生物と無生物のあいだ (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 9776
レビュー : 1231
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061498914

感想・レビュー・書評

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  • 生物学者の著者が「生命とは何か?」の問に対して向き合うもので、その答えを「生命とは動的平衡(Dynamic Equilibrium)にある流れ」と結論付けています。

    すなわち、エントロピーの増大による「死」を回避するため、体内で劣化する細胞を、日々更新・再構築し、生命活動を維持することが「生の営み」であると。また、ロマン溢れるエッセイ調の文章は流麗で綺麗な日本語が使われているのも特筆すべきです。

    ➔生物だけでなく社会や経済の持続可能性や定常状態(維持)を考える際にも、この”新陳代謝”が大事になると感じました(勿論、資源投入[栄養摂取]と廃棄プロセス[老廃物の排出]を適正に行うことが大前提ですが)。

  • 2014.11.08 蒼井優さん推薦

    • chippeさん
      読み終えた時には、著者の福岡伸一先生と
      結婚したくなりました♫
      読み終えた時には、著者の福岡伸一先生と
      結婚したくなりました♫
      2014/11/09
  • 読み物としては面白いし、文章は上手い。しかし、多少の生物学の知識がある人間にとっては、科学としての有用情報は何も書かれてない本である。ここで書かれている「動的平衡」は、ただのイメージであり、それを生み出す原理や機構、つまり生命とは何か、という点についての言及はない。本書にある「動的平衡」の例は、メカニズムとしては、全然関連性のない別の現象であり、それらを単にイメージでくくって生命を説明する原理とするのは、科学書としては論理の飛躍が大き過ぎる。サイエンス本というよりサイエンス風文学と言った方が適切な気がする。

  • 分子生物学の歴史やパイオニアたちのエピソードなど。
    ちょっと難しい所もあるけど、おおむね面白く読めた。
    生物と無生物のあいだを分ける物とは・・。
    理系の本にしては意外にも文学的表現が多く抒情的な余韻が残る。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「意外にも文学的表現が多く」
      福岡伸一って、文学や美術にも造詣が深い方ですね。
      「意外にも文学的表現が多く」
      福岡伸一って、文学や美術にも造詣が深い方ですね。
      2014/04/11
    • mow168さん
      フェルメールに関する本も書いておられますね。そちらも読んでみたいです。
      フェルメールに関する本も書いておられますね。そちらも読んでみたいです。
      2014/04/11
  • わかりやすい講義を受けているようでした。

    メモ:
    ①ヒデオ・ノグチの実績は乏しい。 ②ノーベル賞の受賞者が最大の功労者とは限らない。 ③人間は何故大きいのか->平方根の法則。 ④死はエントロピー最大の香り。⑤相補性の良い相手を求めてくっついたり離れたり、人間もタンパク質も似たようなもの。

  • 2013/10/29図書館で目次と最初の数ページを読みました。今まで読んだことがない種類の本で難しい漢字も多く出てきて、この先読めるだろうか?でも、野口英世の名前が登場したのでどんな内容が述べられていくのか、ちょっと興味が湧いた。

  • 生きることに理由を探して苦しんでいた当時の私に担任の先生が貸してくれた本。
    初めて読んだ時は言葉が難しくて何度も読み直して辞書を引きながら読んだ記憶がある。

    ただ生きてること、呼吸をしてること、それだけで外の世界と自分が分子レベルで関わり、入れ替わり、耐えず身体は再生してること、、、

    理系的な内容だけれども、心にも響いた本でした。

  • 生命とは結局のところ以下のことしか明らかにできない。

    生命を機械的に、操作的に扱うことの不可能性だったのである。
    (pp.272)

    →生命自体に平衡動態という秩序を保つような自律的な能力がある。
    らしい?

  • 夏休みならではの「いまさら読書」。福岡センセイの出世作。概説書というよりむしろエッセイ。みずからの研究生活をふりかえりつつ、DNA研究史をなぞり、「生物」の定義「動的な平衡状態」に迫ろうという作品。ちょっとまえにワトソンのインタビュー(NHK出版新書『知の逆転』)を読んだこともあり、興味深く読み進むことができた。分子生物学の謎解き気分もあるし、ポスドクの日常、世界の研究チームがしのぎを削る最先端研究の現実などあれこれ勉強にもなるし、関係する有名無名の科学者たちの人柄にせまる評伝としての側面もあり、幅広い読者に受けたのだろうな。なるほどなるほど文理問わず高校生ぐらいで出会うといいなと思える本。
    私たちの命の実態が砂上の楼閣のようなものだと知ることはやはりインパクトがあり、食べては出すの繰り返しで維持される生命、一見同じ「自分」だけれど一年後は多くの細胞が入れ替わっている「自分」の生命の神秘にわくわくする気持ちが文章から伝わってきた。人と機械がまったくちがうものであることがはっきり示唆されていたのもよかった。

  • 始めは専門外と言うこともあって取っ付きにくさがあったけれど、ページを進めていくとスラスラと読んでいけた。堅苦しい文体ではなく、ひとつの物語のような構成で読者を惹きつける力があると思う。最後は駆け足だったので、読後感は良くはない。しかし、全体を通して、研究の光と影、生命、DNAに少し詳しくなれたかな?という印象。読んで損はない。

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著者プロフィール

福岡伸一 (ふくおか・しんいち)
生物学者。1959年東京生まれ。京都大学卒。米国ハーバード大学医学部博士研究員、京都大学助教授などを経て、青山学院大学教授。2013年4月よりロックフェラー大学客員教授としてNYに赴任。サントリー学芸賞を受賞し、ベストセラーとなった『生物と無生物のあいだ』(講談社現代新書)、『動的平衡』(木楽舎)ほか、「生命とは何か」をわかりやすく解説した著書多数。ほかに『できそこないの男たち』(光文社新書)、『生命と食』(岩波ブックレット)、『フェルメール 光の王国』(木楽舎)、『せいめいのはなし』(新潮社)、『ルリボシカミキリの青 福岡ハカセができるまで』(文藝春秋)、『福岡ハカセの本棚』(メディアファクトリー)、『生命の逆襲』(朝日新聞出版)など。

「2019年 『フェルメール 隠された次元』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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