実践システム・シンキング 論理思考を超える問題解決のスキル (KS理工学専門書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061573055

作品紹介・あらすじ

「なぜ同じ失敗が繰り返されるのか?」
「問題の原因はどこにあるのか?」
「いつも分析で見落とすものとは?」
「今めざしている解決は真の解決か?」
あらゆるビジネス・組織が抱えうる“悩み”に立ち向かう技術を身につけろ! 現代人に必須のスキル「システム・シンキング」を学べる、新しい入門書が誕生!

・誰でも、何にでも使える!
システム・シンキングはどんな専門知識も前提としない。だから、誰でも理解し実践できる。また、適用対象に制限がないので、どんなビジネス・組織・現象をも扱える。本書はその効果と具体的方法を解説する。

・練習問題で実践力を身につけろ!
解説を読んで“わかったつもり”になるだけでなく、学んだ技法を実践してみよう。練習して初めて技術が身につき、効果を理解できる。そこで、練習問題を多数掲載した。

・基礎から学べる構成!
第1章 基礎知識編:システム・シンキングを理解しよう
第2章 基礎技術編:因果ループ図を描いてみよう
第3章 応用編:問題解決への具体的適用のプロセスを学ぼう
第4章 実践編:システム・シンキングゼミナール
第5章 発展編:システム・シンキングを定量化してみよう
付録 システム・シンキングを用いた企業分析事例

・ロジカル・シンキングの落とし穴
問題解決のための思考技法として最も有名なのは、ロジカル・シンキング(論理思考)だろう。これは、対象を要素に分解し、問題を生む要素を特定し、その要素に働きかけることで解決をめざすものだ。このアプローチは、短期的には望んだ結果をもたらすが、長期的には思わぬ副作用を招く。働きかけた要素の変化が、別の要素を変化させてしまうからだ。ロジカル・シンキングには、要素分解の過程で要素間の相互作用を見失いやすい、という落とし穴がある。

・根本を見直すシステム・シンキング
真の解決のためには、特定の要素への働きかけでは不十分だ。要素間の相互作用がつくるシステムの構造をつくり変える必要がある。システム・シンキングは要素間の相互作用を重視し、問題の原因を特定の要素に押しつけず、システムの構造に原因を探す。だからこそ、システム・シンキングの実践はより根本的な解決への一歩になる!

感想・レビュー・書評

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  • 工学系のシステムシンキングの本って、なんか難しいというか、面倒臭くて、あまり読まないのだが、これは分かりやすいらしいとのことで、読んでみた。

    で、実際、相当に分かりやすかった。システム思考の背景みたいなのはおいといて、とにかく、ループ図がかけるようになるということについては、これはかなり実践的で、分かりやすいと思う。

    わたしは、人にシステム思考を教えることもあって、できるだけ分かりやすい説明をしているつもりだが、わかる人とわからない人にどうしても分かれる気がしていた。(もちろん、わからない人のほうが多い)

    で、この本を読むと、なるほど、そこのところから話す必要があるのか、と目鱗がたくさん。

    システム思考がある程度できるようになると当たり前になっていることがたくさんあって、そこらへんを一つひとつ丁寧に説明してくれる。

    というわけで、本の最初のほうは、とても優しい感じで、丁寧に説明を重ねていって、最後のほうでは、ストックフロー図や定量的なシミュレーションまでカバーする。

    もちろん、最後のほうは、やや難しいのだけど、それでも、多く人は最後まで読み通せるんじゃないかな?

    システム思考の入門書は、これまで「なぜあの人の解決策はいつもうまくいくのか?」を推薦してきて、これからも「なぜあの人・・・」は、最初に読むのにいいと思うが、次によむものは、この「システムシンキング」がいいと思った。

  • システム思考の本は何回か挫折しましたが、これは最後まで読めました。例題を解きながら学べるのがよかったです。

  • わかりやすい。ロジカル・シンキングとの違いから入り、システム・シンキングの基本的な考え方、因果ループ図の作り方、実践例まで書かれている。
    複数の構成要素が相互作用しながら全体としてまとまった機能を果たすもの、がシステム。システムと解釈できるあらゆるところに応用が効く。
    システムを適切にコントロールするには、ゴールを認識すること、状態を認識すること、遅れを認識することが大事。
    システム・シンキングの3つのポイントは構造、遅れ、フィードバック。
    システム・シンキングを用いた問題解決のアプローチは、時間軸分析、ステークホルダー分析、変数抽出、因果分析、仮説構築の流れで行う。途中ブレーンストーミングを用いるのが効果的とあるなど、わかりやすい。因果ループ図に正解は無く、ある人の現象の捉え方を可視化したものに過ぎないという点も合点がいく。一人でやらずに複数人で目線を持ち寄ることが大事ただと理解した。

  • ・ループ図の描き方が詳しいのが良い。『なぜあの人の解決策はうまくいくのか』(枝廣淳子・小田理一郎著)と合わせて読むとかなり網羅的にポイントが理解できる。
    ・うまく描けない際の対処にも言及があって参考になるし、実際これのおかげで描けるように一歩近づいた。
    ・ループ図は事実を俯瞰してとらえ関係者で対話を誘発するツールとして有用。直線思考から循環思考への飛躍を経験したあとに、関係者の精神性の深化に運動を起こす何かが必要になるのではないか。

  • わかりやすい。
    必要なときに再読したい

  • ゼミの恒例行事になりつつあるレゴ・ワークは、みなさんのなかに、問題と問題をつなぐシステム思考を育てるためのものです。そもそも「システム思考」って何?どう役立つの?という疑問にしっかりと答えてくれる本書。著者の湊先生もレゴワークの資格保持者なんですよ!

  • 東2法経図・6F開架:336.2A/Mi39j//K

  • システム思考のループ図を理解するには最適。

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著者プロフィール

立命館大学大学院テクノロジー・マネジメント研究科教授。仏トゥールーズ経営大学院航空宇宙経営管理課程修了(首席)。博士(システムエンジニアリング学)。宇宙航空研究開発機構、慶應義塾大学を経て、現職。シンガポール国立大学客員研究員(2019~2020)。2015年、IFSPABest Paper Award受賞。2016年、日本経営システム学会学会賞受賞。宇宙・航空領域の知見を応用し、イノベーション創出のプロセス設計とマネジメントを中心に研究している。著書に『経営工学のためのシステムズアプローチ』(共著、講談社)、『実践システム・シンキング』(講談社)、『Excelで学ぶビジネスデータ分析の基礎』(共著、オデッセイコミュニケーションズ)、『リ・デザイン思考法』(共著、実務教育出版)がある。

「2022年 『新しい〈ビジネスデザイン〉の教科書 新規事業の着想から実現まで』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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