進化とはなにか (講談社学術文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784061580015

作品紹介・あらすじ

突然変異と自然淘汰説により理論武装された正統派進化論に対し、著者は名著『生物の世界』以来、生物の進化とは種社会を単位とした生物の世界の歴史的発展であるとの立場から、一貫して疑義を提起している。豊富な踏査探検と試練の上にはじめて構築された今西進化論は正統派進化論を凌駕する今世紀最大の理論の1つである。進化論はあらゆる問題にまたがる本質的認識であるがゆえに、本書に要約された今西進化論こそ必読の文献である。

感想・レビュー・書評

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  • 飛べない羽根のあるネズミは生き残れない。

  • ちょっと自己満足っぽい・・・。

  • 自然淘汰にも突然変異にも与しない今西進化論は、業界では異端であり続け、それゆえ余計魅力的である。
    個体というものを軽視するから社会主義だとか全体主義だとか即断するのはそれこそ排他主義に過ぎず、例えば、身近な企業や役所の種や類を参照してみれば良いのである。ミクロな遺伝子科学などとは別の次元で、世間的な考察に役立てるべきだし、もっと言えば、地球内存在は自己完結的か?という遠大な思索への扉なのである。
    思想のない科学こそ現代最悪の凶器である。

  • ラマルクやアリストテレス、ダーウィンの「目的的進化論」「自然選択」の二項対立にとどまらず、それにたいする私見を述べている。

    自然選択とは、突然変異などの要因によってその生物が変異し、それが元になっていままでの動物を淘汰していく、よって「キリンのクビが長いのは高いところにある葉っぱを食べるために進化した」のではない、という内容であるが、これにはアナがあるとする。

    ①突然変異とはいうが、実際突然変異で生まれてくる個体は概ね奇形のような奇妙な個体であり、実際にそうなっているのか?
    ②ヘラジカやツノゼミのような定向進化説(過剰進化)をどう説明するのか?進化には方向があるのではないか?

    の2つである。まず著者はラマルクのダーウィンも「同じ穴のムジナ」であるとしているし、環境にあわせているのであれば、目的があるではないか、ということである。そして動物は、「その進化を志向」しているのだ、とする。

    たしかに「暗黒バエ実験」では、暗いところに何世代も育てていたら、遺伝子に多少の差異は見られたのだ。「環境は遺伝子に影響を与えている。」と考えていいのかもしれない。たしかにその遺伝子は「暗闇で生きていくために進化」したのではないが、「暗闇で生きていたら変わった」のだ。淘汰はされていないが、進化はしている。

    決してラマルクもダーウィンも当たっているわけではなく、著者は以上のようなことを述べている。思考停止に陥ってはならないし、我々は陥っていただけなのかもしれないが。

  • 簡単に言えば、ダーウィンの足りない部分を補完するような意見で、
    対立しているものではないように見える。

    ダーウィンの自然選択もしくは自然淘汰
    と規定していることが意味があるとしている。
    つまり自然淘汰以外の種の進化というのがあるという風に解釈している。

    今西錦司氏は、
    生物を構造的に見て 種社会を導入することによって
    すみわけが、すみわけ理論として、確立される。
    この場合でも種の進化を説明することができない。

    ダーウィンは、個体差に注目していて、
    個体差が、進化を推し進めていくと考えていた。

    それは、ラマルクの形質獲得の遺伝という考えにつながる。
    形質獲得の遺伝は、学生のころに夢中になって読んだことがある。
    環境によって、遺伝形質が変わり、
    その形質が 遺伝するという考え方であった。
    『ルイセンコ論争』である。

    そのときは、一体何を考えていたのだろう。
    『進化論』というものが、政治的に利用されたということに
    興味があったのだろう。

    今西錦司氏は言う
    『進化論というものは、科学の問題であるとともに
    また、思想の問題である。』

    思想の問題ならば、いくとうりの考え方があっていい。

  • (1996.12.28読了)(1996.12.14購入)
    *解説目録より*
    正統は進化論への疑義を唱える著者は名著『生物の世界』以来、豊富な踏査探検と卓抜な理論構成とで、〝今西進化論〟を構築してきた。ここにはダーウィン進化論を凌駕する今西進化論の基底が示されている。

    ☆関連図書(既読)
    「私の霊長類学」今西錦司著、講談社学術文庫、1976.11.10
    「遊牧論そのほか」今西錦司著、平凡社L、1995.09.15
    「イワナとヤマメ」今西錦司著、平凡社L、1996.02.15

  • 展示期間終了後の配架場所は、1階 学士力支援図書コーナー 請求記号:467.5//I45

  • 種とは何か。生物とは何か。
    ・個体としての突然変異と自然淘汰の正統派進化論への疑問
    ・種としての進化、生物としての方向性

  • ・・・・・書きかけ・・・・・



    108年前の1902年1月6日に京都の織物屋のせがれとして生まれ18年前に90歳で大往生した「棲み分け理論」で有名な生態学者・文化人類学者。

  • 進化について調べてる時期があって読んだ本。進化はいっせいに一気に起こる。進化論は難しいのよ。

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著者プロフィール

霊長類学者

「2019年 『今西錦司 生物レベルでの思考』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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