できる研究者の論文生産術 どうすれば「たくさん」書けるのか (KS科学一般書)

制作 : 高橋 さきの 
  • 講談社
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本棚登録 : 375
レビュー : 41
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061531536

作品紹介・あらすじ

全米で話題の「How to Write a Lot」待望の邦訳!いかにして多くの本や論文を執筆するかを軽快に解説。雑用に追われている研究者はもちろん、アカデミックポストを目指す大学院生も必読!人生が変わる。

【三中信宏さん推薦!】
本書の原書をたまたま読んで、そこに書かれている「たくさん書く」ためのワザの数々
を実際に使ってみたら、驚くなかれ、たった三週間でまる一冊が翻訳できてしまった。

【“訳者あとがき”より】
論文の書き方に関する指南書はこれまでも数多く出版されているが、本書が画期的なのは、いかにして論文執筆のモチベーションを上げ、精神的負担を軽くして論文執筆に取り組めるようにするかについて、メンタルな面を含めて冷静に分析し、その解決策を誰にでもわかるように明瞭に提示している点だろう。

感想・レビュー・書評

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  • SNSでも話題になった。学会書評にも。
    https://sites.google.com/site/jssppr/specialissue/207

    タイトルがタイトルなだけに、本棚の目につくところに飾って、自分にプレッシャーをかける、というのも良いだろう。

  • ビジネス

  • 論文生産術のタイトルに惹かれ、本書を読みました。
    書かれているのは、研究版ライフハックでした。

    執筆時間のスケジュールを決める。
    具体的な目標を立てる。
    優先順位を決める。
    アウトラインを作成する。など

    研究界における論文作成のヒントも散りばめられていました。

  • ある意味、ぼくに最も影響を与えた本です
    研究者だけではなく、ほとんどの人が読むべき本。

    「時間がない」ではなく、時間を作り、守るのがだいじ。

  •  原題は「How to Write a Lot」。米ノースカロライナ大学准教授で心理学者の著者が、自らの経験をふまえて論文生産の効率を高めるコツを説いた本だ。

     もちろん私は研究者ではないし、書いているのも学術論文ではない。が、本書はライターのモチベーション向上にも役立つものであった。
     章立ては次のようになっている。

    第1章 はじめに
    第2章 言い訳は禁物―書かないことを正当化しない
    第3章 動機づけは大切―書こうという気持ちを持ち続ける
    第4章 励ましあうのも大事―書くためのサポートグループをつくろう
    第5章 文体について―最低限のアドバイス
    第6章 学術論文を書く―原則を守れば必ず書ける
    第7章 本を書く―知っておきたいこと
    第8章 おわりに―「まだ書かれていない素敵なことがら」

     このうち、4章から7章まで――すなわち本書の半分は、研究者にしか役立たない内容であったり、日本人には関係ない話であったりする。それでも、残り半分の章のためだけに買う価値のある本だった。

     私は30年近くもフリーライターをやってきたのに、いまだにスケジュール/モチベーション管理が拙劣で、しばしばスケジュールの狂い(要するに仕事の遅れ)に悩まされている。
     その泥沼の悪循環からなんとか抜け出そうと、最近、いろんな工夫を重ねたり、この手の本を読みかじったりしている。

     本書は、以前当ブログで紹介した『ヒトはなぜ先延ばしをしてしまうのか』と並んで、背中を押してくれる効果の高い本だと思った。

     著者の主張の骨子は、きわめてシンプル。

     ・「書かないための言い訳」(「まだ準備が足りない」「まとまった時間が取れたら書く」など)を自らに禁じること
     ・毎日決まった執筆時間をもうけ、その時間には必ず机に向かって書くことで、執筆を習慣化すること
     ・毎日、その日の具体的な執筆目標を設定すること(ほかに、もっと大きな目標も設定する)
     ・たくさん抱えた仕事の優先順位を明確にしておくこと
     ・執筆進行状況を、つねに具体的に把握しておくこと

     ――大枠としては、これくらいなのだ。
     ご覧のとおり、斬新なアイデアが盛り込まれているわけではなく、凡庸なアドバイスのようにも思える。だが、そのことを「凡事徹底」で行うためのノウハウに独自性がある。
     たとえば、著者は統計ソフトを使って「執筆進行状況管理ファイル」を自作し、自分の執筆作業を可視化している。何を何ワード書いたのか、執筆のためにどのような作業をしたのか、その日の目標は達成できたのか否かなどを、毎日記入していくのだという。

     そのことがもたらす効果について、著者は次のように言う。

    《自分の行動を見張っているだけで、机に向かって書くのが楽になる。行動研究からは、自己観察だけで、所望の行動が誘導されることがわかっている。
    (中略)
     執筆時間帯に机に向かわなかった場合に記録表に大きくて醜いゼロという文字を入力する効果は大きい。(中略)執筆の進み具合を記録していると、目標を上手に立てられるようになる。記録しはじめてしばらくすると、自分の執筆の進み具合について現実的な予想を立てられるだけのデータが集まってくる。目標を上手に立てられると、執筆ははかどるものだ。》

     ダイエットにおける「レコーディング・ダイエット」のようなものだが、私も取り入れてみようと思った(いまでも、その日何を執筆したかの大まかな記録はつけているのだが、もっと細かく記録することにしよう)。

     執筆モチベーションを保つために、抜き書きして机の前に貼っておきたいような言葉も多い。研究者ならずとも、日常的に文章を書く仕事の人なら一読の価値がある本。

  • 院生や研究者は論文、一般書籍、さらにはあらゆる申請書の記入など、とにかく書く作業が多い。「How to write a lot(どうすればたくさん書けるか)」という原題の通り、たくさん書くためのスケジューリングの大切さを著者の経験と心理学の観点から読者に説く。2章が一番肝心。耳が痛い。

    【第2章 言い訳は禁物 書かないことを正当化しない】
    言い訳その1
    「書く時間がとれない」
    「まとまった時間さえとれれば、書けるのに」
    そもそも書く時間を「とる」とか「みつける」のが間違い。「ブンショウ・シッピツジカン」がどこかに潜んでいるという考えは今後しないこと。たいていの人は気が向いたときに一気に執筆する「一気書き(binge writing)」という無駄で非生産的な方法をとる。そうではなく、書く時間はあらかじめ「割り振って」おく。そして割り振ったスケジュールはたとえ会議が入っても会議を断って書く。むろん、メール、新聞、ウェブ、電話も断つ。意固地だと批判されようとも、自分の執筆時間を確保すること。

    言い訳その2
    「もう少し分析しないと」
    「もう少し論文を読まないと」
    こういう人は論文を量産しないしデータ解析もしない。一気に行おうとするから書くうえで必要なリーディング、アウトラインの作成、データの解析などすべて遅れる。執筆に必要な作業は、作業の種類を問わず、執筆時間に行うこと。

    言い訳その3
    「文章をたくさん書くなら、新しいコンピュータ(プリンター、よい椅子、よい机)が必要だ」
    ウィリアム・サーロンは言った、「書くのに必要なのは紙と鉛筆だけだ」

    言い訳その4
    「気分がのってくるのを待っている」
    「インスピレーションが湧いたときが一番よいものが書ける」
    この言い訳が一番滑稽で、理屈が通らない。Boice, 1990の実験では、大学教授を集めて執筆条件の異なるグループにランダムに割り振った。緊急性のない執筆を行うことを禁じたグループ、気が向いたときだけ執筆してもいいグループ、執筆を執筆しないとペナルティを課されるグループに分け執筆量を計測した結果、ペナルティを課されたグループがもっとも執筆量が多くなった。つまり、書くことを強制すればいい。

  • 言い訳がまさに自分がしていることなので、
    - まずはアウトプットを前提として研究を進めていく。
    - 一気にかくのではなく、スケジュールにしたがって書く。
    - 書くためのコミュニティを持つ。
    具体的な事例は多いがすべて心理学関連であるので参考にはしていない。

  • アカデミックな世界でもとに書くのだ。
    書くしかない。そのための考え方と計画立案。
    どこまで基本だが基本しかないということ。

  • 論文を”書く”という習慣を作っていくための指南書である。ただ、機械的に論文を生産していく感は否めず、ここまで厳しく実践できる人ほとんどいないのではないか。気合が持続するのも長く1週間〜2週間程度でないかと思う。

  • *図書館の所蔵状況はこちらから確認できます。                 http://opac2017.lib.kitami-it.ac.jp/webopac/BB50105357

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