と無生物の識別を可能にしているのではないか、という主張。

    2章
    ウイルスは優れて幾何学的な美しさを持っていた。大小や個性や偏差がないのは、生物ではなく限りなく物質に近い存在だったからである。生命を自己複製するものと定義するなら、ウイルスは紛れもなく生命体であるが、寄生虫のようなものなので、ウイルス粒子単体を見れば生命の律動はないと言える。

    3章
    エイブリーは、DNAこそが遺伝子の物質的本体であることを示そうと確信していたが、それは実験台のそばに最後まであった彼のリアリティに基づくもので、直感やひらめきではなかった。
    突然変異や進化そのものも、DNAの文字上に起きたごくわずかな変化がタンパク質の文字を書き換え、それが場合によってタンパク質の作用に大きな変更をもたらすことで引き起こされるのである。

    4章
    DNAは相補的に対構造を持っているので、部分的な修復が可能である。それだけではなく、DNAが自ら全体を複製する機構をも担保していることが重要だ。

    12章のニューヨークの描写はなるほどと納得させられた。こんなことを書いている人は見たことないけど、そういうことなのかと思った。

    後半はまだじっくり読んでないということもあるが、よく理解できなかった。分かるような分からないような。

  • 三葛館新書 460.4||FU

    和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=48920

  • 2017年5月25日(木)読了

  • 生命がいかに無生物のなかから発生したのか、分子生物学の立場から論じた本、と思って読んでみる。

    著者の体験と様々な研究者のエピソードを交えながら、DNAの発見から、細胞膜の不思議、そして生物という存在の不思議さに戻っていく。が、私が期待した「かくも複雑な生命はいかに発生したのか」という本ではありませんでした。

    勝手に期待するほうが悪いといえば、悪いわけだが、最近の新書では、タイトルで売ろうという傾向が強くて、タイトルと内容が必ずしも一致してないものが多く、この本のタイトルも、全く違うというわけでもないけど、微妙にずれているのではないか、と思う。

    ということ以外は、噂どおり、読みやすく、面白い本でした。

  • 少年の心を忘れない人は魅力的だと思った。
    こうゆうのを知らなかった人にとってはよい気づきになると思う!

  • かなりのセールスがあった新書で評判もよかったので読んでみました。
    が、自分は漠然とした違和感を感じました。

    生物学について最初に読む本としてはよいのかもしれません、
    エッセイのような軽い読み物としては前半はなかなか読ませる内容でした。
    ただし物足りない印象が残りました。
    この物足りなさに漠然とした違和感を感じました。
    また「生物とはなにか」という問いかけに対して、
    本書は科学的な視点で解答を試みてはいるもののあまりに雑に感じました。

  • 生命とは何か?

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著者プロフィール

福岡伸一 (ふくおか・しんいち)
生物学者。1959年東京生まれ。京都大学卒。米国ハーバード大学医学部博士研究員、京都大学助教授などを経て、青山学院大学教授。2013年4月よりロックフェラー大学客員教授としてNYに赴任。サントリー学芸賞を受賞し、ベストセラーとなった『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書)、『動的平衡』(木楽舎)ほか、「生命とは何か」をわかりやすく解説した著書多数。ほかに『できそこないの男たち』(光文社新書)、『生命と食』(岩波ブックレット)、『フェルメール 光の王国』(木楽舎)、『せいめいのはなし』(新潮社)、『ルリボシカミキリの青 福岡ハカセができるまで』(文藝春秋)、『福岡ハカセの本棚』(メディアファクトリー)、『生命の逆襲』(朝日新聞出版)など。

「2019年 『フェルメール 隠された次元』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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